2006年04月03日

育児休暇の問題はマネジメントの問題

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先日、NHKで「男性の育児休暇取得」に関する議論の模様が放映されていた。
ある部下(営業マン)が育児休暇の取得を上司に申請した。だが上司は認めようとしない。
「取引先に迷惑がかかるから」というのが理由だ。
ようするに「彼は営業マンとして優秀だから、代わりはいない」という話である。

しかし、そこで1つの疑問が沸いてくる。
もし彼が別の営業マンに仕事を頼んだとしたら、
それで本当に「取引先に迷惑をかける」ことになるのだろうか?

どんな仕事でも、法人取引においては、担当者が頻繁に変わることは珍しくない。
そして、お互いにそれを了解しているから、変わったら変わったで、
また新しい人と良い関係を築いていこうと思うはずだ。
お互いに子供じゃないのだから「絶対に○○さんじゃないとイヤ!」
なんてわがままを言うこともないだろう。

そしてもっと重要な問題がある。
それは「彼以外の人間にも任せられる環境が整えられていない」という問題だ。
これは育児休暇云々の問題の前に、組織としてかなりのデメリットなのである。

チームで仕事をする以上は、常に「もしいなくなったら」という
状況を想定しなければならない。それが管理職としての責務であり、
マネージャーとしての仕事でもある。

病欠、退職など、いつ何時、その社員がいなくなるかは分からない。
そうなったときに、いかにしてスムーズに交代要員を探し出し、
引き継がせるのか? その手腕がマネージャーに問われているのだ。

そのためには、日ごろから情報交換は欠かせないし、
現場の人間同士でお互いの仕事を覚えようという意識も必要になる。
営業ならば、定期的に「二人一緒に訪問」させるなどすれば、
顧客との顔つなぎにおいてもそれほど問題が起こるとは思えない。

つまり「代わりがいない」というのは、明らかに「上司であるマネージャーの怠慢」
なのである。「代わりがいない」のではなく「代われるような体制作りをしなければ
ならないのに、私はそれをやっていませんでした」が正解なのだ。

そもそも、マネジメントというのは「経営者の視点」で実施されなければならない。
経営者は、ある仕事を一人の社員だけに依存してはならない。
それがもっとも大きなリスクなのだ。だからこそ日々、交代要員を育成することを
心がけ、一人の社員だけに仕事が偏らないように考慮しなければならない。

これはビジネスの本質であり、育児休暇とはまったく別の次元の問題である。
育児休暇を取らせるか?取らせないか?を判断する前に、まずやるべきことは
「代わりがいない」という状況からの脱却である。それをまずやってから、
その上で「代わりはいるが人手が足りないから今は無理」というなら、
まだ社員側も納得はできるだろう。だが「代わりがいない」というだけで、
ヒマな時期にもかかわらず交代要員を確保してもらえないのは、どう考えても
納得がいかないはずである。

つまるところ、育児休暇の問題は「上司のマネジメント能力」の問題なのだが、
それを注意喚起する上でも「育児休暇の取得に意欲的になる男性」が
増えることは好ましい傾向かもしれない。それにより、マネジメントに失敗している
上司が自らのスタイルを反省し、律することができるのならば。

(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。書籍『辞めるなんてもったいない!入社3年たったら読む本(大和書房)』全国書店にて好評販売中


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この記事へのコメント
勉強になりました。
私のブログにも遊びに来てください。
Posted by 反逆のコンサルタント at 2006年04月04日 02:13