7月といえば、研修期間を終えた新入社員たちが、
各職場に配属される時期でもある。
会社や業種によっても違うだろうが、4月に入社して、
6月一杯までは研修というスタイルが多いのではないだろうか。
新人が職場に配属されることは、既存の社員にとっても
「新しい風が吹き込む」と言う意味で、メリットがある。
初心を思い出すチャンスでもあるし、先輩らしく振舞おうとする
きっかけにもなるはずだ。
職場がマンネリ化している場合、新人が入ることで、
停滞していた空気が、また循環し出す場合が多い。
いわゆる「教育係」になった社員は、それによって
自分の仕事が増えたとしても、それ以上の満足感が得られる。
周りの社員も、なんだか新鮮な気分になれるのだ。
そのような意味では、サラリーマンにとっての
「気分を一新する時期」は、毎年4月ではなく、7月なのだろう。
学生のように「進学」や「卒業」が無いサラリーマンの仕事。
毎年、自分の中で「気持ちの区切り目」を作らなければ、
いつまでたっても、次のステップに進むきっかけを掴めない。
もちろん、昇格による肩書きの変化があれば、多少は
気分が変わることもあるだろう。だが、最近は、役職が変わっても
事実上の仕事の内容は変わらないことが多いから、やはり
仕事へのマンネリ感は残ってしまうのが現実ではなかろうか。
そんな時こそ「初心に帰る」ことが大切なのである。
どんな仕事にも「新鮮さ」を感じていた時期はあったはず。
それを思い出し、マンネリ化した仕事の中に、
どんな新しさを感じることができるか? それが日々の仕事を
楽しくこなすための秘訣なのである。
一方、新人の立場では、どのような点に注意すればよいだろうか?
初めての職場、初めて「サラリーマンとして仕事をする舞台」に
立つ瞬間。私も含め、全員が一度は経験した時期。
気をつけなければならないのは「最初に配属された職場の価値観や
文化だけに染まらないこと」である。この姿勢は、とても大切だ。
大企業の場合、職場やチームによって、価値観や文化は大きく異なる。
正確には、管理者(上司)のスタイルによって決まるといっても過言ではない。
例えば、同じ会社内でも、あるチームは毎朝ミーティングをしているが、
別の職場では、まったくしていない、など。
もちろん、仕事の内容やプロジェクトの緊急性、チーム人員の数によっても
変わってくるだろうが、新人にとって大切なことは「会社って○○なんだ」という
思い込みに染まらないことなのだ。
仮に、ある新人が「毎朝ミーティングをする職場」に配属されたとする。
すると、彼は『会社とは、毎朝ミーティングをするのが当たり前なのだ』
と思い込んでしまうかもしれない。
一方『ぜんぜんミーティングをしない職場』に配属された新人は
「これが普通なんだ」と思い込む。同年代、同時期に入社した社員なのに、
まったく違う価値観、文化が作られるのだ。
そして、彼らが10年後、管理職になったときに、
ミーティングをするか?しないか?の意見が分かれる。
これは、どちらが正しいとは言えない。
不要なミーティングは時間の無駄だが、
逆に、チーム内の意思疎通が図れていないことも大きな問題。
ケースバイケースによって、使い分ける必要があるのだ。
つまり「絶対にミーティングをしなければならない」
という考え方も危険であり、また
「ミーティングなんてする必要もない」
という考え方も危険。偏った意見では、柔軟性が無くなる。
だから、新人は「職場の価値観を100%信じて吸収する」
なんてことは、考えなくていい。それよりも「本質」を見抜く
スキルを鍛えるほうがよい。
本質とは何か? 例えばミーティングならば「何のためにやっているのか?
どんな情報を伝達しているのか? もしこれが無かったら、どんな問題が
起きるか? または、これをやってることで、どんなデメリットがるか?」
など、それをやる理由の本質を考える質問を、自分に対して行なう必要がある。
これができないと、型に嵌った考え方しかできなくなるので、頭が固くなる。
いずれ、いろんな職場を体験することで、価値観の違いを理解し、
それぞれのやり方を学べるようになるだろう。そのときにはじめて、
各チームの価値観を比較することができるようになる。
だが、最初に植え付けられた価値観が深ければ深いほど、
後から入ってきた価値観を受け入れられなくなってしまうというリスクがある。
『前の職場ではこうしてました。だからこうしたほうがいいと思います』
のように、すべての行動基準を「過去の経験や前例」に頼ってしまう。
これでは、新しいことには挑戦できないし、斬新なアイデアも生まれない。
これは、転職や起業にも言えることだ。
それまでのワークスタイルにこだわりすぎると、
新しいチャンスを逃してしまう。古い価値観のメリットを
残しつつ、それでも改善の余地を見つけることができるか?
その視点が、自分を成長させるためには必要なのである。
(次回につづく。)
presented by 幸せなサラリーマンになる方法
※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。