大手企業が、足並みを揃えたかのごとく、
2000年代に入って、積極的に成果主義を
導入し始めたのは、以下の2つの理由が考えられる。
1.成果主義という名の、単なる人件費削減
2.従来のやり方「年功序列」では、対応できない
ビジネスモデルになっているという変化への気付き
まず、前者は論外だが、それに気付いた若手社員
もしくは、中間管理職でも、優秀な人材または、
特別なスキルや資格を持っている人たちは、
新しい道を探し始める。
そして後者。確かに、「変わること」の必要性を
感じている企業は多いだろう。しかし、単に制度だけを
導入しても、新しいビジネスモデルに対応することは
できない。
時代や価値観の変化に伴い、1つのビジネスの寿命は
どんどん短くなっている。
戦後〜高度経済成長〜バブル
の時期には、インフラ整備や、家電、車など、
多くの家庭が必要としていた物質的な価値観が明確だった。
しかし、今後は人口も減り、少子化。
モノもオフィスビルも余っている時代。
物質的な価値観から、精神的な価値観に変化しているといえ、
まだ過渡期のため、まだ先行きが不透明。
こうなると、1つのビジネスの規模、
そして1つのビジネスモデルは、より細分化され、
小さな単位、小さな予算で動かざるを得なくなる。
どうせ何が当たるか分からないのだから、
まずは、やってみて、上手くいきそうなら、
少しずつ、市場を拡大していけばいい。
そして、停滞してきたら、迷わず撤退する。
このような、フットワークの軽さが、
今後のビジネスに求められる手法。
そうなると、今後、本当に必要な「変化」とは、
制度の変化ではなく、規模、人事体系、予算配分
についての「手法の変化」であるはず。
極端な例で言えば、20代の若手社員だけで、
新しい市場を開拓させる。1チームは5名程度。
予算は数百万円から始まり、独立採算制にする。
それぐらいの荒療治が必要。
もちろん、それに付いていけない社員が大半だろう。
なぜなら、もしそんなベンチャースピリットを
持っている若者がいたら、とっくに会社を辞めているはず
だからだ。
しかし、本当の成果主義とは、そういうことなのではないか?
社員一人ひとりに、徹底的なコスト意識、そして「儲ける」という
執念を植え付けなければ、馴れ合いの成果主義が蔓延する。
だが、太りすぎた大企業が、いきなりフットワークを
軽くすることは不可能。
つまり、変われない。
だから、海外から借りてきた成果主義をそのまま取り入れる。
とりあえず、制度だけを取り入れたら、変わるんじゃないか?
という、幻想を抱いて。
究極的に言えば、成果とは「いくら儲けたか?」である。
一日10時間働いて、1万円稼ぐより、
一日10分働いて、1万円稼ぐほうが美しい。
「楽して儲ける」ということへの罪悪感を拭い去ることができるか?
これまで、年功序列&生活残業で生きてきた社員には、
なかなか、難しい課題である。
さらにやっかいなことに、多くのサラリーマンは、
「指示された仕事のやり方」は教わるが、
「自分でゼロから金を儲ける方法」については、
まったく教わっていない。学校でも、会社でも。
コスト意識を育てる根源は「自分でゼロから金を稼ぐ」という意欲。
そういう意味では、最近の週末起業、副業ブームは、
日本経済を回復させる起爆剤になるに違いない。
副業、週末起業を経験した社員は、本業では身に付かない
「コスト意識」や「どうすれば儲かるか」という考え方を
鍛えることができる。そのような社員が増えれば、
本業にも、そのスキルが生きてくるはずなのだ。
本当の意味での成果主義を浸透させたければ、
制度を変える前に、まずは、社員一人ひとりの
考え方、視点、価値観を変えなければならない。
そのための教育を推進している会社が、
はたして、どの程度あるだろうか?
そんな中、社内の新陳代謝を良くするために、
独立を推奨している会社もある。
「35過ぎたら、自立してね。」
という考え方。
最初から、このような価値観が社内に存在していれば、
入社してくる若手社員も、会社に依存する考え方から
「自分で稼ぐ」という考え方に、徐々にシフトするはずだ。
そのような価値観が土台となってこそ、本当の成果とは何か?
を、社員一人ひとりが認識するようになる。
そこで初めて、成果主義制度の導入が、効果を発揮するのであって、
価値観の改革、統一無しに、制度の導入は有り得ないのである。
(次回につづく。)
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Posted by shiawase3 at 11:13
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