2006年03月31日

公に認められつつある副収入

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本(ありがとう重版決定!)
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
巻末付録「絶対後悔したくない退職準備マニュアル」付き!!

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今週の雑誌「プレジデント」で、サラリーマンの副業に関する
興味深い記述を見つけた。

  会社の就業規則「副業禁止」を原則無効とする法案が提出される

この法案が認められたら、会社は「社員の副業」を禁止できなくなる。
たとえ副業している社員がいたとしても、それを理由に解雇することはできないわけだ。

このような法案が検討されるというのは、どういうことか?
サラリーマンが副業をしたほうが景気が良くなるという目論見なのか?
いずれにせよ、現役サラリーマンとして週末起業を実践している
私のような立場においては、大変心強い法案であることは間違いない。

ちなみに「副業」と「週末起業」を混同している人もいるかもしれないが、
この両者には明確な違いがある。週末起業の提唱者である藤井孝一氏によると

 「雇われていれば副業。雇われていなければ起業」なのだそうだ。

たとえば、たこやきを売るという商売。
土日に銀だこのようなチェーン店でアルバイト(または店長)として
働きながら副収入を得るのは「副業」である。雇われているということだ。

一方、自分で店舗や屋台を構え、オリジナルのたこやきを売れば「起業」になる。
あるいは、冷凍のたこやきをクール宅急便でインターネット通販するのも「起業」だ。
だれからも雇われていない。もらうのは「給料」ではなく「顧客からの売り上げ」だ。

私は、サラリーマンの「副業」については、あまり推奨はしていない。
けっきょくは「時間の切り売り」で終わってしまうからだ。
そして「副業」では「起業家の視点」は身に付かない。
「雇われる側」と「雇う側」には明確な意識の違いがある。
起業家とは本来、自分のビジョンを達成するために「人を雇う側」に立つものである。

もちろん、修行のために「雇われる」というのは良い経験だろう。
将来自分の店を持つために、まずは既存のチェーン店で雇われてみる。
それは「起業」を意識した「副業」であるから、最終的には「起業」として定義される。

この「起業のために雇われる」という考え方は、サラリーマンの雇用形態にも
必要不可欠なものだと私は考えている。
サラリーマンが「雇われること」を目的とすれば、その目的は
入社した時点で達成されてしまう。つまりそれ以降の向上心を失ってしまうのだ。

だが「雇用はあくまでも第一段階に過ぎない」という意識ならばどうか?
雇われた先にある「起業」というビジョンに向かって、自己啓発を怠ることは許されない。
その姿勢こそが「会社での仕事を大切にする」という考え方に直結する。
ノウハウを学ぶために、自ら困難な仕事に積極的に取り組むようになるのだ。

そこまで見越して、今回の法案が検討されたのかは疑問だが、
すくなくともサラリーマンの週末起業が公に認められたら、
つぎのような好循環が発生することは間違いない。

1.やる気の無いサラリーマンが、起業に目覚める
2.ビジネスについて真剣に学ぼうと考える
3.自己啓発、教育に投資する
4.会社(本業)からもヒントを得ようと貪欲になる
5.会社に行くのが「お金のため」ではなく「修行のため」と思える
6.給料が安くて忙しくても、社員のモチベーションは上がる。

このような、1→6への好循環を生み出せれば、企業は活性化し
日本経済の底力を押し上げることは間違いない。
そして実力のある社員ほど、自らの才能を存分に発揮するステージを
手に入れたことに、大きな喜びを感じるだろう。

これまで、サラリーマンの副業とは週末起業には、どこか
「隠れてこっそり」というテガティブな印象があった。
しかし、法律的に認められるのであれば、遠慮することは無い。
むしろ「やっていないほうが恥ずかしい」と思うぐらいの
ごく当たり前の文化まで定着するかもしれない。

小学生が塾に通うのが当たり前の時代。
「学校の先生に失礼ではないか!」と怒る人がどこにいるのか?

サラリーマンが副収入を得るのが当たり前の時代。
「会社(本業)に失礼ではないか!」と怒る人たちが、
やがて「時代遅れだ」と笑われる日は、そう遠くないだろう。

(次回につづく。)

presented by 幸せなサラリーマンになる方法
※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。書籍『辞めるなんてもったいない!入社3年たったら読む本(大和書房)』全国書店にて好評販売中
  
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2006年03月29日

脱サラしたサラリーマンの先見性

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本(ありがとう重版決定!)
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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脱サラして起業する人は、その前提として「自信」があるはずだ。
今自分が勤務している会社のビジネスモデルよりも、さらに利益を出せる
モデルを自分が創り出すことができるという自信。

それは別の言い方をすれば「今の勤務先のビジネスモデルに終焉を感じている」
ということでもある。将来性が見込める業種ならば、
今の会社に残って成功するという方法もあるのだから。

だとすれば、起業する人には、相当な「先見性」が求められる。
そして、起業する人自身は「自分にこそ神がかり的な先見性がある」
のだと信じているかもしれない。

しかし、その「自らの先見性を評価する姿勢」には
大きな矛盾がある。

仮に、今の勤務先が「将来、先が無いビジネス」に
手を染めているとしよう。だとすれば、
今の勤務先の社長は「ビジネスマンとしての先見性が無い」
ということになる。

だが、そのような会社を選び、面接を受け、
そして今日まで勤めてきているのは、他の誰でもなく
自分自身なのである。
会社に先見性が無いのだとしたら、そのような会社を選んだ
社員にも先見性が無いのではないか?
つまり自分の勤務先のビジネスモデルを否定することは
自分自身の過去の先見性を否定することに直結する。

もちろん、入社後に鬼のように勉強し、
驚異的な先見性を身につけたビジネスマンもいるだろう。
しかし、成功するために必要なのは、はたして本当に「先見性」
なのだろうか?

『将来は○○がブレイクする』などと宣言することは簡単だ。
それが当たれば「先見性がある」と評価されるし、
外れたら『そんなこと言ったかな?』としらばっくれるだけ。

では仮に、神がかり的な先見性があったとして、
そのビジネスモデルを、どうやって実現させていくというのか?
「進むべき方向」が見えたとしても、実際に進むためにはエンジンが必要である。
もしもタイムマシンがあったとして、10年後、
これから伸びる業種、業界が手に取るように分かったとき。
いざそれをやろうとすれば、人ではもちろん、時間と労力、
そして資金も必要になる。根性も。
どんなビジネスにも共通する問題。雑務だったり
資金繰りだったり、人材の確保だったり。

これは先見性では解決できない問題であり、地味な課題だ。
だからこそ重要であり、成功に必要な真の要素でもある。
そして会社というフィールドは、地味な仕事を体験する場としては
最高の舞台だ。サラリーマンを体験したことがない人間は
サラリーマンの気持ちや価値観を理解できない。
だから人を雇うことができない。サラリーマンを雇って
上手く使うという仕事をこなせない。これでは経営者失格である。

先見性という言葉はいつも「あとづけ」で使われる。
『あの人には先見性があった。だから成功した』などといわれる。
しかし、その成功者が本当に大切にしたのは「先見性」ではなく
「堅実な仕事」であったかもしれない。人を大切にし、雑務を重視する。
そのような地味な功績こそが成功を生み出したのだとしても、
周りの人は『それでもやっぱり先見性が…』と言い張るのだ。

自分にどれだけの先見性があるのか? は分からないが、
自分がどれだけの仕事を堅実にこなすことができるか? は分かる。
会社の業務を否定し、会社の将来性を信じられない。
そのようなサラリーマンに先見性があるはずはないし、
たとえあったとしても成功はできない。
「成功 = 先見性 × 地道な作業」なのだから。
そして先見性が占めるウエイトは意外と少ないと私は考えている。

(次回につづく。)

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2006年03月27日

仕事はアプリ。精神論はOS。

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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私のメルマガ「幸せなサラリーマンになる方法」では、
サラリーマンとして幸せに生きるための精神論を中心に書いている。
「考え方」とか「気づき」がテーマだ。

しかし私自身は精神科医でもなければ哲学者でもない。
もちろん心理学者でもない。ITエンジニアである。

通常、ITエンジニアがメルマガやブログを書く場合、
技術的な内容をテーマにすることが多い。
具体的には、ネットワーク技術や情報処理資格取得などだ。
私自身、当初はそのようなテーマを考えていた。

しかし、もっと大きな問題に気づいた。それは「前提条件が固まっていなかった」
という問題。前提条件とは「なんのためにそれをやるのか?」というテーマ。
ビジョンともいえる。

IT技術者として、テクニカルな情報を発信するのはいい。
だが、そのベースには「成し遂げたい目標」がなければならない。
『なんのためにそれを続けるのか?』について、自分の中で
合意が取れていなければ、執筆へのモチベーションが高まることは無いし、
ましてや世伝広告費をかけてメディアを育てようという気にもならない。

これはIT技術に限った話ではないだろう。
飲食業でも、出版業でも、またはスポーツ選手であっても、
「なぜそれをやるのか?」が合意できていなければ、
どうやって頑張れるというのか?

人生をパソコンにたとえたとき、仕事を「アプリケーションソフト」
とするならば、「考え方やビジョン」は「OS」に相当する。
ワードを使うにしても、エクセルを使うにしても、あるいは
ゲームソフトを起動するにしても「Windowsの性能」が悪ければ、
アプリケーションは正しく動作しない。つまり、OSはアプリケーションの
パフォーマンスを最大限に引き出すための「土台」なのである。

私たちはどんな仕事を選ぶにしても、この「OS」の部分
つまり「なぜそれをやるのか?」というビジョン、哲学のところを
おろそかにしてはならない。しかし、このような人生論や
「幸せとは何か? どう生きるべきか?」という議論は、
どうしても後回しにされがちだ。

だからこそ私は、それを考えることを「習慣化」する必要があると考えた。
そして「幸せなサラリーマンになる方法」というテーマをメルマガに
かかげることで、それを強制的に「考えざるをえない状況」を創り出した。
情報発信者としての責任と、現役サラリーマンとしてのプライド。
それが、これまでの私を支えてきた原動力でもある。

そして、メルマガ創刊から2年たち、本も出版し、
少しずつ「答え」が見えつつあるような手ごたえを掴んでいる。
自分がこれからITエンジニアとして、何を成し遂げるべきなのか?
あと20年、30年という時間が与えられた現時点において、
これからの人生をどう設計し、計画していくのか?

その土台つまりOSの部分が安定してきた今だからこそ、
あらためて「IT技術とは何なのか?」を深く見つめなおすことができている。
これまでエンジニアとしてシステムを受注し開発してきた10年。
そしてこれから先、どのように会社での業務と週末起業を両立かつ
連動させていくのか?
そこには、単に「収益を上げる」という目的以上のものを感じ始めている。
会社から得られるスキルと情報もまだまだ捨てがたい。
今年、私は29歳になる。正直、まだまだサラリーマン生活を楽しみたい気分だ。

(次回につづく。)

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2006年03月24日

ブランディングにおける誤解

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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最近「ブランディング」という言葉を意識するようになった。
来月、共著を出版予定であるターレス今井氏の影響だろう。
今井氏は、パーソナルブランディングに関する海外の文献なども
調査しているそうで、かなり研究熱心である。

私自身、これまでブランディングについては漠然としか考えていなかった。
そもそも、BMWやヴィトンならいざしらず、いちサラリーマン個人においては
ブランディングという概念そのものが必要ないのだろうとさえ思っていた。
しかし現実は違うようだ。

ブランディングの定義はいろいろあるだろうが、たとえばその1つに
「個人の能力や優位性を周りに認知させる」といのがあるだろう。
だとすれば、サラリーマンが社内や社外で自分のスキルを周りに知らしめる
こともブランディングの一部だと定義できる。
単純に言えば「自己アピールせよ」ということかもしれない。

いずれせによ、サラリーマンは社内で、会議や打ち合わせ、
あるいは顧客との商談に参加することで、その実力を
少しずつ周りに認知させていく。つまり日々の仕事をこなすことが
ブランディングに直結しているわけだ。

だが、日常業務において「戦略的」かつ「意識的」に
ブランディングを組み立てているサラリーマンは、そう多くはないだろう。
戦略的ブランディングは、起業家にとっても大きな課題である。

たとえばインターネットの世界では、ブランディングに成功した人々は
みな「情報発信によって現在の地位を獲得した」という経緯がある。
具体的には、メルマガやブログ、そして書籍などが該当するだろう。

結果論から見れば、彼らは情報発信を開始する以前から
ブランディングのコンセプトを組み立てていたように見える。
だが、それが事実かどうか? は実際のところは本人にしか分からない。

時代が変われば軌道修正せざるを得ないだろうし、
思ったほど利益が出なければ、新しい方向を探す戦略のほうが
有効に感じられるかもしれない。ブランディングには一貫性がなければならないのだが、
ずっと1つのことをやり続ける(同じコンセプトでの情報を発信し続ける)のは
容易ではない。

にもかかわらず、なぜブランディング成功者たちは、
一貫性のある情報を長期間発信することができたのだろうか?

私なりの見解としては「それを発信したかったから」だと思っている。
つまり「ブランディング戦略」という論理的な思考ではなく、
ただ単純に「それを言い続けたい」という欲求に従ったのではないか?という考え方だ。
感情的な好き嫌いは、論理では説明できない。
『なぜその情報を発信するのか?』と質問されて、いろいろと理屈を
後付することはできる。だが、心の奥底では「そんなこと自分でも分からない。
ただ”やりたい”と思っただけ」なんて考えているかもしれないのだ。

しかし、1ついえることは、その「感情に素直に従ったこと」が、
結果として『一貫したブランドを作り上げたのではないか?』ということ。
感情に素直であるということは、そこに「飾り」や「ウソ」が無いということだ。
だからこそ、ブームや周りの意見に流されることもなく、自分なりの主張を長期間
押し通すことができたのだろう。

「ブランディングを支えているのは感情的な判断である」という仮説が
成り立つならば、むしろ「戦略」とは「そのときの感情に素直に従うこと」
なのかもしれない。ただ「やりたい」と思えばやればいいし、それがブランディング戦略上
有効であるかどうか?なんて論理的なことは気にしなくてもいいのかもしれない。

次のような言葉がある。

迷ったら「得するほう」ではなく「楽しそうなほう」を選べ


このフレーズはたしか「人生は数式で考えるとうまくいく」という
書籍に掲載されていたはずだ。「楽しそうなほう」とは「儲からなくても
楽しければ選べ」という意味だ。そのほうがわずかな報酬よりも
もっと大きな価値を手に入れることができるという教訓。

「自分の感情に素直に従う」ということは、そこには「ムリ」がないため
極めて「楽しめる」ということだ。その楽しさがプラスのエネルギーを
放出し、結果として「人を魅了するブランド」を構築する。

サラリーマンの場合はどうか? 社内での仕事を「トク」で選ぶか?
それとも「楽しさ」で選ぶのか?

論理的に仕事を選ぶならば『この仕事を選べば自分のブランドが上がるから』
という思考も出てくるだろう。だが、その時点で「トク」に過剰にフォーカス
するのは得策ではないかもしれない。結果として選んだ仕事を楽しめなければ
成果が出せないからブランドは崩れてくる。

つまり、サラリーマンであってもブランディングを「感情的」に選択していったほうが、
結果としてうまくいくかもしれないわけだ。
もちろん、この方法が絶対的な解決策だとは言わないが、少なくとも
「理論的に考えなければブランドは作れない」というのは大きな誤解であると私は思っている。
ブランディングに正解はない。あるのは結果であり、その結果がよければ
それにいたる「やり方」も正解だったと解釈される。ただそれだけのことだ。

(次回につづく。)

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2006年03月22日

「高速化の10年」から「安全性の10年」へ

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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情報漏洩の問題が深刻になりつつある。
winnyなどのファイル交換ソフトを経由して
顧客データが流出するなどのニュースは後をたたない。
USBメモリの問題も厄介だ。
最近では使用そのものを禁止している企業も増えてきている。

そもそも、インターネットは「情報を効率よく伝達するためのインフラ」である。
しかし、その伝達が過剰になると「伝達させたくない情報」まで
広まってしまう。そこに大きな矛盾があるのだ。

政治的にも、ITインフラの普及を重要視していながら、
同時に「個人情報保護法」などの法整備も欠かさない。
これらは一見すると矛盾しているように感じる。
だが、いかなる状況においても「その勢いを抑止する抵抗勢力」は必要である。


かつて、自動車がはじめて公道を走り始めた時代。
当時は運転者も製造者も「自動車の性能が上がることによって
人身事故が増える」なんてことは、まったく心配していなかったかもしれない。
ただ『便利な道具』を追い求めて、もっと速く、もっと簡単に操作できる
自動車を追い求めた。

そして、途中で気づき始める。
「交通事故の死者を減らす」という新たな課題の発生に。
エンジンの性能を上げたのならば、それに比例してブレーキの
性能も上げなければならない。当然のことだ。

アクセルとブレーキ。
インターネットでいえば「高速回線、簡易接続」と
「情報セキュリティ対策」のバランスを保つということだ。

今でこそ、消費者は自動車を買うとき、当然のように
「安全対策機能」を考慮する。
エアバックやABSがついていない自動車は、
たとえ安くても敬遠するはずだ。

PCやUSBメモリも同様に、
今後は「安くてもセキュリティ機能がついていない製品は買わない」
という文化が広がるだろう。
そのため、製造メーカーとしては、安全性(つまり情報の機密性)
を意識した商品を造らざるを得ない。

このような「セキュリティ意識の高さ」を浸透させるためには
個人情報保護法のような法整備は欠かせないし、
それに付随した企業の対策もあってしかるべきだ。
自動車の登場に合わせて「道路交通法」が整備されたのと同じように。

法律、窮屈なルール。
それらはときに「束縛」であり「厄介なもの」に感じる。
しかし、そのようなブレーキがなければ、私たちは危険な領域に
暴走してしまうのも事実だろう。

「加速を早く、しかも停止も早く」という矛盾したような要求に
どう応えるのか? それが技術者の腕の見せ所ともいえる。
国民の意識の変化に対応した製品を、いかに低コストで提供できるのか?
そのために、製造メーカーは技術力を高めていかなければならない。


事実、ITの現場で働いているサラリーマンは、
セキュリティ管理の厳しさに嫌気が差しているところもあるだろう。
ノートPCの持ち出しなどは、紛失のリスクを伴うので
誰もがやりたくないのだが、出張などで業務上必要ならば仕方ない。

この「やらざるをえない」という状況で働くとき、
私たちは何を感じるべきなのか?
業務の効率性と、情報の機密性。
この相反する2つの要求を満たすために、
悩みぬいた結果、新しい商品やサービスの
糸口が見えてくるはずだ。

インターネットの利便性を失わないまま、
かつ個人情報の保護を強化する方法。
さらには運用者の手間を増やさないようにするには?

これらの問題をすべて解決する手段、
それを現在、多くのITセキュリティベンダーが模索している。
近い将来、これが完全に解決できれば、在宅勤務が広がる可能性も
十分に期待できる。社員が自宅で仕事をしても、情報の機密性が
完全に守られるならば、もはや「出勤するコストをかけること」を
好む企業は少なくなるはずだ。

具体的には、VPNなどのネットワークセキュリティ技術を
使うことで、自宅と会社をプライベート環境として接続することは
可能だ。あとは運用とコストの問題さえ解決できれば、実用化は難しくない。

1995年から2005年までの10年、
インターネットは爆発的に普及したわけだが、
利便性ばかり強調されて、セキュリティに関しては
それほど問題視されていなかった。

そして2006年、これからの10年は、
「安全性つまりセキュリティ重視」の10年になるだろう。
自動車の安全性能が向上して交通事故が減ったのと同じように、
インターネットのインフラでも「安全性を向上すること」により
情報漏洩事故は確実に減らすことができるはずだ。

そして、本当に「安全」で「高速」なインフラが整備されたとき、
サラリーマンの業務形態も大きく変わる。会議さえIPテレビ電話で
できる時代。もはや「出勤」とか「定時間」という概念さえなくなるかもしれない。
インフラの進化は、労働条件の変化をも引き起こす大きなインパクトを与える。
今後10年、その動向を見守りつつ、私たちサラリーマンは自分の仕事、
働き方を見つめていく必要があるだろう。

(次回につづく。)

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2006年03月20日

今年は「強引な社員」が「穏やかな社員」になる?

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ライブドアの件、USEN宇野氏の登場で、
今後どのように展開するのか、とても楽しみな状況になってきた。
このブログもライブドアだが、いちユーザーとしても、今後の
動向に注目していきたい。

宇野氏について、マスコミ各社の取り上げ方を見ていると、
かなり「友好的ムード」を強調しているように思える。
堀江氏が「敵対的」だったことに対比させているのだろうか。

たしかに、GYAOのサイトなどを見てみると、
宇野氏のコメントはとても穏やかで、奥深いカリスマ性を感じさせる。
だからこそ、多くの人望を集めて、ビジネスで成功できたのだろう。

力任せに強引に経営を進めていくやり方が通用しない。
これはライブドアの件に限らず、ドンキホーテとオリジン弁当の件でも
誰もが感じたことだろう。ただ一方的に『欲しい』という理由だけで
相手が納得するはずがない。これは恋愛においても同じだ。

ただ自分のエゴを満たすために付き合うのならば、
それは相手にとってなんらメリットがないわけであり、
そのような関係は長続きしない。結果として利益を生み出さない。

つまり、ライブドア、ドンキ、そしてUSENの
最近の動向を見ていると、まさに「人間としての、人との付き合い方」
の基本が、そこに垣間見えるのだ。

そもそも、このような道徳観は、誰もが義務教育で身に付けたはずだった。
学校においても、クラスで強引に物事を進めようとすると、
必ずと言っていいほど仲間はずれにされる。そんな経験はだれもが
してきたはずだ。

しかし、一方では「周りに遠慮しすぎて自分の行動を抑止することは美しくない」
という考え方も広まりつつあった。それが「みんな仲良く」から「儲かればOK」
という「割り切り」の概念を浸透させたのだろう。

堀江氏が「儲かればOK」の象徴だったとすれば、
宇野氏は「みんな仲良く」の新しい風を吹き込む存在かもしれない。
しかし宇野氏も「儲けを度外視」しているはずはない。
ビジネスである以上は「儲けること」は使命であり、
それが株主に対する責任でもある。

だとすれば、あとは「やり方」の問題になってくる。
「儲ける」という目標に対して、どのようなアプローチで攻めるのか?

堀江氏:「強引にやる」+「儲ける」(ドンキも)

宇野氏:「みんな仲良く」+「儲ける」

後者のような雰囲気が日本に広まれば、少しは心理的にも
穏やかになるのだろうか。今、周りに対して攻撃的になっているサラリーマンたちも、
そのやり方に対して疑問を抱くかもしれない。

たとえば「実力があっても評価が低いサラリーマン」がいるとして、
彼らは、その実力をアピールするために、強引な手法をとるかもしれない。
周りの社員から反対されたり、嫌われたりするような手法でも、
「これで会社が儲かるならいいじゃないか。それでボーナスも増える」と
自分を納得させることができる。

しかし、そのやり方が結果として周りをネガティブにしてしまうのならば
思わぬところで反対勢力を生み、足元をすくわれてしまう。
社会からは「貪欲な狼」と罵られるかもしれない。
挙句の果てには犯罪者扱いされる可能性も捨てきれない。

冷静に「どちらのやり方のほうが儲かるのか?」を考えた場合、
必ずしも「強引であることが正解」だとは限らないと気づけるか?
今年はまさに、その「強引」から「穏やか」に転ずるための
時代の転換期といえよう。多少なりとも、今荒れている職場の
雰囲気も、穏やかに転じてほしいものだ。

(次回につづく。)

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2006年03月17日

「人との距離間」の問題は、辞めても解決しない

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社内/社外を問わず、あらゆる人間関係の問題は
「距離間の取り方の問題」に集約できる。
私は週末起業を実践する中で、この事実に気づいた。

当初、私は「人間関係における距離間の調整には、
効果的なテクニックなど存在しない」と考えていた。
だから人間関係の問題を解決するためには、その人間関係の
領域から逃れるしかないのだと信じていた。事実、
それが私に週末起業を始めさせた動機でもある。

だが、私は気づかないうちに、今度は「先輩起業家との
距離間の調整」に悩んでいた。翻弄されていたのだ。

あるとき、私は始めて「異業種交流会」なるものに参加した。
起業家としての人脈を広げるためだ。だが、当時の私は
今ほどの実績を上げていなかったし、知名度も低かった。
だから自分から話しかけなければ、だれも近寄ることはない。

そして、なんとか喰らいつくように名刺交換をしたのだが、
そこで「距離間を取ることの難しさ」にあらためて気づかされたのだ。

物理的に「知り合ったすべての起業家」と親密になることはできない。
つまり、ある段階では「割り切る」ことが必要になる。
具体的には、誘いを断るということだ。
だが、弱気なうちは、それができない。

『この人とも仲良くしたい』
『あの人から嫌われたら困る…』

このような心理状態に追い込まれたとき、私は悟った。
「これでは上司に媚びるサラリーマンと同じではないか」と。

つまり問題は「私自身の距離間の取り方における未熟さ」にあったのだ。
それは社外/社内という問題ではなく、単に自分の「テクニックの勉強不足」の問題。

ここで「距離間をとるための具体的なテクニック」について考えてみる。
たとえば、ムリな頼まれごとをしたときの「断り方」のテクニック。
相手を傷つけずに、こちらの希望を伝え、その後の関係も良好に保つ。
これは、電話の応対においても、メールの返信においても、重要なことだ。

このようなテクニック、ノウハウを説いた書籍は数多く売られている。
それらを勉強し、同時に心理学を学ぶことで、私は「距離間の取り方」を
少しずつ自分のものにすることができた。

そのおかげで、起業家としての交流においても、
ムリな気をつかわないようになった。
ダメならダメでいい。背伸びして媚びる必要も無い、と
割り切れるようになったのだ。

事実、起業家同士の付き合いにおいては、つねに
「相手へのメリットを提供」できなければ、その関係は成立しない。
だからこそ『この相手に対して、自分は何も与えられない』と感じたら、
もはや名刺交換さえする必要はないのである。

人間関係における距離間の取り方。それはある意味では
「シビアさ」かもしれない。
夫婦でも、離婚前に別居して冷却期間を置いたりする。
そうすることで関係が改善されることも珍しくない。
これも「上手い距離間の取りかたの1つ」だといえる。

サラリーマンの場合、会社においては、部下や上司との「距離間の取り方」
が重要になってくる。同じ仕事をしているからといって、必要以上に
べったりする必要もないし、逆に疎遠すぎる態度になることもない。
ビジネスをする関係である以上、お互いに「組むメリット」があってこそ
はじめてチームは成立するのだから。

だとすれば、サラリーマン/起業家を問わず、
人間関係の問題を解決するためには「距離間をうまく取るテクニックを身につける」
しかない。それができないうちは、どんな環境に移っても、移った先でまた
同じ悩みを抱えることになるのだ。そして行き着く先は「誰もいない南の島」
かもしれない。それはそれで幸せなのかもしれないが・・・

少なくとも、個人相手あるいは法人相手のビジネスをやる以上、
人間関係の問題からは逃れることはできない。今、現役サラリーマンで
「会社における人間関係の悩み」を抱えている人は多いと思うが、それは決して
「辞めれば解決する」ものではない。私たちが社会人として生きていく以上、
人との距離間の問題は、死ぬまで付きまとう課題なのだから。

(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。書籍『辞めるなんてもったいない!入社3年たったら読む本(大和書房)』全国書店にて好評販売中
  
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2006年03月15日

「辞める」ことに心理的な抵抗を感じる理由

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本(ありがとう重版決定!)
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
巻末付録「絶対後悔したくない退職準備マニュアル」付き!!

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私が今のところ、やめない理由があるとすれば、
それは「辞めたくないから」だろう。
なぜ「辞めたくない」のか? それはたぶん「さみしいから」だと解釈している。

私は独身だが、もし奥さんや子供がいたら、少し違っていたかもしれない。
家の中で仕事ができる環境のほうが、家族と過ごせる時間は増えるだろう。
その場合「会社でやりたいことをやる」よりも「家族との時間を優先する」
という選択肢を選ぶかもしれない。それはそれで正解だと思う。

これまで「女性が子供を産んだ後の、子育てと仕事の両立」については、
いろんなところで議論がなされてきたし、今もなされていると思う。
しかしそれは「女性」に限った話ではなく、男性にとっても重要な問題。

この問題に対しては「仕事も子育ても、両方とも求めるなんて欲張り」
という意見もあるかもしれない。私自身も過去はそのように考えていた時期があっただろう。

だが、自分自身が「本業&週末起業」という「欲張りな生き方」を実践してみて
分かったことがある。それは『人間は欲張りであってもいいのだ』という事実。
両方欲しければ、両方手に入れる方法を考えればいい。やり方はいくらでもある。

週末起業においては「時間管理」がテーマとなるが、
最終的には「密度を高める」ことで、物理的な時間の不足をカバーできる。
土日(週2日)しかなくても、個人事業者と対等に戦えるぐらいの
ビジネスを立ち上げることは不可能ではない。出版もしかり。

事実、成功している女性経営者の多くは、子育てと会社経営を両立させている。
「そのような人は特別な才能に恵まれた、特殊な人たちだ」という意見もあるかもしれない。
しかし、それは「言い訳」としても使いやすいフレーズであるため、取り扱いには注意が必要である。

私自身、サラリーマンとしては凡人であるし、親もごく普通のサラリーマンだ。
特殊な教育を受けたわけでもなく、潤沢な資金があったわけでもない。
ただ少し「人より貪欲」だっただけだ。

私はこれからも『サラリーマンにはできない』『サラリーマンにはムリ』
という思い込みを、世の中から消し去りたいと思っているし、
自分自身が実践することで、具体的な行動の事例を積み上げていきたいと思っている。
そのためには、まだまだ「現役サラリーマンである」という状況を捨てるわけにはいかない。

そして何より「一人で仕事をするのはさみしい」のである。
もちろん作家のように「出版社と協力してやる仕事」もあるが、
毎日一緒にいるわけじゃない。年に数回会う程度だ。

つまり、サラリーマンが職場で毎日のように同僚と顔を合わせたりするほど
頻繁に関わるわけではない。そもそも独立とは、そのような「一匹狼的」な
仕事のスタイルを好む人が選ぶべき道なのだろう。

私自身も、かつてはそのような「自由な生き方」に幻想を抱いていた。
しかしそれはやはり幻想でしかない。自由が「孤独」とセットになっているという
ごく当たり前の現実さえ忘れてしまっていた。

そのため、一匹狼的に独立した起業家の多くは、自然に組織を作ろうとする。
会員組織を作ったり、セミナーで人を集めて交流会を開いたり。
もちろん「収益を上げるため」という理由もあるだろうが、
私はそれ以上に『潜在的な孤独を解消したい』という気持ちがあるのでは?
と解釈している。つまり人間は「寂しさから逃れたい」のである。

そこまで気づいてから、再度自分のサラリーマン生活を見つめなおしてみたときに
『はたして俺は、本当に一人になりたいのだろうか?』と迷うようになった。
もしかしたら、上司や部下と対立しながらも、チームのメンバーとして
仕事をする生き方のほうが向いているのかもしれない。

もちろん、それが最終的な答えでないことは分かっている。
だが、少なくとも「寂しさ」とか「孤独」という感情があるうちは
どうしても「辞める」ということに、心理的な抵抗を感じざるを得ない。

それは単に「仕事がキライだから」とか「上司がムカつくから」
という理由ではなく、もっと別の「人間としての所属欲求」に関わる問題。
しかし、いつか、そのような「個人的な感情」のレベルを超えて、
本当にやりたいこと、つまり「ビジョン」が見えてくる日が来るのかもしれない。

もしそれがまだ、私には明確に見えていないとしたら、
私はまだまだ未熟な存在であるということ。その未熟さを克服するために、
もっと会社で学ぶべきことがあるように思えてならない。

(次回につづく。)

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2006年03月10日

「対立」と「退職」の関係について

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本(ありがとう重版決定!)
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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「会社を辞める/辞めない」について、
組織論の観点から分析してみる。

そもそも「入社」とは「チームに入ること」である。
チームの方向性、文化に共感し、自ら「入りたい」と願う。
これは会社に限らず、クラブやサークルあるいは友達の輪でも
同じことだ。

だが、チームに入った後、少しずつ考え方が変わり始める。
そしてチームの構成員同士で「対立」が発生する。
それにより、チームにいることが苦痛になり、チームから抜け出したくなる。
これが退職にいたるオーソドックスな流れだ。

つまり「退職」とは「対立からの逃避」とも解釈できる。
少なくとも『今の組織に不満がる』という理由で辞める人はそうだろう。

では、組織から逃避すれば、完全に対立から逃れることができるのか?
それはメルマガでも述べたとおり不可能である。
私たちが都市で生きていく限り、対立からは永遠に逃れることはできない。

別の言い方をすると「対立を逃れるために組織を離れても、また別の対立に
出くわす」のである。

そもそも、社内における対立の多くは「考え方、価値観の違い」である。
「会議は頻繁にやるべき」と考える人もいれば「会議なんてムダだ」と
思っている人もいる。長時間残業を希望する社員もいれば、早く帰りたいから
いつも定時で切り上げる人もいる。このような、組織内の価値観の違いを
統一することは難しい。組合などの第三者機関を置いても同じだ。
組織を構成する意識が統一されるためには、トップが価値観の基準を
決めるしかない。そして、その価値観に共感できないものはチームから
抜けるしかないのである。

しかし、自分の価値観と異なる組織においても、
それが「新しい価値観を受け入れるチャンス」だと
とらえることは可能だ。思考に柔軟性がなければ
ビジネスでは成功しない。

頭の柔らかい人間は、異なる文化にも柔軟に対応できる。
だから、それほど対立はひどくならないし、すぐに打ち解ける。
別の言い方をすると、対立を苦にして組織を去る人は「頭が固い」とも
いえるのだ。

いつの時代も、頭の固い人間は成功できていない。
シビアな言い方かもしれないが、それは事実だ。
たとえ起業しても、周りの意見やアイデアを柔軟に取り入れる姿勢が
なければ、すぐに時代から取り残されてしまう。
それぐらい「頭の柔軟性」は重要なビジネススキルだといえる。

サラリーマンの場合、社内での対立を「柔軟に解釈する」ことができれば
そもそも対立はストレスになり得ない。
だから対立が「退職の理由」になることもない。
格闘技で言えば「K1」か「合気道」かの違いだろう。

正面から本気で殴りあうのか?
それとも「相手の攻撃を受け入れてサラっとかわす」のか?
後者のような生き方のほうが楽だし、疲れない。

対立は、チームにおいても、個人間においても発生する。
それをどのように解釈し、吸収していくのか?
ビジネスにおける立ち回りを習得した人間は、
どんな世界でも生きていける。たとえ辞めても、辞めなくても。

(次回につづく。)

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2006年03月08日

職場のコミュニケーションを活性化するには?

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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社内における多くの問題は「人間関係の悪化」が原因になっている。
つまり人間関係が改善されれば、職場の問題の多くは改善されるのだ。
とくに、上司と部下のコミュニケーション不足の問題は深刻である。

もちろん「親密になりすぎるのもデメリットがある」という意見もあるだろうが、
ここでは「いかにして上下のコミュニケーションを円滑にするか?」に
特化して考えてみたい。

「上下のコミュニケーション」の問題は、社員同士に限った話ではない。
経営者もまた「社員とのコミュニケーションを活性化させることの重要性」を強く感じている。
たとえば社長室のドアを開けっ放しにするなど、社員から「話しかけやすい雰囲気」を
社長みずからが演出したりする。そのおかげで、社内の風通しがよくなり、
現場からの情報が滞りなく入ってくるようになったという。

では、現場で働く社員同士(上司と部下)の間では、どうだろうか?
たとえ席が隣同士でも「まったく会話の無い」という状況は珍しくない。
物理的な距離感と、心理的な距離感は、まったく別なのである。

このような状況において、まず大切なことは
『上司の側が隙を見せること』だろう。
社長が社長室のドアを開放したのは「隙を見せるため」である。
同じように、上司も「話しかけやすい雰囲気」を演出するために
隙を見せる必要がある。

では具体的「隙」とは、どのような状態なのか?
たとえばタバコを吸う社員ならば、喫煙所における雑談の時間は
完全に「隙の時間」である。会議のようにカタイ雰囲気ではないから
率直な意見交換ができるだろう。そのような意味では
喫煙所も「コミュニケーションの円滑化」に一役買っているといえる。

しかし、コミュニケーションのためのタバコを吸うのは抵抗があるという人も
いるだろう。だとすれば、同じような雰囲気を演出できないか?
を考えてみる必要がある。

休憩所で気軽に話せるような雰囲気。それを習慣化すれば
部下の側もタイミングをつかみやすい。
上司は自分を「完璧に見せよう」とするが、
それは下からの情報をシャットダウンしてしまうことを意味する。
情報が流れない組織は、血の通っていない肉体と同じ。
そのまま放置しておくと腐り果てるのは時間の問題だ。

では、部下の視点では、どのように「隙」を見つければよいのか?
ほんの少し意識するだけで、ベストなタイミングを見つけることは
簡単である。

たとえば昼休み中。あるいは昼休み直後の午後の始業合図の瞬間などは
比較的「隙がある時間」である。次の仕事に取り掛かろうとしている最中だからだ。
まだ本格的な「仕事モード」に入っていないから、割り込みの会話にも
スムーズに対応できるだろう。

その他、トイレから帰ってきた直後などもねらい目になる。
大切なのは「相手の都合のいい瞬間を見極めること」だ。
その空気をうまくつかめば、仕事とは関係の無い雑談にも花が咲くだろう。

組織で働く以上、組織におけるコミュニケーションの問題は常に付きまとう。
だからこそ、上司は上司の視点で、部下は部下の視点で、
お互いに譲歩し、改善策を考えるべきである。
それが結果として、組織全体ひいては会社全体に
「健康的な血の流れ」を生み出すのだから。

(次回につづく。)

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2006年03月06日

求められるのは「仕事量」を客観的に評価するしくみ

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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近い将来、サラリーマンの労働時間が、法律的に「短縮に向かう」ことは事実である。
極端な話『企業は残業代を支払わなくてもよい』という法律ができるかもしれない。
そうすれば「わざとだらだらやって残業代を稼ぐ」という手法はつかえなくなる。

これは、ある社員にとってはメリットであるが、
また別の社員にとってはデメリットであるかもしれない。

たとえば「自分が担当する作業の量が明確」な仕事の場合、
それが終わりさえすれば、堂々と定時で帰ることができる。
そうすれば、夕方や夜の時間をプライベートに使うことができるので
人生はより豊かなものになるだろう。

しかし、仕事の内容によっては「時間と成果の因果関係が証明しづらい作業」
もある。たとえば「アイデアを出す」とか「戦略を練る」という仕事だ。

これらは、ただ時間をかければOKというわけではない。
5時間考えても分からなかったものが、5秒で分かることもある。
これはIT業界においても例外ではない。

たとえばソフトウェアの開発において、
ある人が作れば1日で完成するようなシステムでも、
別の人が作ると1ヶ月かかることもある。
それは「既存のシステムをどれだけ理解しているか?」にもよる。
つまり、単純に「そのシステムと何時間向き合ったか?」だけで
成果が決まるとは限らない。もともとそのようなシステムに
詳しければ、本当にごくわずかの時間だけで開発を終えてしまうこともある。

つまり、仕事の内容が難解になればなるほど、
それに比例して「時間と成果の因果関係」も難解になる。
だからこそ「時間のかかる仕事を安値で押し付けられるサラリーマン」
が出てくることには危機感を感じているのだ。

どんな商売でも「自分の仕事を正確に見積もる」というのは
難しいことだ。サラリーマンの給与交渉はつまり「価格交渉」であるが、
「時間の多さ」を価格の上昇に理由付けられないとしたら、
残された道は「以下に作業量を減らすか?」である。

そこで、企業と社員との間で「作業量の妥当性を交渉する時間」が必要になる。
企業が提示した期限までに、求める成果を出せるのか?
自分の実力、周囲の協力体制と前提条件、それらを幅広い視野で
踏まえなければ、見積もりを大きく誤ってしまう。

IT業界でも、見積もりの甘さから過酷な長時間残業を強いられる
プロジェクトは少なくない。
極端な話「1年でできる」と思っていたシステムが
3年分ぐらいのボリュームだったりする。単純計算では
社員は3倍の労働時間を費やすことになる。だから休日出勤や
深夜残業でカバーすることになる。

これまでは、そのような過剰労働は「休出手当て、残業手当」で
保証されていた。だが「サラリーマンの時間短縮論」が
広がれば、もはやそれさえも保証されなくなる。

ではこのとき、企業側そして社員側は
それぞれどのように立ち回るべきなのか?
そこで求められるのか「社員の仕事量を客観的かつ迅速に
評価できる中立的なシステム」である。

もちろん、これを完成させるのは容易ではない。
だが、分かりやすく言えば「カカクコム」のようなサイトで
「仕事量コム」みたいなものを作れないだろうか?

仕事のジャンルと期日、前提となる条件と予算、
その他あらゆる条件を統合して、その作業量が
時間と給料に見合ったものか?を判定してくれるシステム。

それは企業ごとに作られるかもしれないし、
業界ごとに作られるかもしれない。
過去の実績をデータベースとして蓄積する
必要もあるだろう。

だが、時間がかかったとしても、そのようなしくみを
検討していかなければ、いつまでたっても「報酬と仕事量の妥当性」
を客観的に証明することはできない。

たとえば「時給千円のバイト」といえば、
コンビニ、スーパーのレジ、ガソリンスタンドなど、
だいたい仕事の内容は予想が付く。

同じように「エンジニアで時給4千円」といえば、
具体的には、どのような内容、仕事の難易度になるのか?
それをすぐに割り出せるツールがあれば、企業/社員ともに
重宝するに違いない。

企業の側からすれば、高すぎる人件費を抑えて妥当な
金額を指定することができる。社員にしてみれば「自分の市場価値」
を知ることができる。評価への不満も「自分の市場価値」を突きつけられたら
それ以上は言えなくなるだろう。

これは「企業に有利」とか「社員に有利」という問題ではない。
お互いに「フェアな関係」を維持するためにはどうするか?
という、雇用社会全体の問題なのである。

まだ具体的に、そのようなシステムが検討され始めているわけではないが、
少なくとも、今の時点でできることは「自分なりの指標を持つこと」である。
社外、業界外から見て、自分の価格はどうなのか? 能力はどの程度なのか?
それを客観的に見つめることができる人間。妥当な報酬を求めるならば、
まずは「自分の実力に妥当性を見い出す」しかない。

(次回につづく。)

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2006年03月03日

「長期に生き残る」ための秘訣

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行きつけだったスポーツクラブが3月にリニューアルした。
もう20以上も過ぎた設備だったので、リフォームもかねて
増築したらしい。料金はそのままで施設がきれいになるのだから
利用者としては嬉しい限りである。

設備投資すれば利用者の満足度は高まり、クチコミも増えるから
新規客の獲得にもつながる。フィットネスというジャンルは時代
に左右されることがない。長期間収益を上げ続けるビジネスモデルとしては
うってつけだ。

今の時代、1つのモデルが20年以上も続くことは稀である。
超ロングセラーと言っていいだろう。フィットネスならばリピート性が
高く、しかも一度設備を揃えれば、消耗するような原材料も不要であるし、
かかるのは人件費だけである。そして入会だけして利用しない人も
多いから、まさに高収益が見込めるビジネスなのだろう。

これは「健康」というテーマが、我々人間にとって必要不可欠な
永年のテーマだからである。このような「あきらかに長期的に続く
であろうニーズ」を捉えると、安定したビジネスを創り出せる。

だが、業界・業種というものは、そう簡単に変えられるものではない。
たとえば現在IT事業を立ち上げている企業にとって、いきなり
「健康・フィットネス」をテーマにしたビジネスを立ち上げろといわれても
それは難しい話だ。たとえ健康市場が伸びると分かっていても。

すると、次に考えるべきことは「健康市場をサポートするIT製品を
展開できないか?」である。たとえば、自宅で簡単に健康診断が受けられる
通信システムなどがそれだ。

だが「ビジネスを長期的、普遍的な観点から分析する」ことを目的とするならば、
必ずしも「健康」という言葉だけにとらわれる必要も無い。
ようするに、現在のビジネスにおける「20年以上も続いている普遍的なテーマ」
を探せばいいだけだ。

IT業界においては、使われる言語やプラットフォームは変わりつつある。
だが、その裏にある「ソフトウェア、システム開発の原理原則」はそれほど
変わっていない。たとえばC言語でプログラムを組むためには
「アルゴリズム設計」が必要不可欠だが、その知識はJavaのコーディング
にも生かせる。

つまり表面的な技術やブームの裏にある「変わらない核心」を突く
ビジネスは、結果として長生きできるのである。
なぜフィットネスクラブが長期ビジネスモデルを作り上げているのか?
そのヒントを、自分の業界にも生かす方法を考える。

だが、単純に「同じ市場を狙う」ということではない。
人間が持っている根本的な欲求、いつの時代も変わらず必要とされるもの。
その「コアの市場」を広げて入れさえすれば、そう簡単にビジネスが
崩壊することはないだろう。

これは、サラリーマン個人としての戦略にもあてはまる。
業界、業種を問わず、すべてのビジネスに必要とされる
普遍的なスキル(文章力、会話力、行動力)は、20年前と
それほど変わっていない。一人のビジネスマンとして
早めに見につけておくべき「コアスキル」を習得する。
それが「長期に生き残る」ための秘訣なのである。

(次回につづく。)

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2006年03月01日

人は「教えること」で成長する

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人が成長するためにはどうするのが一番いいのか?
その答えについて、最近は「教えること」しかないのではと考えている。
つまり「学ぶこと」よりも「教えること」のほうが、人を成長させるのに
役立つわけだ。

私自身、メルマガ読者からの数多くの質問を受けるようになってから
「教えることがいかに自分自身の学びになっているか?」を再認識できた。
私のところに寄せられる質問は大きく分けると2つだ。
IT技術系の質問と、人生論(幸せとは?)系の質問。

ホームページビルダーの教材を販売している関係上、
WEBページ作成に関する質問は数多く受ける。
技術系の質問は答えが明確で、数学のようにはっきりしている。
それは「0」か「1」か? というように、白黒がはっきりするテーマだ。
つまり完全に「知識」として解釈できるため、それを教えることは
私自身の「知識整理」にも役立っている。

一方、人生論系の質問はどうか?
・どうすればやりたいことが見つかるのか?
・幸せになるためにはどうすればいいのか?

このような質問には答えが無い。白黒はっきりするものではないし、
またさせるべきでもないと考えている。
つまり、教えることは「答えを教えること」ではなく
「考え方の参考事例」を教えることにとどまる。

私は28歳だが、40歳を超える人からも、人生論系の質問を
受けることは少なくない。ホンネを言えば私のほうが
教えてもらいたいぐらいなのだが、質問を受けている以上は
答えないわけにはいかない。

そのとき、わたしは「自分だどうだったのか?」という体験を
ベースで話すようにしている。私自身、週末起業とか雑誌の取材とか
出版とか、いろんな体験をしてきたのだが、その過程で
どのようにモチベーションを保ってきたか? という話は
私の主観で話すしかない。個人的な意見に終始しても仕方ないと思っている。

だが、人に話すことによって『自分の軌跡を見つめなおすことができる』のも
確かだ。これまでなんとなく曖昧なままにしてあった「整理されていなかった情報」
は、「人に話すために整理される」のである。それが整理のきっかけ。

自分の人生を整理して体系化できれば、その考え方を参考事例として
人に伝えることができる。そこに新たな価値が生まれてくる。
そして、自分の過去を振り返り、今後の方向を決定することもできる。
つまり、「人生における成長」は「人生を人に伝えること」で促進されるということだ。

だとすれば、私たちはもっと、自分の過去に自信を持つべきであるし、
それを堂々と人に話してよいはずだ。ブログなどで公表するのもよいだろう。
サラリーマンの場合、入社までの人生を振り返ることもできるし、
入社してから現在までの歴史を洗いなおすこともできる。

これから会社員として、どのような人生を歩みたいのか?
または辞めるとすれば、なにをやりたいのか?
それを見つけるためには、まず自分の過去と向き合わなければダメだ。
そして、それを後輩、たとえば新人に話して聞かせる。
そこでどんな反応が得られるかはわからないが、あなた自身は
「話すことで得られるもの」がたくさんあるはずだ。
人は「教えること」で成長するのだから。

(次回につづく。)

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