2004年08月30日

若手社員のモチベーションが上がらない本当の理由

なぜ今、多くの会社で、若手社員のモチベーションが、
どんどん下がっているのか?

高度経済成長期、年功序列のモデルは、
「後で取り戻せる」という考え方に基づき、
それが、若い社員たちのモチベーションを高めていた。

つまり、若い時に、安い賃金でこき使われていたとしても、
いずれ、15年後、25年後には、
「今より仕事量は減るが、給料は増える。つまり楽できる。」
という、大いなる理想が、見えていたのだ。

そして、事実、そのような理想的な姿を実現させている
上司、管理職の姿を毎日見ながら仕事をしているのだから、
自然と「俺も、いつか、あんなふうになる!」という
目標になっている。

つまり、その目標こそが「上司への無条件の崇拝」という
幻想を生み出し、それを、日々の仕事への活力にしていた。

現在、40代管理職の領域まで達している人たちは、
ある意味、そのルールを忠実に守ってきた人たちだろう。
まだリストラされておらず、退職金もきちんともらえると言う
保証があるならば、それは間違いなく「サラリーマンとして成功した」
と言える。

いずれにせよ、「後で取り戻せる」という将来性が見えなければ、
若い社員のモチベーションが上がるはずがない。
それは、現在の若手社員にも当てはまる。

1973年から1980年に生まれて、現在、
入社3年目〜7年目ぐらいの若手社員の場合、
1990年代後半に入社した社員には
「なんとなく、年功序列は、まだ残っているような気がする」
という状態で入社した人が多い。

しかし、2000年以降に入社した、いわゆる「まだ新人」
と呼ばれている領域の人たちは、
「既に、年功序列が崩壊し始めている」という現象を、
切実に、感じ取っているのだ。

となると、「後で取り戻せる」という感覚は皆無。
もしくは「あきらめ」という感情に変わる。

それこそが、会社に対する忠誠心を下げている、最大の要因である。
そもそも、忠誠心とは、最初から存在するものではなく
「育てられる」ものである。

しかしながら、現在の管理職層が、若手社員に対して、
「これからは、成果主義の時代だから、
お前たち若手社員が、俺たち管理職と同じ年になったとしても、
俺たちが今貰っている給料と同額を貰える保証は無いんだよ。
でも、俺たちはこれまで、年功序列で賃金が上がってきたから、
それは、そのまま維持させてもらうけどね。
まあ、若いうちは、給料が安くても、社会勉強だと思って、
一生懸命、死ぬ気で働きなさい! わかった?」

というような、ある意味「宣戦布告」を仕掛けてきた場合、
若手社員は、どのような行動を取るか?

間違いなく、多くの社員は、個人主義に走る。
となると、これまでの高度経済成長を支えてきたチームワークを
支えることは難しい。根本的に価値観や文化が変化しているのだ。

そこで、アウトソーシング事業が拡大しているという点も
頷ける。事実、私が現在働いているIT業界でも、
あるプロジェクトにおいて、8割以上のエンジニアは、
アウトソーシングによる外注派遣社員である。

つまり「若手社員なんて、誰でもいい。
社員だろうが、派遣だろうが、
言われたとおりに、言われたものを作る能力があれば、
必要な時だけ、レンタルすればいい」
という考え方だ。

このような時代の変化を、敏感に感じ取っている若者世代は、
もはや、会社と自分との関係が、高度経済成長期、
つまり、自分の親の世代のときほど、密接でなくなっている
ということを、理解し始めている。

現在は、その「大いなる価値観の変化」の過渡期にある状態だが、
2011年頃までには、この現象は、さらに具体的に見えてくるようになる。

それは「若手社員の発言力の強大化」である。
若手社員は、自分たちの技術や労働力が、
会社の利益を支えていることを知り、
さらに、その利益が、管理職の高い給料を支えていることを知る。

しかも、将来、自分がそのような立場になれるという
保証が無いことを知ると、もう会社や上司に対して
忠誠を誓う必要が、まったく無いのだと、感じるようになる。

すると「今の人生を楽しむ。やりたいようにやるんだ。」
ということを重視する考え方が浸透し、
チーム内での、上司と部下の関係は、
よりドライで、殺伐とした雰囲気に変わってくるに違いない。

問題は、そのような雰囲気に変わりつつあるとき、
そのときの、管理職、チームリーダーが、
どのように、チーム内のメンバーをまとめていくか、
である。そのスキルこそ、これからの大企業が生き残る
ためのキーなのである。

それは、言わば、
「学級崩壊の小学生たちを、黙らせることができる教師がいない学校は、
もう潰れるしかない」
という現象のようなものなのだ。

(次回につづく。)

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2004年08月27日

成果主義の問題点

成果主義導入の失敗例については、富士通の例からも分かるように、
その根本的な原因は「成果の基準が曖昧であること」。

例の本「内側から見た富士通−成果主義の崩壊」を読むと、
今後、成果主義を導入した大企業が、どのような末路を辿るのか?
が手に取るように分かるようで、正直、引いた。

そもそも、大企業またはそのグループ関連企業の間で
成果主義の導入が叫ばれ始めたのは、2000年に入ってから。
つまり、富士通だけが、1990年代前半から、
ある意味「フライング的」な先走り導入で、崩壊してしまったと言える。

そして、私自身の勤務先でも、二年ほど前に、給与体系が大きく変化し、
「偽りの成果主義」という何の「年功序列」という、曖昧で意味不明な
制度が導入され始めた。
その直後、20代後半から30代前半の退職率が急上昇し、
全社的に問題になった。

私個人としても、成果主義関連の書籍を、いろいろと読んでみたが、
一番の問題点は、「評価する側の教育が行き届いていない」という点にある。

評価する側とは、つまり、40代の課長、部長相当。いわゆる管理職であるが、
彼らは入社後、年功序列の終身雇用、残業たくさん、バブルでがっぽり、
な時代を生き抜いてきたわけだ。そうやって成功してきた。
それはそれで、時代を生き抜いた、立派な人生である。

しかし、そのような生き方、経験を積んできた人たちが、
ある日突然「明日からは、年功ではなく、成果で評価して下さい」
と言われたとしても、具体的に、どうやって部下を評価すればいいのか?
なんて、分かるはずも無い。

ようするに、価値観の統一が出来ていない。
成果とは何か? どんな行動や姿勢、仕事の進め方が、
評価されるべき姿なのか?

年功ルールのときは、上司に従い、逆らわず、
社内規則をきっちり守る社員が、優秀とされたかもしれない。

その価値観に基づくならば、例えば、
同じ仕事をこなす社員がいるとしても、

・朝は無遅刻で出社、定時後も、きちんと残業する社員



・朝はフレックスで遅刻。帰りも定時で速攻帰宅。

の社員とでは、前者を高く評価してしまうかもしれない。

しかし、この両者の社員が、まったく同じ量の仕事を
こなしているとすれば、「時間効率の良さ」という観点では、
後者のほうが、優れた社員だと判断できるし、そう判断すべきなのだ。
事実、後者のほうが、無駄な残業をしない分、人件費は安い。

このような「評価の判断基準」が曖昧でバラバラだと、
結局は、評価者の主観、つまり「好き嫌い」になってしまうから、
「上司に媚びて好かれたもん勝ち!」になってしまう。
これでは、年功時代の体制と、何ら変わりない。

成果主義導入の前提条件は「成果の評価基準や価値観が
全社的に統一され、かつ、そのルールについて、管理職が
きちんと把握していること」である。
その条件が満たされていないのに、海外から持ってきた
猿真似の成果主義を導入して、上手く行くはずが無い。

「仕事の成果を評価する」のは、とても難しいことだ。
例えば「今月の契約○件」のような営業職でさえ、
それを100%、個人の実力だと言い切れるわけではない。

「あいつは、契約を取りやすいエリアを、先輩から教えてもらっていた」
とか、
「俺が扱っている商品は、とても売りにくい商品だから、
あいつが扱っている商品より数は少ないが、それ以上に
価値のある仕事をしている」
など、それぞれの個別の言い分を聞いているとキリが無い。

営業などの個人プレーでさえ、難しいのだから、
開発、設計、企画などのチームプレイの場合、
その成果システムは、もっと複雑になるだろう。

5人のチームで、1つの企画を成功させた場合、
そのチームの中で、誰が一番頑張ったか?
なんて、どうやって決めればいい?
会議で発言した人、実際にアイデアを商品化した人、
事務的、雑用的な仕事を頑張って影でサポートした人。
みんなの協力があってこその仕事である。

つまり、本当の意味での成果主義を実現するためには、
評価基準を明確に定義していく必要があるのだが、
それは、仕事に対する長年の経験と、その会社の社風、
文化が独自に作り上げるものだし、作り上げていくものなのだ。

今までは、年功ルールだったので、そんな文化は
作る必要は無かった。だが、本気で成果主義を導入するつもりなら、
評価基準の価値観、文化も、同時に作り上げていかなければならない。
それをしないのは、経営者、管理者の怠慢なのである。

その怠慢こそが、富士通のような悲劇を生み出すのだ。

(次回につづく。)

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2004年08月25日

大企業での生き方、中小企業での生き方

名刺交換をすると、大手企業の場合、
やはり、社名のブランドが効いてくる。

「まあ! 大企業にお勤めで、羨ましいですわ〜」
的なコメントが返ってくることが多い。

そして、私自身も、相手が大手企業の名刺を出してくると、
やはり「おお、さすがだ。。。」と感じることがある。
まだまだ、サラリーマン根性が抜けきれていない証拠なのだろう。

なので、私は、社外のイベント、例えば、
異業種交流会や、起業家が集まるセミナー、勉強会などでは、
会社の名刺は使わずに、オリジナルの自作名刺を使っている。

相手がサラリーマンの場合、会社の名刺を使うことに
それほど抵抗は無い。
しかし、相手が独立した社長あるいは個人事業主の場合、
こちらが会社の名刺を差し出すことは、恥ずかしいとさえ感じるようになった。

「いつまで会社のブランドに頼っているつもりだ!?」
と叱責されそうで、なんとなく、不快な気分になる。

大企業に勤めているサラリーマンは、
社内で、起業家スピリットを身につけるチャンスに恵まれない。
ブランド力はあるかもしれないが、ゼロから会社を立ち上げるような
エネルギッシュで、泥臭いノウハウは、吸収できない。

それに対して、従業員が数人〜十数人の中小、ベンチャー企業で、
かつ、社長が創業者の場合、社名にブランド力は無くても、
その分、社内には、起業エネルギーが溢れているに違いない。

大企業、またはその子会社、関連会社で、社長が創業社長ではなく、
いわゆる、天下り社長、サラリーマン社長の場合、その社長から
学べることは「組織の中で、いかに成り上がるか?」というノウハウ
である。

しかしながら、普段の仕事において、社長と話をしたり、ましてや、
仕事で接する機会など皆無である。

その点、中小企業の場合は、社員と社長が近い位置にいるので、
社長の生き方、ノウハウ、考え方を、社員が身近に感じることが出来る。
これは、起業を志す社員にとっては、とても大きなメリットなのだ。

大企業には、大企業のメリットがある。
中小企業には、中小企業のメリットがある。
それぞれの特徴を冷静に分析し、その利点を最大限に活用すれば、
勤めている会社の規模に関係なく、あなたは、
充実したサラリーマンライフを過ごせるのである。

そういう意味では、昇給目的の転職より、
「今までと違うことを学ぶための転職」のほうが、
人生を充実化させてくれる可能性が高い。

例えば、大企業⇒別の大企業
への転職は、それほど大きな違いを生まないだろう。

しかし、大企業⇒中小企業
というケースは、一見すれば、人生の失敗のように感じるかもしれないが、
そこから学び取れることの価値を考えれば、必ずしも、失敗した選択とは言えない。

最終的には、どこを目指しているのか?
が重要なのだが、大企業で生き残るにしても、中小企業で生き残るにしても、
あるいは、独立するにしても、「自立心」を持っていることは、
これからの時代、大きなアドバンテージになる。

組織に属していながらも、組織に依存しない状態。
私はその状態を「バーチャルフリーランス」と呼んでいるが、
これからの人材が、すべて派遣社員、契約社員への形態に
シフトしていくとすれば、もう、どこの組織に属しているか?
は、一時的な問題に過ぎないので、それほど大きな問題ではなくなる。

だとすれば、大切なのは、やはり、
「いつ組織を抜けても、生きていけるだけの実力、
または、すぐ他の組織に入れるだけの実績と経験」
ということになる。

それらのスキルは、給料のためだけに働いていたのでは、
きっと身に付かないだろう。

大企業だろうが、中小企業だろうが、
その会社の業務、社風から、何を学べるか?
を重視して仕事をすれば、自然と、個人の能力は向上するに違いない。


(次回につづく。)

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2004年08月23日

給料が増えれば本当に幸せなのか?

お金と精神のバランス。
金持ちになれば、幸せになれるのか?

このテーマは、過去に多くの成功哲学系、
その他、ビジネス書の類でも、多く語られている。

が、私は、この問題については、
明確な回答は、見つからないだろうと考えている。
なぜなら、どちらも真実だからだ。

例えば、次の2つの言葉。

・二度あることは三度ある

・三度目の正直

この2つは、相反することを述べているが、
どちらもあてはまる。つまり、どちらも正しい。
ケースバイケース。

つまり、
・金持ちになれば、幸せになれる
・お金がなくても、幸せになれる。
というのは、両方とも、真実なのである。
そもそも、幸せとは何か?という定義すら、曖昧である。

そして、この手の問題は、突き詰めると、キリが無いから、
あまり深く考えるよりも、
「とりあえず、新車が欲しいから、もっと稼ぎたい」
と、目の前の物欲を理由に、自分のモチベーションを
高めるという、単純な思考にシフトするケースが多い。

しかしながら、いわゆる「モノ」に対して、
それほど執着していない世代の場合、どうだろうか?


なぜ「世代」で分けるのか?
人間なら、誰もが、広い家に住んで、ベンツに乗りたいのでは?
と考える人も、いるかもしれない。

しかし、少なくとも、若い世代、
1975年生まれ〜1980年生まれ
ぐらいの世代は、ベンツに対して、それほど強い
あこがれを持っていないのである。

私は、1977年生まれだが、
車なんて、中古でも、乗れればいいと思っているし、
私の同期でも、そういう考え方の連中が多い。

だから、ポルシェより、ステップワゴン。
セルシオより、中古のレガシィなのである。
事実、私の周りには、スポーツカーに乗っている同期は、一人もいない。
新車で買ったランエボを、3年後に、イプサムに買い換えた奴もいる。

つまり、「モノ」よりも、コミュニティーとか、
楽しさとか、イベントとか、人間的なつながり、
精神的な満足を、重視しているのである。

「格好つけない自然体のほうが、格好いい」という価値観の変化も影響している。

だから、一人でスポーツカーでドライブするより、
中古のワゴンで、みんなでわいわい、
キャンプに行ったり、海に行ったりするほうが楽しい。
だから、汚れても気にならない、中古のほうがいい。
小さな傷や汚れを気にして運転していたら、
楽しめるはずのレジャーも、まったく楽しめなくなる。


さて、そのような価値観の若者たちが、
会社の給料の額に、それほどこだわるのだろうか?
と言えば、それも疑問である。

もちろん、お金は多いほうがいいと、誰もが思っている。
じゃあ、ぜんぜん仕事をしないで、自分よりたくさんの
給料をもらっている上司のことを、羨ましいとおもっているか?
そういうふうになりたいと、思っているか?
と言えば、それも疑問だ。

1970年代後半に生まれた若者たちは、
生まれたときから、すでに中流家庭であった。
そんなに生活に困った経験もなく、モノに溢れていた。

だから、もともと、そんなに物欲は強くない。
それよりも、もっと精神的な楽しさや、満足感を求めているはずなのだ。

しかし、多くの若者は、それに気づいていない。
なんとなく、不満がある。でも、その原因が分からない。
そして、「きっと、給料が安いからだ」と考えてしまう。

しかし、それは本当の理由ではない。
表面的な理由でしかない。

なぜなら、人間が、ある行動を起こす場合、
それを、楽しいと思うか? 面倒だと思うか?
は、お金の額や、金銭の受け取りには、一切関係無いからである。


例えば、先日私は、スキューバーダイビングのライセンスを
取るために、インストラクターと一緒に、海に潜った。

私は、受講料を払って、海に潜る。
インストラクターは、給料を貰って、海に潜る。

同じ行動をやるのに、お金を払う人と、貰う人がいる。
この違いは、何なのか?

どんな仕事でも、それを「お金を払ってでも、やらせてほしい」
と思う人がいるという事実。
つまり、それは、仕事に対する考え方の違いに過ぎない。


若い社員たちが、会社を辞める本当の理由は、
給料の額に対する不満ではない。
もちろん、表面上の理由は「もっと給料が高いところに転職します」
ということを言うかもしれない。

しかし、本当の理由は、もっと別のところにある。
それは、

・なんとなく、仕事が面白くない
・尊敬できる上司がいない
・会社に所属している必要性を感じられない

など、精神的な理由であることが、ほとんどだ。
そして、やっかいなことに、この「精神的な満足」は、
他人から見て、客観的に判断できるものではない。

例えば、お金ならば、月給いくら?
という、明確な数値で、その優劣が表現できる。

しかし「その仕事に、どれくらい満足しているか?」
なんて、他人が見て、分かるはずもない。
だから、自分でその価値を、見つけるしかないのだが、
それを見つけられない若者たちは、無意味な転職を繰り返す。

もはや、上司も、先輩も、親ですら、
絶対的な価値観とは何か?を
若者世代に対して、示すことができる時代ではなくなった。

戦後の貧しかった時代は、物質的な豊かさを手に入れると言う、
絶対的な、全国民的な、統一された価値観があった。

だが、今は、そんなものは無い。
だからこそ、今の若い世代と、会社との間には、
それほど、大きな連結力は無いのだ。

10年後、今の若い世代が、課長になり、やがて、部長になる。
そんな時、組織の管理者であるはずの立場の人間が、
部下に対して、絶対的な価値観を示せないようでは、
誰が、その上司についていきたいと思うだろうか?

もはや、価値観の統一が図れなくなった組織に、存在意義は無い。
だからこそ、会社としての枠組みが崩れ去る前に、
個人レベルでも、スモールビジネスで生きていけるだけの
実力を身につけておくべきなのだ。



(次回につづく。)

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2004年08月21日

サラリーマンは起業家よりも、税金面で損なのか?

最近の起業、独立ブーム、
成功法則本の類を読んでいると、
有名起業家、成功者が書いているものが多いが、
そのほとんどは、

「サラリーマンは損。だから起業しよう!」

という流れになっていることが多い。
その考え方がベースになって、
あとは、
「私はこうやって起業して、
こうやって苦労して、成功した」
という、話のつなぎ方になっている。

確かに、税金面で、サラリーマンは損だと言う意見は、
一理ある。税理関係に詳しい人ならご存知だと思うが、
俗に、トウゴウサンピンと言われる。
⇒ 職業別に「税務署から見た税金回収率」
を意味する。10はサラリーマン。5が自営業。3が農業。1は政治家。

つまり、サラリーマンは、節税できない。
だから、税務署から、100%きっちり取られる。
バカ正直な職業、という考え方だ。

たしかに、そうかもしれないし、
サラリーマンは、そもそも、税金について勉強しない。
勉強の必要性も感じていない。その非は認めるべきかもしれない。

だが「節税できないから、サラリーマンは不幸」
という一面的な捉え方では、サラリーマンの生き方を
正確に分析しているとは言えないと思うのだ。

お金の面だけから言えば、
税金をしっかり取られてしまうという意味では損。

しかし、本来ならば、税金はしっかりはらうのが
当たり前なのである。
(それは奇麗事だと言いたい人もいるだろうが。)

サラリーマンは、節税できない代わりに、
精神的なメリットが与えられている。
それは、「税務署に対する恐怖心」という、精神的な
デメリットを受けないという、メリットである。

つまり、

「これは節税なのか? 脱税なのか?」
「もし、脱税だと言われたら、どうしよう?」
「もし、申告漏れがあったら、どうしよう?」

など、納税に関する悩みは、
少なくとも、普通にサラリーマンをやっているならば、
心配する必要は無い。

自分は100%、きっちり払っているという自信。
後ろめたい気持ちが無く、日々の生活を営めると言うことは、
お金には変えられない、大きなメリットの1つである。

にもかかわらず、
「サラリーマンは、せっかく稼いだ給料を
税務署に搾取されている」
というような考え方だけが一人歩きしたら、
サラリーマンのモチベーションは、
ますます下がるに決まっている。
そんなことで、日本経済が発展するはずが無い。

「お金を手にすると、新たな悩みも増える」
とは、よく言われる。
それは、金持ちにしか分からない、
贅沢な悩みかもしれない。
しかし「悩みとセットになっているお金なんて、いらない」
という人もいる。

成功と闇。
成功者に強く光が当たれば当たるほど、
その影の部分も濃くなる。

野村さちよは、相当な金を稼いで、
知名度もあったはずなのに、
なぜ、脱税までする必要があったのか?
その先に、何があると言うのか。

たしか、TVのインタビューで、
「将来に対する不安」というコメントをしていた
記憶がある。
短命な芸能界で、今の生活レベルが
いつまで維持できるか? が心配だったのだろう。

この悩みは、ただ金額の規模が違うだけで、
リストラを恐れるサラリーマンの悩みと、
何ら、変わりないのではないだろうか?


誰だって、お金は多いほうがいいと思っている。
しかし一方で、悩みは少ないほうがいいとも、思っている。

世の中のすべてのバランスは、表と裏、プラスとマイナス、
N極とS極によって保たれているとするならば、
お金の裏には、必ず、その金額に値する悩みが
セットになっていると言うこと。

つまり、お金の金額が大きくなればなるほど、
その裏に引っ付いてくる悩みのレベルも大きくなるに決まっている。
でなければ、世の中のバランスが保たれないからだ。

「お金の心配をしたくなければ、
起業して、経営者になって、たくさん稼いで、
優秀な税理士を雇えばいいじゃないか」

と思う人もいるかもしれない。たしかにそのとおりだ。
税金面での心配、悩みを消すために、
税理士や公認会計士を雇う。

そして、同じように、あなたの会社の経理部の、
税理士、公認会計士が、我々サラリーマンの
税金を、計算して、ちゃんと税務署に
払ってくれているという事実も、忘れてはならない。

だからこそ、我々は、普段の仕事において、
税金の心配をせず、日々の仕事に専念できるのだ。

このように、余計な心配をしないで、
日々の仕事だけに専念できるという環境は、
幸せな環境であると言えないだろうか?

サラリーマンの給料が安いのは、
その税理士さんの給料分が引かれているからであるという事実を
忘れてはならない。

そして、その恩恵として、私たちサラリーマンは、
「税務署のことを気にしなくていい」という
精神的メリットを享受しているのである。

(次回につづく。)

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2004年08月20日

社内で新しいアイデアが通らない理由

あるビジネスプランを考え、それを実行すれば、
もしかしたら、大当たりするかもしれないと思って、
わくわくすることは、誰にでも経験があるだろう。

じつは、このようなアイデアを、ある日突然思い出すことは、
誰にでも、日常的に起こる、ごく当たり前のことだ。

それは、特別な才能とか、そういう類のものではなく、
ただ、ある一定量の情報が脳内に溜まったら、
そこから、自分でも気づかなかった、細胞の奥に隠れていた
情報が、ちょっと、はみ出してくる状態。

だから、アイデアの量は、
インプットした情報の量に比例する。
普段、意識的にビジネス書を読んだり、
ある目的を持ってテレビを見ている場合などは、
ただ、なんとなくそれを見ている人に比べれば、
圧倒的にインプット量は増える。

通常、サラリーマンが、そのようなアイデアを実行した場合、
まず最初にやることは何か?
それは、同僚もしくは、上司に、
そのアイデアを話してしまうことである。
実は、その時点で、すでにそのアイデアは、
消滅する運命にあると言うことに気づかなければならない。

「俺、今、○○を考えてるんですけど、
かなりイケルと思うんですよね。」

しかし、このような発言は、
発言者の自己満足を満たすこと以外、何の役にも立たない。

なぜなら、同僚や上司が、たとえ、その意見に対して、
どのような意見を述べたとしても、
それは「そのアイデアを実現させるため」には、
まったく役に立たないからである。

その事実は、たとえそれが、応援的な意見であっても、
批判的な意見であっても同じ。

例えば、同僚が
「そんなの、もう誰かやってるよ。知らないだけで。
もう遅いよ。」

と言ったら、あなたは、
「そうか、やっぱりダメか・・・」
と思って、可能性を自ら閉ざしてしまう。心理的に。


逆に、
「それって、凄いね。ぜったい上手く行くよ、
ぜひ、やってみなよ!」
と言ったら、あなたは、その時点では、
「よっしゃー、やれるぞ!」と思うかもしれないが、
それは、一時的な気分の問題であり、
それを本当に、あなたが実行できるかどうか?
は、あなたの実力次第なのである。

もしくは、友人の肯定的な意見でさえ、
自ら、否定的に受け取るケースもある。

人に意見を求めているときは、
自分では自信が無いケースがほとんどだ。
なぜなら、絶対に自分で成功を確信できるような
すばらしいアイデアを思いついたら、
それは、絶対に人に話さないからである。
隠そうとするからである。

つまり、実行前に、他人の意見を聞きたいと思う理由は
「自信が無い」という状態に陥っているというものであり、
そんな状態で、たとえ友人の肯定的な意見を聞いても、
「そんなに簡単に出来るわけ無いだろう。」
「人ごとだと思って、気楽なもんだ」
と、自分で否定的に捉えてしまっては、ぜんぜん意味が無い。


では、あなたが、何かビジネスのアイデアを思いついたら、
どうすればいいのか?

それは、同僚や友人に対して、
そのアイデア自体の可否を問うのではなく、
「アイデアが成功するという確証を持つために問う」
ことが大切である。

例えば、あなたが、来るべき高齢化社会にそなえて、
65歳以上のシニアを対象とした、
「パソコン始めよう」家庭教師派遣ビジネスを
考えたとしよう。

そのとき、友人に対して、
「老人向けのパソコン家庭教師、流行ると思う?」
と、聞いてはダメだということだ。

そうではなく、次のような質問をする。

「おじいちゃん、いる?」
「おばあちゃんは?」
「おじいちゃん、携帯持ってる?」
「メールできる?」
「パソコンは?」
「普段、何やってるの?」
「孫とは離れて暮らしてるの?」
「孫と、電話とかやってるの?」
「孫と、メールとか、やってるの?」
「デジカメで盆栽の写真とか、撮ったりしないの?」

など、アイデアを、より詳細に掘り下げるための
質問を投げ掛けるのだ。
そうすれば、あなたのビジネスモデルを
より具体的なものにするために、
有効な情報が引き出せるのである。

だから、同意を求めようとしてはいけない。
それよりも、具体的事例を求めるのだ。

大企業の中では、保守的、安全的な意見が好まれるので、
過去の実績が、もっとも重要視される。
だから、これまで過去に例の無いアイデアや、
未知の領域に踏み込むようなビジネスアイデアは、
社内では潰される風習がある。そうやって大企業は生き残ってきた。

だから、自分で思いついたアイデアは、自分で実行するしかない。
社内の人間に、そのアイデアの賛否を求める行為は、
まったく、意味が無いのである。

(次回につづく。)

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2004年08月18日

会社を辞めずに、会社経営を体験する方法

若いころは、誰でも、野望とか、夢とか、
そんなものを持って生きている。

会社に勤めるまでは、なんとなく一律のルールだったが、
会社に入ってから先の人生が見えなかったので、
まだ、入社前は、わくわく感があった。

しかし、入社してしばらくすると、
ある現実に気づく。

それは、自分の5年後、10年後の姿が、
そこにあるといいう事実。

隣の係長、10年後か。
向かいの課長、15年後か。
そして、一番奥の部長、20年? 25年?

あんなふうになりたいのか? 本当に。
でも、このまま行けば、間違いなく、なるであろう。
それが、簡単に、予想できることに気づく。

タイムマシンに乗って、未来に行けるとしても、
きっと、未来など見たら、悲しくなるに違いない。
結末が先に書いてある推理小説は面白くない。

だが、社内には、上司がたくさんいる。
それが、自分の未来を映し出す鏡だ。

そして、40歳代の管理職たちも、
実は、それほど贅沢なくらしをしていないことに気づく。
昼休みに、どんなものを食べているかを見れば、すぐわかる。

給料は多くても、その分、家を買ったり、リフォームしたり、
子供を予備校に通わせたりするから、生活コストは、
20代の若者より、圧倒的に高い。

いわゆる、成功哲学系の本で、よく言われることだが、
「給料が多いことと、金持ちであることは、関係が無い。
なぜなら、収入が増えれば、支出も増えるからだ。」
というのがある。

つまり、稼いだ分、使ってしまう。
だから、自分が将来、課長になっても、部長になっても、
実際は、金持ちにはなれない。

それでも、ぎりぎり1990年代後半に入社した若者たちは、
会社に対して、年功序列の終身雇用を期待していた。
子供の小遣いが、年齢に応じて上がるのと同じように。

しかし、2000年に入って、急に、成果主義の導入。
「あなたたちが年を取っても、給料を上げるつもりはありません」
と、会社から宣告されてしまったのである。

話がちがうじゃないか?
と思ったときには、もう遅い。
騙されたような気分の人も多いだろう。

年功序列の原則は、「あとで、回収できる」というルールだ。
つまり、若いうちは、いっぱい働き、給料は安く。
年をとったら、ちょっと働き、給料は高く。

この原則が守られるはずだった。
しかし、そんなぬるま湯の時代が終わったことは、
小学生でも気づいている。

すると、今の若い社員たちの目に映る、
自分の未来の姿は、さらに悲惨なものになる。

ただでさえ、今、周りにいる上司たちが、
それなりの給料をもらいながらも、質素な生活を強いられているのを
目の当たりにしているのに、
さらに、自分たちが、その世代になったときには、
給料の額が、まったく上がっていない可能性もある。
年収300万円の時代に突入だ? ふざけるな。

こんな心理状態では、自分が、自分の親よりも
豊かな暮らしが出来ないのではないか?
という不安が、大量に押し寄せる。

だから、若年層は晩婚化し、結婚しても、
お金が無いから、共働きを強いられ、子供など作っている
余裕は無い。これが少子化の原因。

少子化の原因は、女性が自立したから、
価値観が変わったからとか、いろいろ言われているが、
一番の問題は、「若い連中に、金が回らないから」である。

これから、バブル期に蓄えた膨大な会社の資産を、
退職金という名目で、大量に持ち去ろうとしている、
団塊の世代、シニア層の定年退職組み。

彼らは、その資産を、自分たちの残された将来のために、
少しずつ、切り崩しながら生活する。
だから、もう大量消費はしない。する必要も無い。
そんなパワーも残っていないのかも。

だとすると、シニア層定年退職組の膨大な資産を、
若い連中に回すためには、もう方法は1つしかない。
それは、パラサイトシングルに徹することである。

もしあなたが、自宅から会社に通っているならば、
たとえ、給料が少し上がっても、一人暮らしをしては
いけない。親の金で、親の家で、親の食費で、光熱費で、
出来るだけ、親の世代のキャッシュを使うようにするべきなのだ。

そして、さらに有効な方法は、
親から開業資金を借りて、起業、独立する方法である。

親は、数百万から数千万円の退職金を持って、引退するわけだが、
家も土地も持っているし、ローンも払い終えている。
そうなると、子供が結婚するときのために、とか、
子供が家を買うときのために、と親は考えるだろうが、
二世帯にでも改築して、親と一緒に住めば、もう家を買う必要すらない。
一緒に住むのがいやなら、賃貸で十分だ。

つまり、家を買うよりは、ビジネスに投資したほうが
いいのではないか?ということである。
300万円もあれば、有限会社は立ち上げられる。
もし、半年で使い果たしたとしても、親だし、
返済は、多少待ってくれるだろう。そして、
この程度の金額なら、何年か会社に勤めれば、十分に
取り戻せる金額だ。

さらに、よい方法がある。
親を会社の代表にしてしまうという方法だ。
法律的、事務的な方法については、本屋に言って
「有限会社の作り方」という本を読めばわかるし、
行政書士に頼むという方法もある。

親を会社の代表にして、実質的なビジネスのアイデアや
方向性は、あなた自身が考える。
そうすれば、親の資本金で、親の有限会社で、
あなたの実力が試せる。

もちろん、会社を辞める必要など無い。
そしてもし、会社にばれても、なんら問題ない。
「父親の会社を、少し手伝っただけです」と言えば、それで済む。


もしかしたら、あなたは
「そんな・・・親を説得するのなんて、無理です」
と思うかもしれない。

しかし、もし本当に自分で会社を作ろうと思ったら、
他人や銀行を説得しなければならない。
それでも、親を説得するほうが難しいと思うか?

会社を辞めなくても、会社経営が体験できる方法。
経営が失敗しても、300万円程度なら、飢え死にするレベルではない。
3000万円の家を買うところを、ちょっとグレードを下げて
2700万円にすれば、済む話だ。

もし、あなたの親が、団塊の世代で、
もうすぐ、大量の退職金を手に、会社を去るとしたら、
それを、ビジネス成功の踏み台にすることは、
十分に有効な人生の戦略である。

あとは、あなたに、親を説得できるだけの
ビジネスプランが組めるかどうか? 
その実力次第だろう。


(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者
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2004年08月17日

「辞めてから学ぶべきこと」は、辞めなくても学べる。

自分の夢を実現させる場所を、社内に求めるから、失敗する。
もっと、世の中に目を向けて、外から情報を収集する。

そもそも、自己実現の前提を「会社の中で」と決め付けることが
間違いなのである。

インターネットの普及で、最近では、
誰でも気軽に、ネットビジネスを始められるようになった。
それはつまり、サラリーマンの副業や起業準備、
週末起業を促進させるための、最高のインフラが整ったと言うこと。
これに乗り遅れると、15年後、ヤバイことになる。

HP、メルマガ、ブログ。
手段はいろいろあるし、どれも作るのが面倒ならば、
ヤフオクという手もある。

サラリーマンのうちに、一度は体験しておいたほうがいいこと。
それは、自分でゼロからモノを作り、それを販売してみる、
ということだ。

実は、これは、そんなに難しいことではない。
難しいのは、儲けること、であり、
商品を作って売ること自体は、簡単だ。

「儲からないと、売る意味が無いじゃないか!」って?
そんなことはない。自分でゼロから作った商品を
自分で販売してみることで、ビジネスの基本を
実感できるからだ。それは、会社に10年勤めていようが、
20年勤めていようが、絶対に身に付かないような、
泥臭い仕事。

私は学生時代からミュージシャンを目指し、
バンドを組んで、オリジナ曲を作り、演奏していた。
まぁ、音楽好きの人なら、誰でも経験しているだろう。

で、会社に入ってからも、同僚とバンドを組み、
曲を作って、MDやCDRに録音して、
ワープロで打ち出した自作の歌詞カードを付けて
友達に配っていた。

「いい曲だね〜」
「すごいね〜」

でも、その程度で満足できるのは、ほんの数ヶ月。
そのうち、もっと多くの人に聴いてほしい、と考えるようになる。
そして、バンドのホームページを作った。
そして、ホームページ上から、MP3でダウンロード試聴できるようにし、
もし欲しい人がいれば、自主制作CDを通信販売しよう!と考えた。

そこからが、すべての始まりだった。

・無名のバンドの曲なんて、だれも聴きたがらない。
・そもそも、ホームページにアクセスが無い
・CDが売れるどころか、問い合わせすら無い。

この現実に、20代前半で気づけたのは、幸運だったのかもしれない。
「いかに、自分が、世の中から、注目されていないか?」
この現実を、思い知る事になる。
自分の視野が、いかに狭かったのか?
を、思い知る事になる。

ビジネスのはじまりは「売り込み」。
営業といえば、誰もが嫌う、泥臭いイメージだろう。

売って、売って、売りまくる。
アピールして、アピールして、アピールしまくる。
自画自賛、自画自賛、自画自賛の嵐。


事実、3枚目のインディーズCDを作ったとき、
全国流通のディストリビューターと契約したのだが、
小売店がまったく仕入れてくれない。

そこで、近所のタワレコやHMVに飛び入り営業。
インディーズ担当者の名前を電話で聞きだし、
なんとか仕入れてもらうために、必死にアピールする。
自分で作ったCDを、自分でアピールする。

これは、やってみればわかるが、
相当な自信と精神力が無ければ、まず続かない。
会社が作った商品を売り込む営業マンとは違う。
自分が作った商品なのだから、完全に自画自賛。
言ってる自分が、恥ずかしくなったりする。

そして私の場合、飛び込み営業は2店目で終わった。
それ以上は、続けられなかった・・・


サラリーマン時代に、こんな経験をしておけば、
いかに、会社という環境が恵まれているか?
を、思い知らされるのだ。

「やりたいことがあるなら、会社に頼らず、
自分の力で、やってみればいい。
でも、できなかった。」

こういう経験をしてこそ、あらためて、
ビジネスの難しさを実感し、
現在勤めている会社から、ビジネスのヒントを
最大限に吸収しようとする。

そうなると、会社の戦略、広告、人事、方向性、教育、社内規則など、
今まで面倒だとか、他人事だと思っていたことが、
すべて、自分にも関係がある「ビジネスのネタ」に感じられる
ようになる。

本当に会社が楽しくなるのは、それからだ。
辞めてから、それに気づいても遅い。
だから、まずは、サラリーマンを続けながら、
自分で作った商品を売ってみる。そして、失敗してみる。
その経験が、どうしても必要になってくる。

(次回につづく。)

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2004年08月16日

偽りの社内ベンチャー制度

会社は、自己実現欲求を満たす場所ではない。
この事実に気づかないと、会社の中で、
便利な人間としと、コキ使われることになる。

今から二年ほど前、私の勤務先で、社内ベンチャー制度
なるものが制定された。

これは、つまり、社内でなにか素晴らしいアイデアが
あるのならば、それを、社長承認まで通せば、
最大5千万円まで予算化するというものだ。

しかし、現在では、その制度は、見る影も無い。
そして、その制度に対して、名乗りを上げたものは、
誰一人として、いなかった。
つまり、だれも手を上げなかった。

なぜ、上層部が、このような制度を作ったのか?
優秀な若手社員の流出を防ごうとしたのか?

皮肉なことに、その制度が制定されると同時に、
35歳〜40歳の層に対して、転身制度という名の
事実上のリストラが強行された。

まあ、リストラと言っても、待遇は、かなり良いほうだっただろう。
なぜなら、二年分の年収が、退職金として保障される上に、
再就職先まで確保されていたからだ。

再就職先は、取引先(下請け)の企業。
これを、企業間の天下りと呼ぶのだろうか?

下請け企業にとってみれば、一人ぐらい、お荷物を背負っても、
そのお荷物の同期が、取引先の上層部にいるとなれば、
やはり、今後のコネクションの確立にも、有利であることはまず
間違いない。大規模インフラ基幹システム開発企業間には、よくあるパターンだ。

このような、非常識な転身制度のために、
これまで、せっかくバブル期に貯めてきた、会社の貯金を
ぜんぶ使い切ってしまったから、さあ大変。
残された若手社員(25〜30歳)に対して、
上層部は、何を求めたのだろう?

おそらく、次のような構想に違いない。

『君たち、若い諸君。
直属の上司が、みんないなくなったからといって、
遊んでいてはダメだ。
これからは、言われた仕事だけやってもダメなのだよ。
自分から、提案しなければな。
だから、ベンチャー精神をもちたまえ。』

で、取って付けたような社内ベンチャー制度。
社内通達メールに対し、私を含む、若手社員たちは、
冷たい視線。「また今度は、何を言い出すかと思えば・・・」
という、しらけた気持ちで溢れていた。

これまで貯めた貯金を使い果たしてまで、
35〜40歳の無能社員を切った。
彼らには、ベンチャースピリットが無かった。そりゃ仕方ない。
今まで、求められなかったのだから。

だからと言って、今度は、さらに若い層に
「何か新しい、売れるものを考えろ!」
と言われても、誰が、手を上げるだろうか?

一番の問題点は、たとえ優れたアイデアがあったとしても、
それを社長に通すまでには、
提案者 → 係長 → 課長 → 部長 → 本部長 → 事業部長
という、分厚い層があった。

つまり、例えば、27歳の若手社員が、斬新なアイデアを
思いついたとしても、それを、まずは、
係長および課長(35〜40歳の層)に
通さなければならない。

しかし、35歳〜40歳の層は、冷たい反応を示す。

だって、つい最近、自分の同世代が、リストラされたばかり。
自分は運良く残れた。それでいいじゃないか。
その上、社内ベンチャーだと?? ふざけるな。
そんなことに、俺を巻き込むなよ。
若い社員は、大人しく、ルーチンワークでも、やっておいてくれよ、まったく。


たしかに、その考え方も、一理ある。
誰だって、会社の利益より、自分の身の安全を心配するに決まっているからだ。

しかし、そんな上司の壁を破ろうとして、必死にアイデアを
搾り出している若手氏社員は、一気にやる気を失う。

若手社員自身も、アイデアだけで簡単に成功するような
甘い世界でないことは、十分に分かっている。

だからこそ、まずは課長、部長の指示、見解を求めるという
制度にも一理あると納得しているし、
経験豊かな先輩方の意見も、聞きたいと願っているのだ。

しかし、現実は厳しい。
上司との温度差に気づき、空しさを確信する若手社員。
「やっぱり、何も言わないほうが無難だった。」

こうして、若手社員の自己実現欲求は、
社内の下層のほうで、ことごとく潰される。
上層部の思惑とは、裏腹に。

だからこそ、若手社員は、会社の中で、
上司を説得しようとしてはいけない。

それが「社内で自己実現欲求を満たそうとしてはいけない」
という意味である。

では、それほどベンチャースピリッツに溢れた若手社員は、
このまま、社内で飼いならされ、大人しく犬になるしかないのだろうか?

いいや、そんなことは無い。
今の時代だからこそ、会社のメリットを利用し、
自らのベンチャースピリットを、さらに鍛えることができる、
すばらしい時期が来た!と、喜ぶべきなのだ。

その理由は・・・

(次回につづく。)

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2004年08月15日

なぜ会社を辞めたくなるのか?

転職するにしても、独立するにしても、
「なぜ会社を辞めたいのか?」
を、冷静に見極めなければ、そこに成功は無い。

会社を辞めたくなる本当の理由。

それは「自己実現欲求の不満」である。

自己実現欲求とは、簡単に言えば

・人から尊敬されたい、認められたい
・自分の能力を誇示したい
・新しい自分を発見したい

という類の欲求。
これは、生理的欲求(食欲、性欲、睡眠欲)よりも
高い次元の欲求。

つまり、サラリーマンは毎月、給料とボーナスを
確実にもらえるという安定を、すでに手に入れている。
だから、生理的欲求について、不満になるケース少ない。

だからこそ、より、自己実現欲求が高くなるのだ。
将来の夢とか、目標とか、充実感とか、
そういう精神的な満足を、より重視するようになる。

だから、一般的に、退職の理由として、よく言われている

・給料が安い
・待遇が悪い
・上司が悪い

などの理由は、実は、本当の理由ではない。
なぜなら、給料が安くても、待遇が悪くても、
上司がムカついても、そのせいで、
生理的欲求が満たされないということは有り得ないからである。

つまり、会社に対する不満の根本的な原因は、
自己実現欲求が満たせないことにあるのだが、
それを、給料とか、待遇とか、上司とか、
そのような問題に転化しているだけなのだ。

では、なぜ、転化してしまうのか?
それは、そのほうが、自分を納得させやすいからである。
正当化しやすいからである。

仮に、もしあなたが、退職を決意したとしよう。
そして、同僚から聞かれる。家族から聞かれる。

「なんで辞めるの?」

そのときに、
・給料が悪い
・待遇が悪い
・上司が悪い

と言ってしまえば、誰もが納得する。
一番、もっともらしい理由なのだ。
それ以上、追求する余地は無い。

しかし、そんな状態で、他社に転職しても、
はたして、自己実現欲求の不満は解消されるのだろうか?

たぶん、されないだろう。

なぜなら、生理的欲求と、自己実現欲求は、
まったく別の次元だからである。

たとえ、給料の額が増えたとしても、
それは、物欲が満たせるだけで、
 ・何かを成し遂げたい
 ・自分の能力を、周りから認められたい
 ・充実感、達成感を得たい
という欲求は、決して満たせないからである。

待遇についても同じだ。
勤務地が遠くても、近くても、
それは、仕事の面白さとは、根本的に関係が無い。

そして、今の上司が、運悪く無能だとしても、
転職先では、さらに無能な上司に当たる可能性もある。
つまり、運任せ。

だから、転職と言う名の転社(てんしゃ)を繰り返す。
仕事の内容も、満足度も、根本的には変わらない。
ただ、勤務先の会社の名前が変わるだけ。

それで、本当に、満足できるかどうかは疑問である。

だからこそ、自己実現欲求を満たす場所を、
会社に求めてはいけない。

もっと視野を広くすれば、会社よりも、自己実現欲求を満たす
最適な場所があることに気付くからだ。

では、その場所とは、どこなのか?

それは・・・


(次回につづく。)

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2004年08月14日

会社を辞めるべきか?会社に残るべきか?

こんな会社辞めてやる!

サラリーマンなら、誰もが一度は考えることだろう。

一般的な言葉を借りるならば、

・終身雇用の崩壊
・成果主義の導入
・大手企業の倒産、リストラ

などの社会的要因が関係しているとも言える。

ところで、以下の言葉を見て欲しい。

------------------------
バカ上司
会社に復讐
会社を辞める
退職
転職
若手社員 退職率
辞めなきゃよかった
サラリーマン 愚痴
サラリーマン 独立
うつ病 サラリーマン
脱サラ 幸せ
もうこんな会社辞めてやる!
完全退職マニュアル
成果評価シート
やる気の無い社員
嫌な上司
------------------------

これは、あるサラリーマン向け情報を提供しているサイトへの
アクセスログを解析し、その検索キーワードを抽出したものである。

中には「会社に復讐」など、かなり深刻なキーワードも含まれている。
これほどまでに、今、世の中のサラリーマンが、
精神的に追い詰められているということなのか?

辞めるべきか? 残るべきか?

最近の起業・独立ブームに乗って、
安易に会社を辞めることは危険だという事実は理解している。

でも、このまま定年まで勤めることも、
必ずしも安定しているとは言えない時代になった。

こんな、振り子のような精神状態で、
日々の仕事に集中できるはずも無い。

これからのサラリーマンは、仕事の価値観を
どこに見出していくべきなのだろうか?

その場所を見つけるためには、
まず、自分の心理状態をしっかりと見つめ直し、
「なぜ、これほどまでに、会社を辞めたくなるのか?」
を、冷静に考えなければならない。

実は、それを実施する上で、一番最初に気づかなければならないことがある。
それは・・・

(次回につづく。)

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