大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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今週の雑誌「プレジデント」で、サラリーマンの副業に関する
興味深い記述を見つけた。
会社の就業規則「副業禁止」を原則無効とする法案が提出される
この法案が認められたら、会社は「社員の副業」を禁止できなくなる。
たとえ副業している社員がいたとしても、それを理由に解雇することはできないわけだ。
このような法案が検討されるというのは、どういうことか?
サラリーマンが副業をしたほうが景気が良くなるという目論見なのか?
いずれにせよ、現役サラリーマンとして週末起業を実践している
私のような立場においては、大変心強い法案であることは間違いない。
ちなみに「副業」と「週末起業」を混同している人もいるかもしれないが、
この両者には明確な違いがある。週末起業の提唱者である藤井孝一氏によると
「雇われていれば副業。雇われていなければ起業」なのだそうだ。
たとえば、たこやきを売るという商売。
土日に銀だこのようなチェーン店でアルバイト(または店長)として
働きながら副収入を得るのは「副業」である。雇われているということだ。
一方、自分で店舗や屋台を構え、オリジナルのたこやきを売れば「起業」になる。
あるいは、冷凍のたこやきをクール宅急便でインターネット通販するのも「起業」だ。
だれからも雇われていない。もらうのは「給料」ではなく「顧客からの売り上げ」だ。
私は、サラリーマンの「副業」については、あまり推奨はしていない。
けっきょくは「時間の切り売り」で終わってしまうからだ。
そして「副業」では「起業家の視点」は身に付かない。
「雇われる側」と「雇う側」には明確な意識の違いがある。
起業家とは本来、自分のビジョンを達成するために「人を雇う側」に立つものである。
もちろん、修行のために「雇われる」というのは良い経験だろう。
将来自分の店を持つために、まずは既存のチェーン店で雇われてみる。
それは「起業」を意識した「副業」であるから、最終的には「起業」として定義される。
この「起業のために雇われる」という考え方は、サラリーマンの雇用形態にも
必要不可欠なものだと私は考えている。
サラリーマンが「雇われること」を目的とすれば、その目的は
入社した時点で達成されてしまう。つまりそれ以降の向上心を失ってしまうのだ。
だが「雇用はあくまでも第一段階に過ぎない」という意識ならばどうか?
雇われた先にある「起業」というビジョンに向かって、自己啓発を怠ることは許されない。
その姿勢こそが「会社での仕事を大切にする」という考え方に直結する。
ノウハウを学ぶために、自ら困難な仕事に積極的に取り組むようになるのだ。
そこまで見越して、今回の法案が検討されたのかは疑問だが、
すくなくともサラリーマンの週末起業が公に認められたら、
つぎのような好循環が発生することは間違いない。
1.やる気の無いサラリーマンが、起業に目覚める
2.ビジネスについて真剣に学ぼうと考える
3.自己啓発、教育に投資する
4.会社(本業)からもヒントを得ようと貪欲になる
5.会社に行くのが「お金のため」ではなく「修行のため」と思える
6.給料が安くて忙しくても、社員のモチベーションは上がる。
このような、1→6への好循環を生み出せれば、企業は活性化し
日本経済の底力を押し上げることは間違いない。
そして実力のある社員ほど、自らの才能を存分に発揮するステージを
手に入れたことに、大きな喜びを感じるだろう。
これまで、サラリーマンの副業とは週末起業には、どこか
「隠れてこっそり」というテガティブな印象があった。
しかし、法律的に認められるのであれば、遠慮することは無い。
むしろ「やっていないほうが恥ずかしい」と思うぐらいの
ごく当たり前の文化まで定着するかもしれない。
小学生が塾に通うのが当たり前の時代。
「学校の先生に失礼ではないか!」と怒る人がどこにいるのか?
サラリーマンが副収入を得るのが当たり前の時代。
「会社(本業)に失礼ではないか!」と怒る人たちが、
やがて「時代遅れだ」と笑われる日は、そう遠くないだろう。
(次回につづく。)
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