どんな法律を制定しても、必ずそれを悪用する人たちは存在する。
最近では「個人情報保護法」が騒がれているが、
それを悪用すれば、本来公開すべき情報も隠すことが可能。
つまり「個人情報保護」の名のもとに、国民に不利な情報が隠されたりする。
たとえば、ある事件の政治的責任を追及するにあたり、
関係者の名簿を参照しなければならないとき。
そのような状況において「それは個人情報ですから見せられません」
と言われてしまう。都合のいい「情報隠ぺいの口実」に使われるわけだ。
それでも、個人情報保護法が注目されているのは、
やはりインターネットの急速な普及が要因であることは間違い無い。
大量のスパムメールが押し寄せる現代では、だれもが
「どこからアドレスが漏れたのか?」と不安になる。
しかし「便利な道具」を手に入れたときは、
必ず「その道具を使うことによるリスク」も
受け入れなければならない。そうしなければ、
その道具が持つメリットも最大限に活用できないからだ。
かつて、自動車が初めて道路を走った時、
「危険だから自動車の前を人間が歩くこと」
というルールが決められたそうだ。
もちろんすぐ廃止になったのだが、
このようなルールを制定してしまうのは
「自動車のリスク」だけに着目しているからだ。
同じように、インターネットのリスクだけに
着目すると、とんでもないルールが次々と
制定されてしうまう恐れもある。それだけは避けなければならない。
インターネットのメリットは、情報伝達の速さ。
つまり、良い情報も、悪い情報も伝達する。
知りたい情報を手に入れられる分、
知られたくない情報も流出してしまう危険があるのは当然だ。
そして「匿名性」による過激な発言。
ネットの匿名性は、最近でこそ
「商品のモニタリングやマーケティングに利用される」
という傾向が出てきているが、それは
「ネットだからこそ消費者のホンネが分かる」
というメリットを活用しているわけだ。
そして、ホンネとは、ときとして相手を傷つける
シビアな発言になる。
つまりホンネと誹謗中傷は表裏一体なのである。
そして利用者も、それを前提としてネットを利用しなければならない。
掲示板にカキコまれた内容を簡単に信じない、うのみにしない、
相手にしない。そのようなことは、誰もが経験的に理解していく。
利用者は良く知っている。ネットの安全性と危険性を冷静に見極めている。
だが、現実にはネットをあまり利用しない政治家が
「ネットの誹謗中傷は危険だ」という思い込みにしたがって
勝手に法律を作ったらどうなるか?
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【ネット掲示板誹謗中傷禁止法】
掲示板に誹謗中傷を書き込んだものは10万円以下の罰金または
1ヶ月以内の懲役
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まさか、そんなことあるはずない、と思いたい。
だが、ネットの誹謗中傷が原因で刑事事件が発生するなど
の事態が起これば、政府も動かざるを得ない。
だからこそ、ネットを利用するものは、自分たちのネット環境を守るために
最大限の注意を払う必要がある。自分の意見を述べるのは自由だが、
それが「法律の規制対象」になるほどエスカレートしてしまっては、
けっきょく、自分たちの首を絞めることになる。
そして、読み手の側も、書き込みに対する免疫力をつけていく必要がある。
くだらない書き込みは相手にしない。雑音だと思って無視する。
それぐらいの割り切りがなければ、掲示板などは見ないほうがいい。
インターネットはしょせん「道具」に過ぎない。
その道具が「きたない使われ方」をしたとしても、
それは、もともと「きたない心をもっている人間」の責任。
道具は、それを使う人の心を反映する。
つまり、私たちが「善」を目的としてネットを利用しつづければ、
法律などなくても、自然にモラルは構築されていくのである。
(次回につづく。)
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