会社を辞めることと、職を辞めることは違う。
職は、その本人が、どのような組織に所属していようとも、
永遠に、その本人の中に存在し続ける「スキル」だからだ。
例えば、看護師という職業がある。
看護師は、どのような病院に所属していても、
看護師であることに変わりは無い。
そして、今所属している病院が無くなっても、
また別の病院に移れば、ずっと看護師であり続けることができるし、
たとえ病院に勤めなくても、看護師であることに変わりは無い。
他にも、美容師など「師」と名の付くもの、あるいは
弁護士などの、いわゆる「士業」と呼ばれる職業も同様である。
では、サラリーマンの場合、どうだろうか?
「部長」とか「課長」という役職は、職ではない。
つまり、それ自体は、その組織(会社)を去れば、消えてしまうものだから、
本人に帰属している能力ではない。
中高年の再就職にまつわる話として
よく取り上げられる、次のような笑い話がある。
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職安の人「あなたは何ができますか?」
求職者「部長ができます。」
職安の人「・・・・・。」
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自分は何者なのか? 何が出来るのか? 売りは何なのか?
それを理解していなければ、自分を売り込むことはできない。
つまり、自分の市場価値をアピールできないから、
就職先も見つからない。
では、例えば「部長ができます」と言わずに、
次のような言い方をすれば、どうだろうか?
・人のマネジメントができます。
・組織の問題を見極め、改善させることができます。
・全体のスケジュールを管理し、把握することができます。
「部長」に求められているものは何なのか?
「管理職」がやるべきことは、何なのか?
そして自分は、その要求に応えられるだけのスキルを
持っているだろうか?
そのことを、常に自問自答していれば、
自分の得意なスキルは、すぐに見えてくるはずである。
優秀なマネージャーを欲しがっている企業は多い。
だから、本当に優秀な管理能力があるのならば、
それをアピールすることさえできれば、自分の自称価値を
世の中に認めさせることは、それほど難しくはないはずだ。
だが、それがアピールできずに、また、真剣に考えることもせず、
ただ「部長であることが、自分の仕事だ」と思って、日々を過ごしていると、
徐々に能力が低下していき、やがて会社からも見限られ、
職安に行くハメになるのだ。
すべてのサラリーマンは、年齢や役職を問わず、
常に自分のスキルを磨き続け、そして、アピールポイントを
整理しておかなければならない。
若手には若手の売り方、年配者には年配者の売り方がある。
それは、芸能界を見ていればすぐ分かる。
プロ野球でも、現役の寿命は短いが、引退後に芸能界に入ったり、
コーチになったり、あるいは解説者になるなど、いくらでも
第二の人生を生きる術はある。
それは「自分には何ができるのか?」を真剣に考えてこそ、
やっと掴むことができる、第二の成功。
第一の成功が消えないうちに、第二の成功を考えておく。
そのことを常に意識しておけば、今の世界だけに執着する必要は無い。
(次回につづく。)
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