2006年04月26日

「現状に満足すること」は永遠に無い

大和賢一郎の新刊!『会社とことん活用術』幸せなサラリーマンのバイブル
大和賢一郎+ターレス今井(著) 本体1300円 ISBN 4-479-79157-4 大和書房
会社に行くのが10倍楽しくなる! コレを読む前に辞めると後悔します。

内容・詳細はこちら

成功が「満足」なのだとすれば、成功とは永遠に手に入れられない
ものかもしれない。あるいは「一瞬で終わるもの」と言ってもいいだろう。
もし「現状に100%満足」しているのならば、それ以上を求めることはない。
だから商業活動が停止してしまう。それはそれで厄介なことだ。

人間の欲望は果てしない。1つ目を手に入れたら、次は2つ目を手に入れたくなる。
しかも、その執着は、1つ目のときよりも強くなる。恐ろしい。

私自身、昨年の秋に1冊目の著書を出し、おかげさまで重版も決まった。
そして今年春、2冊目の新刊。本来ならば「出せただけ」でもありがたく思うべきこと。
しかし、私の感情は「もっとたくさん売りたい」という欲望に押し流されそうになっている。

配本が始まると、私は都内の大手書店を見て回る。
自分の本が平積みされているのを見ると、嬉しく感じるものだ。
しかし、同時に「強烈な嫉妬心」が湧き上がってくる。
自分の本の隣に置いてある本を、ある客が手に取ったとき、
『なんで俺の本を取ってくれないのか!?』と思ったりもする。
私はなんて欲張りな人間なのだろうか。

本は「出すまで」が大変だが、「出したあと」はもっと大変だ。
1冊でも多く売れるように、なんとか知恵をしぼらなければならない。
悩みながら書店を歩いていると、入り口付近に有名作家の新刊が
数多く並べられているのを見かけた。初版で数万部。すごい影響力だ。

著者の世界では「著者の世界なりの競争」がある。
「出すまで」も競争だが「出してから」は、さらに熾烈な競争がある。
私たちは、どこまで行っても永遠に「競争からは逃れられない」のだろう。
だから、3冊目、4冊目をこれから先、出せたとしても、同じ悩みは
ずっと続いていくことになるはずだ。

私自身、当初は「一生に一度、一冊だせれば十分」だと思っていた。
しかし現実はそうはいかない。1を手に入れたら2がほしくなる。
これはすべての商取引、あらゆるビジネスにあてはまる原理原則なのだろう。

1億稼いだら、つぎは2億。
そうやって欲望はエスカレートしていく。
だから永遠に「満足」することはないし、
できたとしても、その感情は一瞬しか続かない。

これが「今の立場を軽く見てしまう要因」なのかもしれない。
「もっと!もっと!」と先を求めるから、今手に入れているものの価値を
見失ってしまう。サラリーマンの仕事でも同じだ。

かつて、多くのサラリーマンは、今の勤務先に入るために、
学生時代、どれだけの努力をしてきたのか?
受験競争を勝ち抜き、やっと手に入れたポジション。
しかし、その喜びも長くは続かない。社内での競争に翻弄される。
競争は死ぬまで続く。永遠に。どんな業界でも。

もちろん「今の状態に満足して甘んじること」は善ではない。
しかしそれは「今の状態に価値を感じなくてもいい」という意味ではない。
本を出したいサラリーマンからすれば、私は
「2冊も出しておいて、ぜいたくなことを言うな」というふうに
見られているのかもしれない。でも私の本心は『もっと売りたい!もっと出したい!』
なのである。これが正直な気持ちだ。

正社員であるサラリーマンも、就職できないフリーターからすれば
「正社員でありながら、ぜいたくなことを言うな」と思われているかもしれない。
にもかかわらず、正社員の中には「会社を辞めたい」と思っている人たちが少なくない。
けっきょく、人間はどのような状況に置かれても「今、自分が手に入れているものの価値」
には気づかないのだろう。

だから、自分の中に「もっと欲しい」という欲求が生まれたときには、
それを大切にしつつ、同時に「現状に感謝する気持ち」も忘れてはならない。
自分を支えてくれた存在を思い出し、傲慢さを捨てる。
その謙虚さを持っていれば、自然に次のステージにいけるはずだ。

(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。書籍『辞めるなんてもったいない!入社3年たったら読む本(大和書房)』全国書店にて好評販売中

  
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2006年04月24日

大和賢一郎の新刊『会社とことん活用術』

大和賢一郎の新刊!『会社とことん活用術』幸せなサラリーマンのバイブル
大和賢一郎+ターレス今井(著) 本体1300円 ISBN 4-479-79157-4 大和書房
会社に行くのが10倍楽しくなる! コレを読む前に辞めると後悔します。

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ここ数年の起業ブームは、一体なんだったのか?
それは「幻想」である。煽り立てられて発生した蜃気楼のようなものだ。
と言っても、起業を否定しているわけではない。
ビジネスを本気で全うしたい人にとって、起業は最適な選択肢かもしれない。

しかし、だからこそ難しい現実がある。
資金面、時間面、そしてスキルや人脈、経験の不足。
そもそも起業とは「ブームだから始める」ものでなない。
そのような甘い誘惑に騙されてきた人たちは、悲しいことに
起業のための教材に数十万から数百万を投資しながら、
何一つ「商品化」することさえできていなかったりする。

私が懸念しているのは、起業が「サラリーマンの逃げの理由に使われること」だ。
会社がイヤだから、組織がイヤだからといって、安易に起業への道を突き進む人たち。
しかし、起業したからといって、組織における根本的な問題が解決するわけではない。

たとえば、私のように「作家」として活動している人間は、
周りから見たら「一人で好き勝手にやっている自由業」に見えるかもしれない。
だが、本を作るというプロセスは、まさに集団作業。チームでやるプロジェクトなのだ。
その点については、大規模なWEBシステムを開発するときとなんら変わらない。

より良い商品を作るためには、客観的な視点を保たなければならない。
だが、自分ひとりだけで担当していたら、どうしても内容が偏ってしまうのだ。
だからこそ、会社組織においては、個人の偏りを正すために、上司がいたり
周りのアドバイザーがいたりする。商品の中立性を保つためには、
とても重要な存在なのである。

だが、自己主張の強い社員は、周りの意見に耳を貸すことに消極的だ。
だから組織がイヤになる。自分こそが最高だと信じているから
その勢いで『起業したら大成功できるに違いない』と思い込む。
そこに大きな落とし穴があるのだ。

成功している起業家は例外なく「謙虚」である。
周りの意見に耳を傾け、どんな些細なアドバイスでも冷静に受け止める。
だからこそ成長し、魅力的な人間へと変わっていくのだ。

自分を正してくれるものの存在は重要である。
その点、会社にはたくさんの「第三者」が存在する。
あなたの仕事に介入し、口を出し、いらぬお世話をしてくるかもしれない。

だが、そこにどれだけの価値があるのか?に気づかなければ
ビジネスで成功することは難しいだろう。
助言をしてくれる人が一人もいなくなれば、まちがいなく廃れていく。
それが人間の「弱さ」なのである。

今回の新刊「会社とことん活用術」は、共著として書いた。
つまり、私一人の意見ではなく、共著者であるターレス今井氏の
意見も多数盛り込まれている。

ときにはお互いに意見が違うこともある。
だからこそ、それを調整し、うまくまとめていく必要があった。
このプロセスは、組織で商品を作る流れに似ている。

大勢の人間が、協力して1つの商品を作る場合、
そこでは「商品に対する情熱」がぶつかり合う。
だからこそ「前向きなバトル」が展開されることも珍しくない。
会社ではそのようなバトルを避けようとして、消極的になるサラリーマンも多い。
しかし、組織で働けること = チームメンバー同士で討論しあえること
が、会社員であることの最大のメリットだとも言える。

「会社を活用する」とは、どういうことか?
会社の「人」を活用する。
会社の「情報」を活用する。
会社の「資金」を活用する。

重要なことは「人が集まるところには価値が集まる」という現実を
よく理解することである。組織から離れることによって、
「その組織に集まっている価値の使用権」も捨てることになる。
それが「辞めること」の大きなリスクである。

もちろん『もうこの組織から得られる価値は無い』と感じるのならば
去るのも1つの方法だろう。しかし「その組織からどれだけの価値を引き出せるか?」
は、結局は「社員の仕事に対する姿勢次第」なのである。

会社に怒りを感じるならば「会社をもっと活用してから辞めよう」と思えばいい。
その過程で、会社から受けてきた恩恵に感謝し、ありがたみを感じることができれば、
今度は『自分のスキルを会社に還元したい』と考えるようになるだろう。
具体的には『自分の能力を最大限に発揮して、周りの社員(上司や同僚)に
喜んでもらいたい』と思うようになる。その状態こそが「会社を活用している状態」であり、
理想的な「幸せなサラリーマンの状態」なのである。

今回の著書『会社とことん活用術』が、
そんな「幸せなサラリーマンの人生を手助けする一冊」になれば
著者としてこんなに嬉しいことはない。

(次回につづく。)

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2006年04月21日

会議で「大声で発言する人」が求めているものとは?

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本(ありがとう重版決定!)
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
巻末付録「絶対後悔したくない退職準備マニュアル」付き!!

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一般に「自己主張の強い人間」のほうが
起業では成功するといわれている。
少なくとも、上司に従順で言われたことしかやらない、
かつリスクをとらないような人間は、
起業して成功できるわけがない。

そして、どんな会社にも、組織において「自己主張の強い人間」は
存在する。具体的には「うるさい」「声がでかい」という態度。
以前の私も、それに近かった。

周りの社員は正直『うざい』と思っていたに違いない。
私もそれは少し感じていた。自分の起業意欲が強すぎて、
周りに威圧的な印象を与えていたかもしれない。
それはそれで、私自身が反省すべき点でもある。

しかしあるとき、私は気づいた。
本当の意味で「声が大きい」とは、どういうことなのか?を。

たとえば社内会議において、単純に「声のボリュームを上げる」
という方法がある。自分の意見をはっきりと述べ、主張する姿勢。
それはそれで大切なことだ。

だが、それは所詮「会議室の中でしか通用しない声の大きさ」にすぎない。
つまり、どんなにがんばっても、会社という枠をこえて
自分の声が世に出て行くことはないわけだ。

私は週末起業を実践するにあたり、
数多くの成功者と会った。
そして、成功者の多くが「静かに成功」していることを知った。

何が「静か」なのか?
まず「声」である。
威圧的な話し方はしない。あくまでも「おだやか」であり「やさしい」口調なのだ。
そこには「自己顕示欲を感じさせるような圧力」は一切存在しない。

かつては私自身『起業家とは力強く威圧的なものだ』と思っていた。
しかし実際は違う。「態度が威圧的」なのではない。「実際にやることが威圧的」なのだ。
ビジネスにおいて圧力を放出する。その他の場所では威圧的になる必要は無いし、
なってもメリットは無い。成功者はそれをよく理解している。

本当の「強さ」とは何か?
外見や態度で、どんなに「強く見せた」ところで、
現実にビジネスで勝てなければ、利益は得られない。
生きていくため、そして欲望を満たすためにお金が必要なのだとすれば、
「お金を稼ぐ仕組みを持っている」ということこそ、最強の「強さ」なのである。

だからこそ、成功者はむやみに「威圧的な態度」をとったりしない。
自分をひけらかしたり、自分のスキルを誇示するようなこともない。
ただビジネスの世界において、確実に、かつ積極的にパワーを使っていく。
そうやって堅く築き上げた基盤こそが、本当の「強さの証」であり「自己主張」なのだ。

私は、そのような成功者の生き方を見て、素直に「美しい」と感じた。
静かな美しさ。静かな強さ。「声の大きさ」が意味するもの。

それは単に「音量」という意味ではない。
幅広い人脈と指示、そして影響力。
自らのオピニオンを、どれだけの人たちに伝えることができるのか?
そのインフラをもっていること。インフラの大きさこそ、声の大きさ。

とくに、インターネットや出版の世界では、
自分で声を出すことも無い。ただ、その想いを文章にして、
文字として発信すればいい。そこでの影響力が「声の大きさ」なのだ。

その事実に気づくまで、私は2年かかった。
そして今では、職場ではあまり大きな声を出すこともなくなった。
限られた会議室の中で自己主張する自分が小さく思えたからだ。
もっと大きなフィールドがある。自分が声を発するべきフィールドが。
だからこそ私は、これからも情報発信を続けなければならない。
本当に心から「変えたいもの」があるのなら、それを変える事ができるのは
「大きな声を手にした者」だけだろう。ボリュームを伴わず、広範囲に影響を与える
「静かなる大きな声」。それがブログであり、メルマガであり、出版である。

(次回につづく。)

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2006年04月19日

社内で「相手のニーズを理解すること」の重要性

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本(ありがとう重版決定!)
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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商売で大切なこと。それは「顧客の立場に立つこと」である。
顧客視点の重要性。これはいまさら言うまでも無いだろう。

しかし「理解しているか?」と「実際に行動しているか?」は
まったく別の問題。つまり「理屈では分かっていても、そのすべてを
行動に移せるわけではない」ということだ。

サラリーマンの場合「顧客」とは誰か?
最終的には「商品を買ってくれるお客様」になる。
しかし、組織で働くサラリーマンにとっては、
直接的な顧客は「社内の人間」であることが珍しくない。

たとえば、自分のチームと利害関係を持つ、
別のチームとの「内部打ち合わせ」をする場合。
こちらのチームが、相手のチームに要望書を提出しなければ
ならないとする。

この場合、直接的な顧客は「相手チームの代表者」であると定義できる。
相手チームがどんな情報を欲し、どんなフォーマットを期待しているのか?
それを知らなければ、相手(=顧客)が期待するアウトプットを提供することは難しい。

これは商売の原則に基づけば、ごく自然な考え方なのだが、
実際の職場においては、適用されていないケースが多い。
相手が何を欲しがっているかを事前にリサーチせず
一方的に解釈した情報に基づいて、成果物を引き渡したりする。
その結果、まったく相手が期待していない結果となり
「時間のムダだった」ということが、実際にはよくあるのだ。

もちろん、不特定多数のユーザを相手とした
マーケティングは、そう簡単にはいかないだろう。
「20代の若者が欲しているものは何か?」なんて
簡単に証明できるようなものではない。

しかし、社内のチーム間での取引においては、
相手が期待するものを明確に知ることができる。
その方法は簡単だ。相手に聞けばいい。

そこでは、組織間の壁、チーム間の壁、派閥意識を
乗り越えなければならない。しかし、別の言い方をすれば、
「たったそれだけ」のことで「相手のニーズを100%理解できる」
ということだ。こんなに簡単なマーケティングはない。

「顧客は誰なのか?」そして「何を欲しがっているのか?」という質問。
それを日々繰り返しながら仕事を進めることは重要だ。
相手が求めるものとピンポイントで与える。それこそが
最小限の労力で最大限の結果を生むための大原則であり、
その基本は、不特定多数相手の商売であろうと、社内取引であろうと
まったく変わらない。

(次回につづく。)

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2006年04月17日

部下も「上司の成長」を意識して行動する

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本(ありがとう重版決定!)
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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上司が「部下の成長に合わせて対応を変える」という考え方は重要だ。
これから「自立性」を養おうとしている部下に対しては、
あまり細かい指示をせずに、任せる時間を作ったほうがいい。
逆に、部下が砂漠に迷い込んでいるような状況では、
ほったらかしにせず、きちんと正しい方向に導く責任があるだろう。

そして、この考え方は「部下が上司に接する」ときにも有効である。
上司自身、上司として常に成長を続けなければならない。
つまり「育っていく」というプロセスは、部下も上司も同じなのである。

優秀な部下に囲まれた上司は、ある意味では「恵まれている」かもしれない。
だが、それは同時に「自分が上司として成長する機会を失っている」ともいえる。
メリットという名のデメリット。それに気づいていない状況こそが最大のリスク。

ときに、優秀な部下は、上司を飛び越して行動を起こそうとする。
たとえば、関連部署との対外的な交流は、基本的にチームリーダーの役目だ。
だが、チームリーダーがうまく交渉できない場合は、チームの一員が
リーダーの変わりに外部と交渉することを余儀なくされる。

外部の人間も「リーダーと話すよりは現場の担当者と話したほうが早い」
と考えて、リーダーをすっ飛ばしたコネクションを築こうとするかもしれない。
それはそれでスピードが上がるので結構なのだが、チームリーダーの
交渉力が育たないという意味では問題である。

仮に、あなたの上司がチームリーダーであり、かつ「交渉ベタ」だったとする。
関連部署からの問い合わせに、スムーズな回答ができない上司。
そんな姿を見て、あなたはつい口を出したくなるだろう。
話に割って入って『その件は私のほうが良く知っていますので…』などと
横槍を入れるのだ。

もちろん緊急時には、それは必要な対応だろう。
だが、そのような行動を習慣化すると、チームリーダーである上司は
『自分でチームの意思をまとめて、それを外部に伝える』という仕事を
しなくなる。つまり交渉力が低下するのである。
それは長期的に見て、会社に大きなデメリットをもたらすことになる。

ようするに、部下は「上司の成長」のために
『口を出すべきではない場面』を見極めなければならない。
いい意味で「ほったらかし」つまり「上司に任せる」ことも、
上司自身の成長のためには必要不可欠なのである。

部下はどうしても『自分の優秀さ』を上司にアピールしたいという
気持ちを持っている。だから「できるだけ上司のフォローをしたい」
と考えてしまうのだが、それは必ずしも正解とはいえない。

上司が部下を育てるために「突き放す」のと同じように、
部下もまた上司を「突き放す」ことが求められる。
もちろんお互いに「突き放す」ことばかりやっていては仕事は完結しないから
ケースバイケースなのだが、あなたがどちらの立場だとしても、
まずは相手の状況と成熟度を冷静に見極めるしかない。
少なくとも、上司にとっての「トレーニングの場所」を
部下が奪うようなことがあってはならない。それは会社全体に不利益をもたらす。

(次回につづく。)

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2006年04月14日

マネージャがやってはいけないこと

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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マネジメントのスタイルは、大きく分けて以下の2つに分類できる。

1.詳細指示、独裁的

2.権限委譲、放任的


前者は、よく言えば「指示が具体的で分かりやすい」であるが、
悪く言えば「部下の自立性を失わせる」ということになる。

後者は、よく言えば「部下が自分で考えて育つ」ということだが、
悪く言えば「自分は何もしない無責任者」となってしまう。

では、どうすればいいのか?
どちらのスタイルが正解なのか?

私自身、この答えをずっと追い求めているのだが、
いまだに答えは見つかっていない。
そもそも、明確に「どちらが正解である」という線引きを
白黒はっきりさせるのが難しいジャンルなのである。

そこで登場する言葉が「ケースバイケース」である。
この言葉は非常に便利な言葉である。
それゆえに、説明できない事象のすべてを「ケースバイケース」
でおさめてしまおうとする場合も少なくない。

理想を言えば「指示するところ」と「任せるところ」
を臨機応変に判断し、その場に応じた適切な対応をすることが
ベストな立ち回りなのだろう。しかし現実には難しい。

この答えは今後も実践の中で学んでいくしかないのだろう。
けっきょくは「明文化できる絶対的な答えは存在しない」ということになる。

しかし、1つだけ「やってはいけないこと」があるのに気づいた。
それは「正当化するための言い訳に使うこと」である。

たとえば、あるマネージャーが
「放任主義・権限委譲」のスタイルをとっていたとする。
そして、彼のホンネは『めんどうだから』だったとする。
このように、自分の甘えがスタイルに反映されているとしても、
正論として『部下の自立性を養うためだ』といってしまえば聞こえがいい。
だからこそ「自分の行動を正当化するための言い訳」として使われてしまうリスクが
高いのである。

もちろん逆の場合もある。
「指示が細かい」のは、正論で言えば『それだけ部下のことを気にかけている』
となる。しかしホンネでは『自分の能力を誇示したい(権威の顕示欲)』かもしれない。

いずれにせよ、マネジメントスタイルが「個人の感情によるもの」
だとすれば、マネージャーは自分の感情を素直に受け止め、
客観的に判断するべきであろう。
ただ自分の欲望を満たすために、その行動をとっているのか?
それとも、部下やチーム全体のことを考えて、あえてそうしているのか?
外から見たときの行動は同じでも、この両者には大きな違いがある。
そこにウソや矛盾があったとき、そのひずみは長期間蓄えられ、
やがて大きな「プロジェクトの失敗」として表れてくる。

マネージャの行動と感情がプラスにリンクしているか?
正しく機能しているか?
それは目に見えない世界。だからこそ
現場のマネージャ一人ひとりが、自覚を持つしかないのだろう。

(次回につづく。)

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2006年04月12日

社内で「尊敬できる上司」を探す方法

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どんなビジネスでも、その環境において「尊敬できる人間」
がいなければ、自分のモチベーションを保つことは難しい。
「尊敬できる人」とはつまり、メンターであり、師匠である。目指すべき人。

そのような「憧れの存在」を社内で見つけられない社員は、
会社に所属することの喜びと将来性を感じられない。つまり退職してしまうわけだ。

起業を目的として会社を辞める場合、その多くは
『社外にカリスマ的なメンター起業家がいる』という場合がほとんどだ。
そんな風になりたいと思うからこそ、会社を辞めようと決意する。

事実、職場において、すべての若手社員が、必ずしも「優秀な上司」
にめぐり合うとは限らない。そのような状況において、視野の狭い
若手社員は「自分の上司 = この会社における上司像のすべて」だと
勘違いしてしまう。とても危険なことだ。

良くも悪くも、私たちは「批判する対象」を「一体化」してしまう傾向がある。
たとえば、外国人が国内で犯罪を犯した場合
『だから○○人は信用できないのだ』などと言ったりする。
個人を名指しで批判することには心理的な抵抗があるから、
どうしても「全体枠として批判」してしまうのだろう。

しかし、社内でもそのような視点に固執してしまうと、
実際に存在している「優秀な上司」たちに出会うチャンスを
逃してしまうことは事実である。

ある一人の上司が「頼りなかった」としても、
他部署あるいは、もっと近くに「尊敬するべき優れた上司」が
存在しているかもしれない。では、彼ら引き寄せるものは何なのか?

ある企業において、社員数が増えてくると、そのチーム内部には
「温度差」が発生する。たとえば会議でも「黙っている人」と
「積極的に発言する人」の差は激しい。その雰囲気がチーム全体に
浸透すると「チーム間での温度差」が生まれる。「チームを率いるマネージャーの温度差」
といえるかもしれない。

そして「高い温度を好む社員」は「もっと温度が高い場所」を好む。
具体的には「レベルの高いセミナーや講習会などに自主的に参加」するようになる。

そこに集まった社員たちは、みな意識が高く、温度も高い。
簡単に言えば、組織における「上位2割」に分類される人たちのことだ。
彼らと積極的に関わる方法は1つしかない。自らが「温度の高い領域」に
足を踏み込むことだ。

会社を辞めたくなる原因は、大きく分けて2つある。

1.熱すぎる(ついていけない)から辞める
2.冷めすぎている(このままでは自分も腐る)から辞める

前者の場合は、仕方の無い面もあるだろう。
さらに努力を重ねるか、あるいは「もう少し弱いチーム」に
移籍して、そこで能力を発揮するしかない。

だが、後者の場合「自分の周りには、本当に『熱い場所は無いのか?』を
再確認してみる姿勢」が大切になってくる。

1つの会社の温度が決まるとき、それは「会社を構成する各チームの温度が
平均化」されて決まる。あなたのいる場所が「冷めていた」としても、
もしかしたら、隣の部署は「灼熱」になっているかもしれない。
それが会社組織の面白いところであり、複雑なところでもある。

だからこそ、社内で優秀な「メンター的存在」を見つけたければ、
自らが「熱い風呂に飛び込んでいく勇気」を奮い立たせなければならない。
部署内、企業内、あるいはグループ全体で、もっと積極的に議論し、
ビジョンを共有できる場所が、必ずあるはずなのだ。
それがどうしても「見つからない」というのならば、
まずは『探していない自分に怠慢があるのでは?』というのを
疑ってみるべきだろう。そうすれば、会社を辞めなくても
今の環境のままで、もっと熱い職場にめぐり合えることは間違いない。

(次回につづく。)

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2006年04月10日

格差社会をどうするか?

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本(ありがとう重版決定!)
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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サンデープロジェクトで面白い議論が展開されていた。
小沢氏を招き「格差社会をどうするか?」についての議論だ。

論点はつぎのとおりだ。

・小泉内閣が奨めた「自由競争」が格差を生んだ。
・自由競争を容認することは格差を容認することだ。
・だがそれでは弱肉強食になってしまう。それでいいのか?

このような議論はよくあるが、実力があるものは必ず
「競争はあってしかるべき。勝者と敗者の間に格差があるのは当然だ」
という意見を主張する。それも一理ある。

だが、政治的には「弱者を救済しない(切り捨てる)」と
断言することはできない。そこで小沢氏は、つぎのような意見を述べていた。
たとえば企業において。

・従来の年功序列制度は残す。
・管理職には自由競争を持ち込む。

これはいわば
「年功序列制度」と「成果主義」を
足して2で割ったような考え方だ。
具体的には、どういうことか?

これを議論する前提として、まず、次のような企業モデルを考える。

ステップ1.新卒で入社後、30歳前後で係長に昇進(この時点では組合員)
ステップ2.40歳前後で課長に昇進するが、その時点で組合から抜ける(非組合員)

ここで重要なことは「課長職以上になると、非組合員になる」
ということである。当然、残業代はつかないし、休日出勤手当ても
認められない。休もうが徹夜しようが自由。時間よりも売り上げが重視される。

つまり、サラリーマンでありながら、ある意味では
「組合からは守られない、独立的(経営者的)な立場」に立たされるわけだ。
その世界では結果が重視されるから、赤字を出してクビになっても
文句は言えない。つまり「自由競争&弱肉強食の世界」なのだ。

そして問題なのは、その管理ポストの領域(つまり弱肉強食の世界)にまで
年功序列が適用されていたことだと、小沢氏は言う。
実力の無い社員を「年功」という理由だけで管理ポストに置いてしまうと
赤字を垂れ流し、組織は崩壊する。当然の結果だ。

つまり「社員に選択肢をあたえるべきである」というのが
小沢氏の主張であると、私は解釈した。
組合という安全網から抜け出して、自由競争の世界で生き抜く勇気があるのか?
そのリスクを背負う勇気があってこそ、企業の中でも「管理ポスト」に就くことが許される。
ようするに、サラリーマンであっても『リスクをとらなければ出世はできない』という
シビアな時代が来ているわけだ。

さて、これは「すべてのサラリーマンがリスクを取りなさい」という意味ではない。
係長止まり、つまり「組合から抜けたくないから、課長以上にはなりたくありません」
という社員がいてもいい。すべての社員が部長、本部長を目指しているわけではない。
出世よりも「ノーリスク&安定」を求めるサラリーマンはいるだろう。給料や地位が低くても。

問題なのは「自分でどうするかを決めていないこと」にある。
たとえば、現在40歳前後で、本来ならば「組合から抜けて管理ポストに就くであろう存在」
の人たち。彼らはまさか『ノーリスクで管理ポストに就きたい』とは思っていまい。それは甘すぎる。

もっと分かりやすく言うと、つぎのようになる。

A.安定重視の40歳
B.リスク覚悟の30歳

上記A.とB.の社員がいるとして、どちらの社員を管理ポストに置くべきか?
A.が嫌がっているのに、無理やり「年功序列」という理由だけで
昇格させること自体が間違っているのでは? というのが、小沢氏の問いかけだ。
やる気のある若手を管理ポストに置き、リスクと責任を背負わせて結果を出させる。
それも企業としては、生き残るための戦略の1つと言えよう。

その場合、A.のような社員は、ある意味では「年下の上司に従う」という
屈辱を味わうかもしれない。だが、それはしかたのないことだと割り切らなければ、
これからの日本経済は発展しない。

・リスクは取りたくない
・でも出世して給料は多くもらいたい

以前はこのような「矛盾したわがまま」が通用したかもしれないが、
これからはそんなことはあり得ない。20代の若い起業家が作った会社で
働いている40歳の新入社員もいる。年齢と管理ポストが対応しない世の中なのだ。

「組合員ならば赤字でもクビにならない」という最低限の安全網を確保するために、
係長レベルまでは年功序列が適用されてもいい。
だが、そこから先、課長職、部長職以上には、もっとシビアな結果が要求されるべきであり、
そこには自由競争の原理を持ち込まざるを得ない。これは避けられない現実である。

大切なことは「選択肢は自分にある」ということだ。
「出世できない」と不満を持っているサラリーマンは、
まず『自分がリスクをとること』を上層部にアピールするべきだろう。
『赤字になったらクビにしてください。退職金もいりません』ぐらいの
勇気をもって主張すれば、必ず要求は通るはずだ。
逆に言えば、それぐらいの根性がなければ、おとなしく安全網の中に
いたほうが幸せなのかもしれない。それでも飢え死にすることはないのだから。

(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。書籍『辞めるなんてもったいない!入社3年たったら読む本(大和書房)』全国書店にて好評販売中
  
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2006年04月07日

たるんだ上司を教育する

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「二極化」という言葉はもはや、小学生でも知っているような
メジャーな言葉になった。いたるところでその現象が体験できるからだ。
それは社内においても例外ではない。

たとえば、中間管理職(30代後半から40代前半)で、
モチベーションが下がっている社員がいるとする。
具体的には、出勤態度が乱れたり、やる気を失っていたりする。
そのような姿を見て、若手社員(20代中盤から後半)は
どう感じるのか?

当然ながら「同じようになりたい」とは思わないだろう。
だとすれば、それは「目標」ではなく「反面教師」に過ぎない。
そこで既に「二極化」は進んでいるのである。
現在20代後半の若手社員たちが、10年後、どのように成長しているのか?
一方、現在40歳前後のモチベーション低下気味中間管理職が
10年後、どのような50歳になっているのか?
失礼ながら、とてもじゃないが明るい未来が見えるとは到底思えない。

もちろん、その世代にもやる気に溢れている人材はいる。
だが、そうではない一部の中間管理職が、現場のモチベーションを下げ、
若い社員たちを育成していない事実は認めるしかない。

では、彼らのようなたるんだ中間管理職をシメるのは誰なのか?
たとえば、現在50歳を過ぎた部長、本部長クラスの人たち。
彼らはもはや、現場の仕事にあまり介入しなくなっている。
だからこそ、40歳の中間管理職に仕事を任せており、
その中間管理職のモチベーション低下が現場全体を蝕んでいるという
問題が発生しているのだが。

ここで、もし自分が50歳の部長相当職ならどうするか?
を考えてみる。もはや頭の中にあるのは「辞めた後の自分の姿」
ではなかろうか。
これから先、体力的にも「大きな勝負」に出るのはきつい。
目立ちすぎてリスクを取るぐらいなら、安泰に日々を過ごしたいものだ。
もしそれでも「新しい何かを成し遂げたい」と思うならば、
そのような人は早期退職して、定年後に自分で事業を始めるに違いない。

ようするに、50代の上層管理職に対して
「40代のたるんだ中間管理職をシメてください」とお願いしても、
それは到底ムリな話なのである。

だとすれば、残されたのは「若い世代」の人間しかない。
20代後半あるいは30台中盤の、まだまだ意欲に燃えている社員が、
遠慮なく上司をシメていかなければならない。鍛えなおさなければダメなのだ。

ここで「上司教育」というコンセプトが重要になる。
このような言葉を聞いて「なんて恐れ多い」のように考えてはいけない。
本来、教育というものは「実力のあるものが優位に立って実施するべき」
なのである。

自分より年下で、役職が下でも、優れたスキルを持っているのならば、
それを謙虚に受け止めなければならない。でなければ人間の成長は止まってしまう。
年齢を問わず、人それぞれ得意分野は違うのだから、お互いの能力を尊重しあって
高めあうのが当然。それが「上司教育」の基本にある考え方だ。

だからこそ、あなたの職場に「シメるべき上司」がいるならば、
遠慮なくシメていかなければならない。彼らに甘えを許してはいけない。
それを許してしまうと、自分まで巻き込まれて「ヌルくて甘い人間」に
成り下がってしまうのだ。それこそが最大のリスクである。

上司を教育するのは、会社の利益のためでもある。
個人的な怒りをぶつけるのではない。経営者の視点で
「生産性の低い社員を鍛えなおす」のである。
それができるのは、きっとあなたしかいないだろう。

(次回につづく。)

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2006年04月05日

ニートの定義

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先日、ニート50人を集めて議論する番組が放映されていた。
そのニートの中に「ヤフオクで稼いでいる」という若者がいた。
私の意見では、「彼はニートではないのでは?」と思うのだが、どうだろうか?

オークション起業という言葉がある。
ようするに、ネットオークションで生計を立てるわけだが、
これは個人事業的であっても、立派なインターネット起業手段の
1つといえる。

もちろん稼ぐ金額にもよるだろう。月商で100万を超えるようなら
立派なビジネスとして成立する。個人事業者として登録し、
確定申告もしなければならないだろう。そうなればもはやニートではない。

では月商が低ければ、どうなのだろうか?
たとえばヤフオクの収入が月5万だったとする。
これではまだまだビジネスと言うのは難しいだろうが、
「あくまでも成長期であり、これからもっと伸ばしていく」
という前提があるのならば、それはまぎれもなく「起業」であるといえる。

だとすれば「ニートか否か?」というのは、単に「意識、こころざし」
の問題であり『何をやっているのか?』は関係ないわけだ。
同じネットオークションをやっている人間でも、
一方は「起業家」と呼ばれ、一方は「ニート」と呼ばれる。
単なる宣言、セルフイメージの問題かもしれない。

最終的には「どんな意識でそれをやっているのか?」に尽きる。
この考え方はサラリーマンにも当てはまるだろう。
正社員でありながら、ニートよりも低いこころざしで
仕事をしているサラリーマンが、世の中にいないと言い切れるだろうか?

外見的な職業、世間体からは想像できない、
もっと根深い心理に「ニートの根」は潜んでいる。
そのような意味では「ニート的サラリーマン」は潜在的に多いだろうし、
また「起業家予備軍的なニート」も、増えていることは事実だろう。

私の友人で、有限会社として整骨サービスをやっている人がいる。
彼は、週3日ぐらいしか店を開けないという。残りの日はパチスロか、
家でのんびりしているそうだ。それでも実家だから生活は成り立つ。

彼は自分のことを「ニート的」だといっていた。
だが、私が見る限りでは、彼はビジネスの勉強はしっかりやっており、
集客、マーケティングに関する資料調査などは怠らない。
それでも本人は「半ニート」だと思っているのだ。

現実に「ニートとは何か?」 を定義するのは、
もしかしたら自分自身なのかもしれない。
それは第三者が判断するものではなく、自分で認めた瞬間に定義される。
フリーター、個人事業者、サラリーマン。誰もが「自分の存在意義と生きる意味」
を模索しているわけだが、それを探すことの困難さから逃げたとき、
人は自分のことをニートだと認めるしか無いのだろう。

するとここで、あらたなニートの定義が生まれる。
ようするに「こころざし」が無い人。
こころざしは「ビジョン」とも言い換えられるかもしれない。
自分が生きているうちに、何を成し遂げたいのか?
それを見つけることは容易ではないが、それを見つけることから逃げた瞬間、
私たちはみなニートになってしまうのだろう。

(次回につづく。)

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2006年04月03日

育児休暇の問題はマネジメントの問題

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先日、NHKで「男性の育児休暇取得」に関する議論の模様が放映されていた。
ある部下(営業マン)が育児休暇の取得を上司に申請した。だが上司は認めようとしない。
「取引先に迷惑がかかるから」というのが理由だ。
ようするに「彼は営業マンとして優秀だから、代わりはいない」という話である。

しかし、そこで1つの疑問が沸いてくる。
もし彼が別の営業マンに仕事を頼んだとしたら、
それで本当に「取引先に迷惑をかける」ことになるのだろうか?

どんな仕事でも、法人取引においては、担当者が頻繁に変わることは珍しくない。
そして、お互いにそれを了解しているから、変わったら変わったで、
また新しい人と良い関係を築いていこうと思うはずだ。
お互いに子供じゃないのだから「絶対に○○さんじゃないとイヤ!」
なんてわがままを言うこともないだろう。

そしてもっと重要な問題がある。
それは「彼以外の人間にも任せられる環境が整えられていない」という問題だ。
これは育児休暇云々の問題の前に、組織としてかなりのデメリットなのである。

チームで仕事をする以上は、常に「もしいなくなったら」という
状況を想定しなければならない。それが管理職としての責務であり、
マネージャーとしての仕事でもある。

病欠、退職など、いつ何時、その社員がいなくなるかは分からない。
そうなったときに、いかにしてスムーズに交代要員を探し出し、
引き継がせるのか? その手腕がマネージャーに問われているのだ。

そのためには、日ごろから情報交換は欠かせないし、
現場の人間同士でお互いの仕事を覚えようという意識も必要になる。
営業ならば、定期的に「二人一緒に訪問」させるなどすれば、
顧客との顔つなぎにおいてもそれほど問題が起こるとは思えない。

つまり「代わりがいない」というのは、明らかに「上司であるマネージャーの怠慢」
なのである。「代わりがいない」のではなく「代われるような体制作りをしなければ
ならないのに、私はそれをやっていませんでした」が正解なのだ。

そもそも、マネジメントというのは「経営者の視点」で実施されなければならない。
経営者は、ある仕事を一人の社員だけに依存してはならない。
それがもっとも大きなリスクなのだ。だからこそ日々、交代要員を育成することを
心がけ、一人の社員だけに仕事が偏らないように考慮しなければならない。

これはビジネスの本質であり、育児休暇とはまったく別の次元の問題である。
育児休暇を取らせるか?取らせないか?を判断する前に、まずやるべきことは
「代わりがいない」という状況からの脱却である。それをまずやってから、
その上で「代わりはいるが人手が足りないから今は無理」というなら、
まだ社員側も納得はできるだろう。だが「代わりがいない」というだけで、
ヒマな時期にもかかわらず交代要員を確保してもらえないのは、どう考えても
納得がいかないはずである。

つまるところ、育児休暇の問題は「上司のマネジメント能力」の問題なのだが、
それを注意喚起する上でも「育児休暇の取得に意欲的になる男性」が
増えることは好ましい傾向かもしれない。それにより、マネジメントに失敗している
上司が自らのスタイルを反省し、律することができるのならば。

(次回につづく。)

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