2005年12月28日

サラリーマンと個人情報保護

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
巻末付録「絶対後悔したくない退職準備マニュアル」付き!!

内容・詳細はこちら

今年、個人情報保護法が施行されてから
何らかの経済的あるいは事務的な影響を受けた企業は
少なくないだろう。

たとえば大量の顧客データを管理している法人ならば
それらを守るために新たな設備投資を強いられたかもしれない。
またはプライバシーマークの取得にあたり、コンサルタントの
費用を捻出せざるをえないところもあっただろう。
この法律のおかげで恩恵を受けた人がいる分、
それにともなう出費を負担した人がいるのだ。

そして社員は「面倒な手続き」を強いられたかもしれない。
機密情報を必ずシュレッダーにかけるように徹底され、
かつ持ち出しにも複雑な手続きが必要になったなど、
日々の業務に多少なりとも影響は出たはずである。

当然のことながら、個人データを守ることは
企業の義務であるから、企業はそのために投資をし
社員を教育しなければならない。
だが、どんなに企業が個人情報保護にエネルギーを注いだとしても
それは「個人情報の漏洩がゼロになること」を意味するわけではない。

もちろんゼロに近づけることは可能かもしれない。
だが、システムの強化だけでは守りきれない面もある。
たとえば社員が故意にデータを流出させるようなケースでは
どうやっても防ぎようがない。どんなに強固なパスワードを
設定しても、そのパスワードを管理している人間がその気になれば
いつでもデータを持ち出すことは可能なのだから。

では、そのような現実をふまえて、私たちユーザは
どのように対応していけばいいのか?

1つ言える事は
「情報漏洩に対して、あまりにも過敏になりすぎないほうがいい」
ということではなかろうか。
これは「抗菌ブーム」に似ている。

野外に出れば、いたるところで繁殖している雑菌。
空気中を飛び回っているウイルス。
私も花粉症のつらさはよく知っている。
だから「菌」などの目に見えない存在に対して
過敏になる気持ちはよくわかる。

だが、無菌状態で育った子供が
将来たくましく生きていけるか?
というのも、大きな問題の1つだ。
つまり、幼少期からあまり外に出ないで
空気清浄機のある部屋の中に閉じこもっていたら
どんな大人になるのか? を心配しているわけだ。

私自身、子供の頃は虫や爬虫類を素手でつかまえて
遊んでいた経験がある。その手を洗わないまま
お菓子を食べていたかもしれない。今考えれば
そのような雑菌だらけの生物を素手で触ること自体
考えられないが、今でも健康な体を維持している点ではとくに問題ない。

では情報漏洩はどうか?
どんなにがんばっても、それをゼロにできないのだとしたら
「漏洩した後、発生しうる問題に対する抵抗力」
をつけておくのも大切なことだと私は考えている。

たとえばスパムメールを的確にフィルタリングするスキルもそうだし、
あやしい勧誘やキャッチに騙されない目を養うことも大切。
つまり「菌そのものを撲滅」することと同じぐらい
「菌に対する抵抗力」をつけることも大切なのである。

そしてもう1つ大切なことがある。
それは「菌を恐れていては大自然では遊べない」
ということだ。つまり、虫や魚と遊んだりする楽しみが
人生において得られないということ。それはそれで
大きなデメリットの1つではないか?

情報漏洩についても、たとえば
「情報漏洩が気になるから住所氏名は一切書かない」
というポリシーで、いわゆる「ポイントカード」や
「アンケートはがき」の類にはいっさい目を向けなかったとする。
それはそれで安全かもしれない。だがポイント還元の恩恵
を受けられないのはもちろん「本当に有益なお知らせ」の
情報さえも排除してしまうというデメリットを忘れてはいないだろうか?

サラリーマンの立場で言えば、
・会社員として、顧客の個人情報を守る立場にある
のと同時に
・自分自身の個人情報を世の中にどう提供していくか?
も意識しなければならない。
そうすることで「もし漏れたとしたら、どんな影響が出るのか?」
を事前に予測することも可能になる。

21世紀は「情報の社会」。
情報の扱いを考えることは、
私たちが普段「食品の安全性」や「薬物の取り扱い方」
を考えるのと同じぐらい大切になっている。

道具も情報も「使い方次第」で善にも悪にも
なるのだから、その点を私たち一人ひとりが
再認識しなければならないのだろう。

(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。書籍『辞めるなんてもったいない!入社3年たったら読む本(大和書房)』全国書店にて好評販売中
  
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2005年12月26日

あなたのストレスは、誰かの快楽に変わる。

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
巻末付録「絶対後悔したくない退職準備マニュアル」付き!!

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世の中のバランスというのは、誰かの「快楽」と、誰かの「ストレス」
によって保たれているのだと、この時期は特に思う。

クリスマスシーズンに街に出てみると、きれいなイルミネーション
がいたるところにセッティングされている。
しかし、これらのセッティングをだれが担当したのか?
その労力までを考える人は多くないだろう。

今年の24日、25日は、ちょうど土日で休日だったから
サラリーマンにとってはカレンダー的にタイミングがよかった。
だが、サービスを「提供する側」のサラリーマンはどうか?

ショップの店員、アトラクションの受付。
「遊ぶ人」がいれば、そのウラには「働く人」が必ずいる。
だが、それが当たり前すぎて、多くの人は思うのだ。

『自分だけがストレスを感じている』と。

もちろん、会社で働く人間は、平日の月から金までは
大きなストレスを感じているかもしれない。
しかし、そのストレスは、みえないどこかで、
誰かに「快楽」をもたらしているのである。

あなたが汗だくになって開発した製品。
あなたが必死になって売り込んだ商品。
その商品を購入し、ひと時の快楽を得る顧客たち。
つまりあなたのストレスは「他人の快楽の素」なのである。

そして、休日になると、その立場が逆転するのだ。
あなたが遊びに行こうとしたとき、電車が止まっていたらどうなるか?
コンビニが開いていなかったら? ジェットコースターの安全性が
確保されていなかったら?

自分たちが普段「働いている」からこそ、
遊ぶときにも「働いている人たちの存在」を知ることができる。
そこに感謝する気持ちがあれば、「自らの仕事」に対しても
感謝することができるのだ。
自らの仕事に感謝することができる人間は、
自分の仕事に責任と自信を持つことができる。
そのような姿勢で働くことが出来れば、
幸せなサラリーマンになれるに違いないのだ。

自分の感じた「ストレス」が、めぐりめぐって誰かを
喜ばせる。その「めぐりめぐる先」は自分かもしれない。
「自分だけがストレスを感じている」という被害妄想的な
気持ちになっているときは、まず「そのストレスがどこに向かうのか?」
を考えてみるとよい。ストレスの対価として生み出した価値が、
どこでどんな商品やサービスに変わり、世の中を流通しているのか?
大きな視点で市場を眺めれば、すべての労働者が最終的には
「平等で公平な立場」にいることが実感できるだろう。

(次回につづく。)

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2005年12月21日

サラリーマンの人生を「季節」で眺めてみる

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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「クリスマス商戦」という言葉がある。
商品自体が特別な意味を持たなくても、季節柄「勝手に売れる」という時期。
なぜ24日になるとケンタッキーに行列ができるのか?
チキン自体は365日いつでも食べられる。味が変わるわけではない。

このような「季節商品」は他にもたくさんある。
年賀状、手帳、カレンダー。あらかじめ「売れる時期」が予想できるから
それ以外の時期では販促をかけなくてもいい。とても分かりやすいビジネスモデルだ。

しかし「季節で売る」という手法は、
特定の商品にのみ与えられた特別なものではない。
売り方次第で「ごく普通の商品」を「季節商品」に
変化させることは十分に可能なのである。

たとえば、長袖のTシャツ。
通常は「冬にしか売れない」と思われがちだが
「日焼け防止に」というキャッチコピーで売れば
夏場でも魅力的な商品に生まれ変わる。

また、アイスクリームでも
「寒い冬にあえてアイスを食べる」という
コンセプトを打ち出せば「雪見だいふく」のような
商品が生まれてくるのだ。

日本人が他国の国民と比べて「せっかち」であるのは
「四季があるからではないか?」と言われている。
春には夏のことを、夏には秋のことを考える。
つねに次の季節を考えて行動するから、それが「せっかち」
として現れてくるのだという。

だが、ビジネスで成功するためには、この
「季節先読み」の視点は欠かせない。
少し先を予測して、その準備をいち早く始めた人間だけが
商売で成功できるのだから。

これはサラリーマンの戦略においても例外ではない。
サラリーマンの場合「1年における季節変動」というよりは
「生涯(定年)までの季節変動」という解釈で
人生設計をしたほうがうまくいく。

たとえば、入社3年目までは「新人の時期」だから
まずは「仕事量をこなすこと」が優先される。
品質よりも「ボリューム」が重視されるのだ。

だが、入社5年から10年たつと、ボリューム重視の季節から
「品質重視」の季節に移行することになる。
量が求められる仕事は部下にふり、自分自身は品質の
管理に時間をさく必要があるからだ。

そして10年から20年の間は「管理者として成長する季節」
である。実務作業から離れ「人を動かす立場」になる。
その際、人を管理するのではなく「業務プロセスを管理する」
というスキルも求められる。効率の悪い仕事の進め方があれば
そこは積極的にてこ入れをしなければならない。

30年から40年ともなれば、その会社ではベテラン。
細かい実務作業はほとんどやることはなく、おもにお金の計算や
人材、設備の手配がメインになる。それはそれで、長年の経験や
勘、実績と顔の広さが必要になってくる。

このように、サラリーマンの40年を「四季」という切り口で
分析してみると「今の時期、自分に求められている商品力(スキル)
は何なのか?」を意識できるようになる。つまり「季節外れのスキルに
いつまでもしがみついてしまう心配」がなくなるのだ。

春にしか売れない商品がある。冬だからこそ売れる商品もある。
大切なのは「商品力と時代のバランスを見誤らないこと」なのだ。
そして、日々の業務において、つねに「次の季節を予測する視点」が
必要になってくる。それを知った上で、自分のスキルをどのように
上げていくのかを計画する。それができてこそ、サラリーマンとして
組織の中で長期的に生き残れるのである。

(次回につづく。)

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2005年12月19日

「価値の有無」は「聞き手の姿勢」によって決まる

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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欲しいときに欲しい情報が集められる。
これによって、私たちの生活は非常に便利になった。
その代表格がインターネットだろう。

前号のメルマガで「肩こりの解消法」について質問をしたら、
具体的なアドバイスが多数寄せられた。中には現役のドクターからの
メールもあった。本当にありがたいことだと感じた。

インターネットが普及した当初は、ネット上にアップされる
情報の「信頼性」が問題視された時期があった。
つまり「ウソの情報かもしれない」という警戒があったわけだ。
ある商品を販売するための「偽りの売り込み情報」かもしれない。

だが、メルマガでよびかけて返信してもらうような場合は、
基本的には「1対1」の通信であるため、そこにはウソはない。
ウソの情報を発信するメリットがないからだ。つまり
「信頼性の高い情報」がそこにある。これは「友人同士のクチコミ」
にも似ている。普段からの信頼関係があってこそ成立するものだ。

このように、どんなに「インターネット」という「便利な道具」が
普及しても、最終的に「それを信じられるかどうか?」は
「人間同士の信頼関係」が大切になってくる。
道具はしょせん道具。使い方次第で良くも悪くもなる。
だからこそ、私たちは情報発信者としての責任を保ちつつ、
同時に「情報利用者」として、正しい判別の目をもたなければならない。

さて、インターネットの普及で「情報の流通」が活発になると、
次に求められるのは「情報の質」である。
つまり「いかに正確で」「確実な情報であるか?」
に価値を見出す時代。だからこそ有料のコンテンツサービスが
広がるのだが、有料であること=本物であること
だとは限らない。商業出版の書籍でさえ、ある政治的あるいは
経済的な背景によって、オピニオンにバイアスがかかることもある。
「マスコミだから」という理由だけで信用できる時代は終わったのだから。

一方で、私たちは「ネットワークから得られる情報」に注目すると同時に
「アナログ的コミュニケーションから得られる情報」も大切にしていかなければ
ならない。電子情報だけではなく「人間同士で直接やりとりする情報」である。

たとえば、会社組織においては、チームで打ち合わせをしたり
ミーティングをすることで、ネットワークをはるかにしのぐ量の
情報を瞬時に共有したり展開することができる。
いつも身近にいる人間だからこそ、その価値を軽視してしまうかもしれない。
だが、注意深く情報に目を向けることで、今まで感じられなかった価値を
実感できるようになったりもする。

私自身、いちサラリーマンであるが、本やメルマガに書いていることは
普段の日常生活の中で、普通に話していたことだったりする。
そのような姿を見て、周りの同僚たちは
『つまらない話を…』と思っていたかもしれない。

だが、それを文章にして「書籍」として販売することで
1冊1300円の価値が発生し、それが全国の書店で販売されているという事実。
とすれば、私が普段職場で話してた内容には、いくらの価値が発生
していたのだろうか?

これに似たような話は、ワイキューブの社長である安田氏もおっしゃっている。

-------------------------------------------------
『今まで私の話を聞かなかった人が、
 本にしたとたん、真剣に読んでくれた』
-------------------------------------------------

つまり「価値の有無」は情報の内容ではなく
「聞き手の姿勢」によって決まる可能性があるということだ。
だとすれば、あなたの周りに日常的にあふれている情報にも
本屋で売られている書籍以上に価値があるかもしれない。

サラリーマンは組織で仕事をしているが、
それは「組織から情報を得るチャンスに恵まれている」
ということだ。チームで働く以上は、チームで情報を
積極的にシェアしなければならない。
そこにどれだけの情報資産が眠っているのか? いくらの価値があるのか?
それに気づいている人と気づいていない人とでは、
情報に対する心構えと意識がまったく違ってくる。
せっかく目の前に現れた情報を拾い切れないまま流してしまうのは
なんともったいないことなのか。それを自覚すれば、
会社をもっと「貴重な情報源」として使い倒すことができるようになるのだ。

(次回につづく。)

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2005年12月16日

サラリーマンが持っている情報資産

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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次のような言葉がある。

-------------------------------------------------
書いた瞬間に事実になる。
-------------------------------------------------

これはベストセラー「頭がいい人悪い人の話し方」の著者である
樋口氏の言葉だ。

人は日常において、いろんなことを考える。
その考えは、まだ現実ではないのだが、それを
文章化して「書いた」時点で、はじめて事実になるのだという。

たとえば「○○さんは美人だ」と思ったが、同時に
「でも老けたな」とも思ったとする。
そして日記に「○○さんは美人だった」と書けばそれが事実になるし、
「老けていた」と書けば、それも事実になる。
つまり『頭の中で考えただけでは、それは事実ではない』という解釈を
するのだ。だからこそ「書くことが大切だ」と、樋口氏は言う。

さて、私たちサラリーマンは会社生活の中で
毎日さまざまな感情を抱き、さまざまなことを考える。
辞める/辞めないの進退問題はもちろんのこと、
給料のこと、仕事の内容のこと、そのジャンルは多岐にわたる。
そのような日常の光景をブログとして日記化する人も増えているが
それは自分を省みるという意味でも、とてもよい傾向だと考えている。

そして、日常的なことはもちろんだが、それ以上に大切なことがある。
「専門技術の事実化」である。つまり「ビジネスで習得したスキルを
ログとして残す習慣」を身につけるべきだと、私は考えている。

特に開発、製造などの技術系サラリーマンの場合、
その業務を通じで得られるスキルは膨大だ。
起業によっては、そのスキルに数千万円を払いたいと思うこともあるだろう。
それぐらい、専門分野のスキルは「ニッチ」であり「高価」なのである。

このような貴重な知的財産を持っているサラリーマンは多いのだが、
実際には各人の頭の中にねむっている状態でることが多い。
つまり体系化されていないから、第三者に提供しづらい形式になっているのだ。
これをログとして残すことが出来れば、どれだけ有益な情報資産が
世の中を巡回することになるのか? その経済効果は計り知れない。

金は天下の回り物。 情報も天下の回り物。

「書くことで事実になる」のならば、せっかくの知識を
「書き出す」ということをしなければ、それは事実上の経験として
自分自身の中に定着しないということだ。それは本人にとっても
大きなデメリットであることはまちがいない。

「書く習慣」の大切さ。
業種や職種を問わず、すべての情報は「文書化」して残すことが可能。
その行為がなにより自分自身のスキルを高めることになる。
そして100年後、あなたがこの世からいなくなったとしても、
あなたが残した情報は、その後の世代に大きな利益をもたらす
貴重な資産として生き続けるのである。

(次回につづく。)

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2005年12月14日

サラリーマンのバーター取引

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「バーター取引」というのがある。
たしか、もともとは「物々交換」という意味だったような気がするが、
ようするに「お金を介さない商取引」である。
たとえばメルマガの相互紹介。

これは「お金を払って宣伝する」のではなく
「お互いに無料で宣伝しあう」という形式をとっているので
まさにバーター取引なのである。

他にも「○○を無料で提供するかわりに宣伝してもらう」
という方法はよく使われる。
無料で試供品を配布したり、無料でセミナーを開催するのも
そこに「知名度を上げて集客したい」という意思があるからこそ
成立するバーター取引なのである。

とくに起業家は、この取引が非常に上手い。
いきなりお金の話をするとなかなかこじれるケースがあるのだが、
そうならないために、まずは自らの価値を無償で提供するのだ。
無料で相談に乗ってあげたり、無料で宣伝してあげたりする。
それが「バーターの取引材料」として蓄積されることを知っているからだ。
そのような積み重ねがあれば、いざ自分が助けて欲しいときにお願いする
糸口にすることができる。交換条件を提示しやすくなるのだ。

起業家はこのような手段で「金なし」の状態から実績を築き上げる。
そして人脈を広げて、知名度を高めて行くのだ。
逆に言えば、このようなフレキシブルな対応が出来ない人は
起業には向いていないと断言できる。
シビアな取引の中にこそ柔軟性が強く求められるのである。

さて、サラリーマンの場合はどうか?
基本的には「時間でスキルを切り売りする商売」である。
だから「残業代が出ないなら仕事はしない」という割り切りも大切だ。
しかし、サラリーマンの世界にも、多少なりとも「バーター取引的」な部分はある。
個人的な予定をキャンセルして上司の頼みを聞いたり、
あるいは部下の無理な要求を受け入れたりするという姿勢。
それは直接的な金額としては見えてこないが、あきらかに
相手にとっては「価値」を感じられる行為だ。
だからこそ、将来的には「バーター取引の材料」として成立する。
過去に無理な要求を受け入れたことがあれば、逆に自分が
「無理な要求をする側」に立ったとしても「お互い様」と割り切れるのだ。

もちろん、バーター取引では「証明するもの」がないから、
その点は注意しなければならない。『○○してあげた』といっても
『○○してくれる』とは限らないのだ。もし「してくれなかった」
という状況になったら「損した」と感じることもあるかもしれない。

だが、そのような人「バーター取引においてフェアになれない人」は、
いずれは消えて行く。誰からも頼まれなくなったとき、その人間は
存在価値を失うのだから、市場から消えていくしかないのだ。

起業家が心得ている「バーターの極意」をサラリーマンの仕事にも応用してみる。
すると「お金以外でもたくさんの価値がやりとりされている」という事実に気づくだろう。
それがきちんと見えているサラリーマンは、給与明細の数字だけに目を奪われたりは
しないのである。

(次回につづく。)

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2005年12月12日

「数字」に目を向けることの大切さ

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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ホワイトニングの件で歯医者にいったとき、
まずは検診をしてもらったのだが、
『きれいな歯ですね』といわれて、ちょっと嬉しかった。
といっても、特別なケアをしているわけではない。
ただ、仕事中にずっとガムをかんでいるのが影響しているのか、
そのことを話したら
『キシリトール配合ですか?』
と聞かれたので「はい」と答えたら、
『市販のキシリトールガムでは配合率が
違うのをご存知ですか?』と。

え? 配合率というのがあるのか? 知らなかった・・・
なんて思いながら待っていたら、歯科助手さんが一覧表を持ってきてくれた。
どうやら、市販のキシリトールガムは「キシリトール100%」では
ないらしい。50%前後の配合率が主流みたいだ。

それに対して、歯科医のレジにおいてあるガムは
配合率100%なのだと言う。パッケージには
「歯科専用100%キシリトール」と書いてあった。
少し値段も高めだったが、どうせかむなら100%のほうが
いいだろう。なぜ市販されていないのか?はギモンだが。

さて、このように「キシリトール配合」といっても、
その配合率まで気にしてガムを買っている人は極めて少ない。
極端な話、1%でも入っていれば「配合」といえる。
これは、ガムに限らず、あらゆる商品にいえることだ。

つまり私たちは商品やサービスを選ぶとき、
その表面上の部分しか見ていないということだ。
具体的な数値ではなく「デザイン」や「ブランドイメージ」で
勝手に解釈してしまう。そこに大きな落とし穴があるのだ。

そして、商品選びに限らず、仕事選びや会社選びにおいても
同じことが言えるような気がする。
会社のイメージやブランド、雰囲気や「なんとなく」という感情。
それだけで会社を選んでしまい、肝心の「数字」には目を向けようとしない。
たとえば、財務諸表が読める人ならば、これから自分が就職しようと
する会社の財務諸表はチェックするのが当然なのかもしれないが、
実際にはそこまでする学生はいないだろう。
その前に、就職のときに「財務諸表の読み方」なんて教わった記憶もない。
もっとも「教わらなくても自分で勉強するべき」だったのかもしれないが。

人生を有利に進めたければ「数値に詳しくなる」ことは重要だ。
お金を手に入れたければ、お金を「数値化」してきちんと管理するスキルは欠かせない。
だが「数字は面倒だ」という思い込みがあると、どうしてもそこに
踏み込むことに億劫になってしまう。そのような人が株に手を出すと、
ただイメージで投資してしまい、あとで大変なことになる危険性もある。

イメージはいくらでも「つくる」ことができるが
数字だけは「つくる」ことはできない。つまり数値は
客観的な事実を証明するためのキーなのである。
もちろん、すべての物事が数値化できるわけではない。
感情や精神など、数値化が難しい世界もある。

だが、少なくとも「お金」「商品価値」「成分」などは
きちんと数値化して客観的な評価ができるはずなのだ。
問題は、その評価に対して億劫になっている消費者の側にある。

自分にとって有益な商品やサービスを入手したいならば、
そのために必要なのは「正確に数字を読むスキル」だと言える。
数字を制するものは人生を制する。サラリーマンこそ、
もっと自分を取り巻く環境の「数字」に目を向けるべきなのだろう。

(次回につづく。)

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2005年12月09日

辞める vs 辞めない

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先日、週末起業に関する取材を受けていて、
次のような質問を受けた。

-------------------------------------------------
大和さんは
・会社を辞めること
・会社に残ること
のどちらを推奨されているのですか?
-------------------------------------------------

この質問に対して、私は次のように答えるようにしている。

『どっちでもいいです』

これは「投げやりな意味」で言っているのではない。
本当にそう思っているから、そう答えているのだ。

実は、この手の質問は、これまでもたくさん受けてきた。
読者からのメールにも、同じような趣旨の質問があることは多い。

だが、究極のところ「良し悪し」は決められないのだ。
それぞれにメリットがあるし、デメリットがあるからだ。
つまり、そこにあるのは「選択」であり「正解」はない。

そして、忘れてはならないことがある。
それは、どちらを選ぶにせよ、以下の4つのパターンしかないということだ。


1.幸せなサラリーマン
2.不幸なサラリーマン
3.幸せな起業家
4.不幸な起業家


多くの人は「2.にいる人が3.に行く方法」を知りたがる。
だが、2.にいる人はまず1.に行かなければならない。
でなければ間違いなく4.に落ちてしまう。

別の言い方をすれば「起業すれば幸せになれる」というのは
間違った考え方なのである。これは結婚にも似ているかもしれない。

「結婚すれば必ず幸せになれる」のだとしたら、世の中に「離婚」
という二文字は存在しないはずである。
つまり「幸せなカップルが結婚すれば幸せな夫婦になる」ということだ。
「不幸なカップルは、結婚しても不幸な夫婦になるだけ」に終わる可能性が高い。

そのような意味では、ビジネスも結婚も
「今、幸せならば、それでいい」という結論になる。
そして「今、自分は幸せではない」と感じているサラリーマンが
どうすれば幸せなサラリーマンになれるか? というテーマで
私はメルマガを発行しているのであり、必ずしも「辞めること」を
推奨しているわけではない。かといって「定年まで勤めること」が
幸せだとも考えていない。ようするに好みの問題なのだ。好き好きで決めればいい。

起業は天国に続く道かもしれないが、いばらの道でもある。
そのいばらを「マゾ的」に楽しむ覚悟と余裕がなければ、
今の安定を手放すことはリスクが高すぎるといえる。
それでも「定年まで勤めて後悔するかもしれない」というリスクと
比較すれば、どちらがより大きなリスクか? なんて、誰が決められるのか?
やはり、答えはない。選択の問題に過ぎないのだ。

だからこそ、私のメルマガやブログでは「答えを出すこと」が
最終目的ではないと考えている。ただやるべきことは「率直な情報発信」
である。現在私はサラリーマンでありながら週末起業も実践しているから、
起業とサラリーマンの両方に片足ずつ突っ込んでいるような状態だ。
だからこそ、それぞれに楽しさとメリットそしてデメリットがあることは
よく分かっている。その率直な気持ちを伝えることで、同じ迷いを持っている
人たちへの何らかのメッセージになればいいと思っている。ただそれだけだ。

(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。書籍『辞めるなんてもったいない!入社3年たったら読む本(大和書房)』全国書店にて好評販売中
  
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2005年12月07日

無菌室で育つことのリスク

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
巻末付録「絶対後悔したくない退職準備マニュアル」付き!!

内容・詳細はこちら

風邪や花粉の季節になると、電車の中でマスクをしている人を
よく見かける。電車の中にはそれだけ「ウイルス」が蔓延している
ということだろう。

たしかに、電車内のつり革や手すりにさわった手は
なんとなく「雑菌まみれ」という印象がある。
だからこそ、食事の前にはきちんと手を洗うことが大切なのだが。

そして巷には「抗菌○○」や「無菌○○」という製品が数多く売られている。
空気清浄の機能が付いたエアコンもある。
消費者の「菌に対する過剰な反応」が、消費を押し上げているということか。

確かに、小さい子供を持つ家庭では、空気をクリーンにしたいという
需要は高いだろう。だが、あまりにも過剰な無菌状態で子供を育ててしまうのもまた
問題であると感じるのは、私だけだろか?

いくら家庭の中が「無菌状態」であっても、一歩外に出たら、
そこには「雑菌だらけの世界」が口をあけて待っている。
電車、オフィス、ショッピングセンター。私たちが社会生活を営む以上、
どうしても踏み入れなければならない領域がある。
地球上のすべての雑菌を消し去ることなど不可能なのだ。

だとすれば、そのとき自分を守る術になるのは「抵抗力」であったり
「自然治癒力」であったりする。そして、それらの能力を鍛えるためには
多少なりとも「菌のある生活」が必要になってくる。

無菌室で育った生物が、そのクリーンルームを一歩外に出たら、
その瞬間に病原菌におかされるような事態。それこそが最大のリスクなのである。
安全な世界にいればいるほど、危険な世界で生き残る力が奪われていく。
そしてこれは、ビジネスにおいても例外ではない。

たとえば、サラリーマンが「会社に守られている」と仮定した場合、
言わば会社は「クリーンルーム」だといえる。借金のリスクもない、
仕事を失うリスクもない。同業他社につぶされる心配もない。
それらのリスクを経営者あるいは株主が負担することによって
サラリーマンは「鉄壁の守りに固められた部屋」で暮らすことができる。

私は、それはそれでおいしい状況だから、どんどん利用すべきだと考えているのだが、
もし、そのクリーンルームが崩壊したとき、本当に自分の抵抗力だけで
生き残れるのか? は常に意識しておくべきだろうとも思っている。

つまり、会社の外には「社内よりも強力な病原菌」がたくさん潜んでいるということだ。
実際にビジネスを立ち上げてみると『まさかこんなところでつまづくとは…』
という、予想外の妨害が待ち受けていることがある。
それはまさに未体験のウイルス。それにどうやって免疫をつけていくのか?
いきなりレベル4の病原体が現れたら即死である。
だからこそ、まずはレベル1か2あたりの敵から慣れていくしかない。

そのプロセルが「週末起業」の考え方に合致するのだが、
いずれにせよ、すべてのサラリーマンは「クリーンルームが崩壊すること」
を前提として、自分の身体を鍛えておいたほうがいい。
それは知識面だけではなく、精神面でも同じ。
サラリーマンでは体験できないような恐怖。それが起業の世界にはある。
だが、それに屈するようでは、いつまでたってもクリーンルームの
外の世界を体験することはできない。新しい自分を発見したければ、
外の世界に目を向けなければならないのだが、その世界には
まだ見ぬ未知のウイルスが大量に潜んでいる。それを忘れてはならない。

(次回につづく。)

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2005年12月05日

社内で最強のコンサルタントになる

辞めるなんてもったいない! 入社3年たったら読む本
大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
巻末付録「絶対後悔したくない退職準備マニュアル」付き!!

内容・詳細はこちら

インターネットで情報を発信していると、
実にさまざまな人からメッセージが寄せられてくる。
励まし系もあれば批判系もある。
どちらも人間としての「光と影」の部分が見え隠れして面白い。

質問系のメールもそうだ。
『答えてくれて当然だ』という態度で送ってくる人もいるし、
逆に『もしよろしければ』という低姿勢でくる人もいる。
当然、後者のほうが「答えてあげたくなる」のが人情。
そのあたりの心理戦を理解せずにメールを送っている人は
いつまでたっても有益な情報は得られないだろう。

たとえば、ホームページビルダーに関する質問。
私はホームページビルダーの使い方に関するブログやFAQサイトも
運営しているのだが、そこに寄せられる質問には基本的に無料で
回答している。だが、無料がゆえに、必ず回答する義務もない。
時間的に余裕があれば、コンテンツ充実化の一環として答えているのだ。

そして、私が販売しているビデオ教材「速習ホームページビルダー」
のメールサポート対象者からも、質問のメールが送られてくる。
当然そちらのほうが最優先だ。お金を払って商品を買ってくれているのだから
誠心誠意答えなければならない。顧客満足度を高めなければならない。
だからこそ、無料で質問を求めてくる人に比べて、親切丁寧な対応になる。
時間もしっかり確保する。

このような背景があるのだが、無料で質問をしてくる人は
『無料で答えてくれるのが当たり前だ』と思っているから厄介なのである。
しかも、その質問内容が「過去のFAQを見ればわかること」ばかりなのだ。
つまり、自分で調べもせずに聞いてくる。ちょっと検索すればすぐに出てくるのに。

もちろん「調べたけど分からない」という状況もあるだろう。
だが、どこまで時間をかけたか? そしてどこまで「お金をかけたか?」が
問われるのである。情報を得るにはお金または時間が必要。これはまぎれもない事実。

だからこそ、私はビデオ教材という「分かりやすい媒体」を用意しているし、
有料のメールサポートもつけている。私以外にも、そのようなサービスを
提供している業者は多いだろう。しかし『なんでも無料で教えてもらうのが当たり前』
だと思っているネットユーザーは、そのような情報源にお金を使うことを
「もったいない」と思っている。その代わりに、自分の時間と労力を使って
調べることを選ぶのだ。それはそれで、1つの賢い選択でもある。
自分で調べられるのならば、それに越したことはない。

だが「無料」と名のつくものには「保障」がない。
つまり情報源としては不安定なのである。
なぜ「有料コンサルタント」という商売が成り立つのか?
それは「保障されたアドバイスにはお金がかかる」からなのだ。
人件費、調査費、教育費。それらのコストをかけたからこそ、
アドバイスできるほどの知識が蓄積される。
これはすべてのビジネスにいえることだろう。

サラリーマンの場合、分からないことは上司や同僚に聞けば
すぐに教えてくれるし、そのことでお金を取られる心配はない。
これはとてもおいしい状況なのだが、それに気づいていないサラリーマンが
多いのも事実。

『教えてくれて当然』だと思っていると、そこに感謝の気持ちは生まれない。
情報のやり取りは「無料」ではない。水や空気を浄化するのにもお金を払う時代だ。
同様に「情報の浄化」にもコストがかかる。インターネットで膨大な情報が
手に入るのは便利だが、そこには不安定な情報がたくさん転がっている。
だからこそ、もっと安全で早く確実な情報を手に入れるためにお金を払うのは
これからのビジネスにおいては欠かせない戦略なのだ。

そして、逆に言えば、すべてのサラリーマンは
「人にアドバイスできるぐらいの実力を身につければ、それはお金になる」
ということだ。たとえば、社内でよく同僚や部下から質問されるような人は
その知識をうまく活用すれば、もっとたくさんのお金を得られるかもしれない。

つまり、サラリーマンの多くは、社内で「コンサルタント業」を
営んでいるのである。お金が発生する、しないは別にせよ、
『周りに的確なアドバイスをして業務効率を上げている』のであれば、
それは立派なコンサルタント業だ。あとは、それを対外的に販売したとき
いくらになるのか? を値踏みしておけば、いざ自分でビジネスを始めるときにも
その立ち上げがスムーズになる。そして、さらに自分自身のアドバイス能力を
高めるために、自己啓発にも積極的に投資するようになるだろう。
そうなれば、あなたはどんどんレベルアップし、社内でも最強の
コンサルタントに成長することは間違いない。

(次回につづく。)

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2005年12月02日

「当たり前のこと」に感謝する気持ち

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大和賢一郎(著)1300円 ISBN4-479-79131-0 大和書房
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あらゆる怒りは「過剰な期待」によって生み出される、
○○してくれるはずだ、という思い込み。
それは「一方的かつ勝手な思い込み」でありながら、
裏切られたとき、相手に非があるかのごとく腹が立つのである。

とくに、恋愛や結婚においてはよくあることだ。
食事を作ってくれて当たり前。休日はどこかに連れて行ってくれて当たり前。
それまでは感謝していたことを、いつのまにか「やって当然だ」と決め付ける。
「慣れ」がもたらす、恐ろしい感情変化の1つだ。

そのような意味では、ある一定の距離感を保ちながら
お互いの領域に深く踏み込まないほうがいい。
疎遠すぎるのも問題だが、仲良くなりすぎるのもまた問題。
とくに、職場の人間関係においては、その距離感の調整がとても重要なのである。

具体的には「四六時中いっしょにいる」というは、できれば避けたいところだ。
社員数の少ない職場ならしかたがないが、その場合も
お互いに意識的に「離れる時間」をつくったほうがうまくいく。
たとえば、毎日一緒に昼食を共にするのではなく、
週一回ぐらいは一人で食べるという時間を確保してみる。
それを習慣化すれば、周りも納得してくれるはずだ。

次のような言葉がある。

-------------------------------------------------

ひとりの時間が楽しいのは、
それ以外の時間が充実しているからだ。

-------------------------------------------------

これを逆説的に解釈すれば

「みんなでいる時間を楽しむためには」には
「ひとりでいる時間も必要」だ

ということ。

ひとりで行動してみたときはじめて「集団で仕事をすることの意味」
が見えてくることがある。週末起業はその典型だ。
商品開発から営業、販売から代金回収まですべてを一人でこなす。
つまり完全なる「孤独なビジネス」なのだ。

もちろん、なんでも一人で思い通りにできるから不満はない。
だが同時に「分かち合い」もない。良い意味での衝突や議論もない。

そのような現実を体験し、あらためて会社での仕事を見直してみる。
組織で働くということの意味。チームが存在することの大きな価値。
それに気づけるかどうか? は人それぞれ違う。辞めてから気づく人もいる。
だが、私はサラリーマンのうちから起業に興味をもつことで、
すべてのビジネスマンがそれに気づけるのではないかと思っている。

冒頭でも触れたが「やってくれて当たり前」と思い込んでいたことが
じつは当たり前ではなかったりする。
無意識に使っていたオフィスや設備でさえも、すべてにお金がかかっている。
人がいるということは、それだけ人件費がかかっている。時間がかかっている。
そのようなあたりまえのことに感謝する気持ちを失ったサラリーマンは
「こんな会社辞めてやる」という怒りに満ちている。
だが、その怒りを起業に向けたときから、やっと真実が見え始めるのだ。
「いかに自分が恵まれている環境にいるのか?」という事実である。

(次回につづく。)

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