2005年08月26日

道具は使い方次第でプラスにもマイナスにもなる

以前、年末に祖母の実家に帰ったときの話し。
家族みんなで夕食の鍋を囲んでいると、
テレビのニュースで「中学生がバタフライナイフで刺殺」
という事件が流れた。

そのとき、祖母が発した一言。
『お箸一本でも、凶器になるんやからね』

バタフライナイフが悪なのか? それとも使う側の問題か?
道具は、使い方によって、善にもなるし、悪にもなる。
ダイナマイトは、トンネル掘削にも使われるし、テロのビル爆破にも使われる。

けっきょく、どんなに便利で有益な道具が開発されても、
それを悪用する人間がいるかぎり、その使用方法が引き起こす
社会的な問題は、避けてとおることはできないだろう。

これは、インターネットなどの社会的インフラについても同じ。
パソコンが普及し、Eメールの送受信が当たり前のように
行なわれる時代だからこそ、迷惑メールの問題は避けて通れないのだ。

たしかに、システム的にある程度防御することは可能だろうが、
それにも限界があるし、人間が作るシステムに対しては、必ずそれを
「破ろうとする人間」が現れる。いたちごっこなのだ。

さて、迷惑メールの送信業者について考えてみると、
彼らは、それをやることによって、多少なりとも利益を得ているのだろうか?
もちろん「メール送信はタダ」だという考えからすれば、
これほど安上がりな宣伝方法は無いだろう、と考えるかもしれない。

しかし、迷惑メールの反応率は、限りなくゼロに近いと予想される。
正規のメルマガでさえ、有効クリック率は1%前後と言われている今、
迷惑メールのクリック率なんて、その100分の一、もっと低いはず。

しかも、クリックするだけではお金は入らない。
実際に商品を購入する客は、もっと少ない。
100クリックのうち1人でも買えば、それは反応率がかなり高い部類
に入る。

だが、迷惑メールの場合、クリック率が低い上に、そもそも顧客との間に
信頼が構築されていないのだから、購入率は限りなくゼロに近い。
それでも、迷惑メールを送信する理由は何か?
それは「ものすごく大量に送信すれば、誰かには当たるだろう」という
前提において送信を実施しているからである。数打てば当たるという考え方。

しかし、そのためには、少なくとも、数十万から数百万個以上の
メールアドレスを集め、無造作に大量送信しなければならない。
それを「コストゼロ」で実施できるか? といえば、それは不可能。

まず、メールアドレスを大量に保存しておくデータベースが必要になる。
通常のアドレス帳では管理が不可能なのだ。
さらに、送信メールサーバに対して、長時間かつ連続的な負荷が
かかるので、専用の送信サーバーを確保しなければならない。
外部プロバイダのサーバーを利用しようものなら、
すぐにプロバイダから指摘を受け、利用不可能になってしまう。

つまり、大量のメールを送信するには、それなりにコストが
かかるわけだが、そのコストに見合った反応率(つまり購入)
が期待できるのか? といえば、それも疑問。

ならば、迷惑メールに費やすコストを、正規の広告に費やしたり、
その他、別のアプローチ方法を考えるなどすれば、そのほうが結果として
売上を上げることができるのではないか?
彼らの目的は「迷惑メールを送信すること」ではなく「売上を上げること」
なのだから。その目的を見失ってはならない。

メールという道具を、いかに上手く使いこなせるようにするか?
ただ「やみくもに送信する」という使い方しかできない人は、
いつまでたっても売上を得ることができず、しかも世の中からは
「害虫」として認識され、嫌われ続ける。

ビジネスで成功するためには、常に「ツールの新しい使い方」を
考え、それを実行していかなければならない。他人がやる前に。
5年前なら、まだ迷惑メールの宣伝効果は、多少なりともあったかもしれない。
だが今はその効果も落ちている。それでも迷惑メールにマーケティングを頼るのは
ビジネスマンとして怠慢であるとしか言い切れない。

このような傾向は、インターネットビジネスに限らず、
サラリーマンのビジネスにもいえることだ。
新しい考え方、新しいツールが日々開発され、その使い方が
毎日研究されているにもかかわらず、それを受け入れずに、
昔の成功法則に固執する人たち。

どんな道具でも、それは使い方次第でプラスにもなり、マイナスにもなる。
つまり、言い換えれば、同じ道具でも、その利用方法次第では、
ビジネスに「有益」にもなるし「害」にもなるということ。

例えば、IT時代だからといって、なんでもかんでもパソコンで
管理することだけが、正しいやり方だとはいえない。
スケジュール帳などは、手書きで管理したほうが効率が良い場合もある。
手で書いた感触が残っているから、自然に脳が覚えていたりする。

目の前に与えられた道具の「最も有効な使い方は何か?」を考え、
その使用方法を日々改善していく。その姿勢があれば、
ビジネスで躍進しながら成功できることは間違い無いだろう。

(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。


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