大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
巻末付録「絶対後悔したくない退職準備マニュアル」付き!!

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社内/社外を問わず、あらゆる人間関係の問題は
「距離間の取り方の問題」に集約できる。
私は週末起業を実践する中で、この事実に気づいた。
当初、私は「人間関係における距離間の調整には、
効果的なテクニックなど存在しない」と考えていた。
だから人間関係の問題を解決するためには、その人間関係の
領域から逃れるしかないのだと信じていた。事実、
それが私に週末起業を始めさせた動機でもある。
だが、私は気づかないうちに、今度は「先輩起業家との
距離間の調整」に悩んでいた。翻弄されていたのだ。
あるとき、私は始めて「異業種交流会」なるものに参加した。
起業家としての人脈を広げるためだ。だが、当時の私は
今ほどの実績を上げていなかったし、知名度も低かった。
だから自分から話しかけなければ、だれも近寄ることはない。
そして、なんとか喰らいつくように名刺交換をしたのだが、
そこで「距離間を取ることの難しさ」にあらためて気づかされたのだ。
物理的に「知り合ったすべての起業家」と親密になることはできない。
つまり、ある段階では「割り切る」ことが必要になる。
具体的には、誘いを断るということだ。
だが、弱気なうちは、それができない。
『この人とも仲良くしたい』
『あの人から嫌われたら困る…』
このような心理状態に追い込まれたとき、私は悟った。
「これでは上司に媚びるサラリーマンと同じではないか」と。
つまり問題は「私自身の距離間の取り方における未熟さ」にあったのだ。
それは社外/社内という問題ではなく、単に自分の「テクニックの勉強不足」の問題。
ここで「距離間をとるための具体的なテクニック」について考えてみる。
たとえば、ムリな頼まれごとをしたときの「断り方」のテクニック。
相手を傷つけずに、こちらの希望を伝え、その後の関係も良好に保つ。
これは、電話の応対においても、メールの返信においても、重要なことだ。
このようなテクニック、ノウハウを説いた書籍は数多く売られている。
それらを勉強し、同時に心理学を学ぶことで、私は「距離間の取り方」を
少しずつ自分のものにすることができた。
そのおかげで、起業家としての交流においても、
ムリな気をつかわないようになった。
ダメならダメでいい。背伸びして媚びる必要も無い、と
割り切れるようになったのだ。
事実、起業家同士の付き合いにおいては、つねに
「相手へのメリットを提供」できなければ、その関係は成立しない。
だからこそ『この相手に対して、自分は何も与えられない』と感じたら、
もはや名刺交換さえする必要はないのである。
人間関係における距離間の取り方。それはある意味では
「シビアさ」かもしれない。
夫婦でも、離婚前に別居して冷却期間を置いたりする。
そうすることで関係が改善されることも珍しくない。
これも「上手い距離間の取りかたの1つ」だといえる。
サラリーマンの場合、会社においては、部下や上司との「距離間の取り方」
が重要になってくる。同じ仕事をしているからといって、必要以上に
べったりする必要もないし、逆に疎遠すぎる態度になることもない。
ビジネスをする関係である以上、お互いに「組むメリット」があってこそ
はじめてチームは成立するのだから。
だとすれば、サラリーマン/起業家を問わず、
人間関係の問題を解決するためには「距離間をうまく取るテクニックを身につける」
しかない。それができないうちは、どんな環境に移っても、移った先でまた
同じ悩みを抱えることになるのだ。そして行き着く先は「誰もいない南の島」
かもしれない。それはそれで幸せなのかもしれないが・・・
少なくとも、個人相手あるいは法人相手のビジネスをやる以上、
人間関係の問題からは逃れることはできない。今、現役サラリーマンで
「会社における人間関係の悩み」を抱えている人は多いと思うが、それは決して
「辞めれば解決する」ものではない。私たちが社会人として生きていく以上、
人との距離間の問題は、死ぬまで付きまとう課題なのだから。
(次回につづく。)
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