大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
巻末付録「絶対後悔したくない退職準備マニュアル」付き!!

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どんなビジネスでも、その環境において「尊敬できる人間」
がいなければ、自分のモチベーションを保つことは難しい。
「尊敬できる人」とはつまり、メンターであり、師匠である。目指すべき人。
そのような「憧れの存在」を社内で見つけられない社員は、
会社に所属することの喜びと将来性を感じられない。つまり退職してしまうわけだ。
起業を目的として会社を辞める場合、その多くは
『社外にカリスマ的なメンター起業家がいる』という場合がほとんどだ。
そんな風になりたいと思うからこそ、会社を辞めようと決意する。
事実、職場において、すべての若手社員が、必ずしも「優秀な上司」
にめぐり合うとは限らない。そのような状況において、視野の狭い
若手社員は「自分の上司 = この会社における上司像のすべて」だと
勘違いしてしまう。とても危険なことだ。
良くも悪くも、私たちは「批判する対象」を「一体化」してしまう傾向がある。
たとえば、外国人が国内で犯罪を犯した場合
『だから○○人は信用できないのだ』などと言ったりする。
個人を名指しで批判することには心理的な抵抗があるから、
どうしても「全体枠として批判」してしまうのだろう。
しかし、社内でもそのような視点に固執してしまうと、
実際に存在している「優秀な上司」たちに出会うチャンスを
逃してしまうことは事実である。
ある一人の上司が「頼りなかった」としても、
他部署あるいは、もっと近くに「尊敬するべき優れた上司」が
存在しているかもしれない。では、彼ら引き寄せるものは何なのか?
ある企業において、社員数が増えてくると、そのチーム内部には
「温度差」が発生する。たとえば会議でも「黙っている人」と
「積極的に発言する人」の差は激しい。その雰囲気がチーム全体に
浸透すると「チーム間での温度差」が生まれる。「チームを率いるマネージャーの温度差」
といえるかもしれない。
そして「高い温度を好む社員」は「もっと温度が高い場所」を好む。
具体的には「レベルの高いセミナーや講習会などに自主的に参加」するようになる。
そこに集まった社員たちは、みな意識が高く、温度も高い。
簡単に言えば、組織における「上位2割」に分類される人たちのことだ。
彼らと積極的に関わる方法は1つしかない。自らが「温度の高い領域」に
足を踏み込むことだ。
会社を辞めたくなる原因は、大きく分けて2つある。
1.熱すぎる(ついていけない)から辞める
2.冷めすぎている(このままでは自分も腐る)から辞める
前者の場合は、仕方の無い面もあるだろう。
さらに努力を重ねるか、あるいは「もう少し弱いチーム」に
移籍して、そこで能力を発揮するしかない。
だが、後者の場合「自分の周りには、本当に『熱い場所は無いのか?』を
再確認してみる姿勢」が大切になってくる。
1つの会社の温度が決まるとき、それは「会社を構成する各チームの温度が
平均化」されて決まる。あなたのいる場所が「冷めていた」としても、
もしかしたら、隣の部署は「灼熱」になっているかもしれない。
それが会社組織の面白いところであり、複雑なところでもある。
だからこそ、社内で優秀な「メンター的存在」を見つけたければ、
自らが「熱い風呂に飛び込んでいく勇気」を奮い立たせなければならない。
部署内、企業内、あるいはグループ全体で、もっと積極的に議論し、
ビジョンを共有できる場所が、必ずあるはずなのだ。
それがどうしても「見つからない」というのならば、
まずは『探していない自分に怠慢があるのでは?』というのを
疑ってみるべきだろう。そうすれば、会社を辞めなくても
今の環境のままで、もっと熱い職場にめぐり合えることは間違いない。
(次回につづく。)
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