2005年02月02日

なぜ部下は、思い通りに動いてくれないのか?

上司と部下の関係。その人間関係の悪化こそが、
「会社における悩み」の、すべての根源と言っていい。

だが、人と人との関係というのは、どこまで行っても
「完成形」にはならない。
なぜなら、人間の視点や価値観は、常に変化しつづけるからだ。
それは、親子関係でも、夫婦関係でも同じ。

ましてや、上司と部下なんて、赤の他人なのだから、
100%良好な人間関係など、築けるはずがない。
となると、大切なことは「お互いの共通点」を見つけ出す視点。


例えば、夫婦仲が悪くても、子供のイベントには、夫婦で参加する。
それは「子供を喜ばせたい」という共通の目的を達成するためだ。
つまり「一緒にいたくない」という感情よりも
「子供を喜ばせたい」という目的のほうが優先されるわけである。

部分的に、利害が一致している状態。
1つでも「同じ目的」が存在している状態ならば、
そこは、とりあえず協力するしかない。
そのほうがお互いの利益になるからだ。

政治において、政党間の争いは、必ずしも
「相手のすべてを否定」しているわけではない。
一部は賛成。だが、その他は反対、など、
各陣営の思惑、利害関係が、複雑に絡み合っている。

会社組織でも同じことが言える。
本来「会社の利益」という意味では、全社員の利害は
一致しているはずだ。会社の利益を追求するのが、会社の目的。

だが、社員には「個人の利害」も重視する権利がある。
会社の利益が、必ずしも自分個人の利益に反映去れない場合、
それはつまり「会社の利益と自分の利益が一致しない」という状態を
引き起こす。

会社が儲かっても、その利益が自分に回ってこないことを知ったとき、
社員は、会社の利益を追求することよりも、自分が楽をすることを
追求するだろう。「金銭面」での利益よりも「楽をする」という
利益を追求しようとするからだ。

このように、社内においても、その役職、評価、ポジションの違いによって、
必ずしも利益が一致しない状態にある社員同士。
そのような社員同士の間には、共通の利害が発生しにくいのも事実。
利害が一致しないから、意見が食い違い、行動が抑制できなくなる。

例えば「部下が思い通りに動かない」と悩んでいる上司。
それは「部下にとって、何が利益なのか?」を理解していないから。
給料アップなのか、褒めることなのか、責任を与えることなのか、
休みを与えることなのか、信頼することなのか。

人それぞれ、働く目的は違う。
各人が何を「利益」だと考えるのか。
その本質、本心を見抜けない管理者には、
部下を思い通りに扱うことなど不可能なのである。

(次回につづく。)

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※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2005 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。




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この記事へのコメント
問題を的確に表せる氏の文章はとても参考になります。

質の高いモノをこれからも宜しくお願いします。
Posted by T・傍観者 at 2005年02月04日 00:29