2004年11月29日

管理する人間と、管理される人間

世の中には、管理する人間と、管理される人間がいる。
別の言い方をすれば、すべての人間は「法律」という名の
第三者を作り出し、管理されているとも言えるが。

会社組織においては、管理者がいて、部下がいる。
多くの「辞めていく社員」たちは、その管理を
息苦しいと感じたからこそ、その組織から抜け出したいと
考えた。そして、自由になりたいと。

もちろん、転職を目的として辞めるケースもあるが、
それにしても「今の会社は管理体制が厳しすぎるから、
もっとフランクでフレキシブルな社風のところに
移りたい」という欲求があるとすれば、
それはやはり「管理と言う束縛から逃れたい」という
思い以外の何者でもない。

先ほど、Yahoo!のニュースで、
「刑務所に入るために、人を殺した」
という記事を見た。

管理されるために、自ら罪を犯す。
管理を自ら望むということだろう。

決められた規則、厳しい管理体制。
それを「束縛」と考えるか、それとも
「自分がどこを走ればいいのか?が決められない人のためのレール」
だと考えるか。


人は、誰もが、物理的に自由になったとしても、
究極的に言えば「管理から逃れること」はできない。
なぜなら、自己管理ができない人間に、自由は与えられないからだ。

そして、自己管理ができない人間、つまり
自分で自分を管理できない人間は、
第三者から管理されるしかない。

では、自分のことを
・自分で管理する
のと
・他人から管理される
のは、どちらが楽だろうか?

これは、圧倒的に「他人から管理される方」が楽である。
言われたとおりにすれば、何も考えなくていいからだ。

人間はだれでも、弱い存在である。
三日坊主という言葉があるように、
誰だって、相当に強い意志が無ければ、
何事も、長くは続かない。

出勤だって、朝早く起きるのは、
遅刻して怒られたくないという恐怖心が
働くからである。

会社のルール、仕組み、規則。
それらを「便利なレール」と考え、
月〜金は過ごす。
そして、土日や休日の使い方。
完全に「フリー」な時間を与えられた時、
完全に自分自身の責任で、時間の使い方が問われる時、
どのような行動をするか?
そこで「自己管理能力」が試される。

そもそも「時間」という概念が生まれたのは、
自らの生活を管理するためだ。
そして、管理した方が、自分にも、相手にも、
お互いにメリットがあるということに気づいた。
だからこそ、時間というルールを決めて、区切った。
カレンダーも同じことだ。

もし、時間という概念が無ければ、
私たちは「期限」というものを感じなくていい。
しかしそれは同時に、究極の「不便な社会」を
生み出してしまう。

例えば法律は、自らを守るためにも存在している。
それを「束縛」と考えてしまうようでは、
それは単なる「自己都合の解釈」に過ぎない。

会社が会社として成立していくためには、
ある程度の束縛的規則は必要不可欠。
それは、秩序有る社会を形成するためには、
欠かせない考え方なのだ。

そのような視点で、会社の規則を眺めてみると、
どれも「合理的」であるように感じられるのではないか?
例えば、わざと手続きをややこしくするようなルールが
あったとしても、それは「簡単すぎても困る」という
事情があるからに違いない。

それでも、そのルールを不条理だと思うならば、
自ら、それよりも優れたルールを考え、作り出し、
それを実行できるだけの組織を作るしかない。

しかし、多くの創業者は、それを願いつつも、
いつの間にか、自分も「官僚的な管理システム」
を作ってしまう。なぜなら、そこには
『そうせざるを得ない事情』があるからだ。

立場が違えば、考え方も違う。
親の心、子知らず。

今の会社のルールを否定することは簡単だ。
しかし「それ以上に優れたルールを考えること」
は、そんなに簡単ではない。

もし、それを考えることができるのならば、
あなたは「そのルールを企業に教える」というコンサルティングビジネスで
大儲けできるに違いない。
どの会社だって、社内規則や社員管理には、頭を悩ませているのだから。

(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2004 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。




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