2005年01月12日

今起きている組織の問題は、必ず繰り返される。

ライブドア堀江社長の著書に、次のようなことが書かれている。

「会社が小さなままだと安定しない」

創業期は小さな会社でも、少しずつ社員を増やし、
大きくしていくという目標を、経営者は抱いている。
しかし、創業期の社員は、必ずしも、その考え方に賛同しない。

社員が10名以下の小さな組織の場合、
それはまるで、家族のような親密な付き合いになる。
だから、居心地がいい。

しかし、30名、100名と、少しずつその規模が
拡大するにつれて、内部でまたグループが細分化する。
意見の統率が難しくなり、派閥ができる。

「家業から企業へ」という言葉があるが、
組織を拡大することによって、家業を領域を脱するためには、
それなりのダメージもまた、背負い込むことになる。
車体の大きな車ほど、優れた運転技術が要求されるからだ。

だが、それでも、組織の規模を大きくしたほうが、
事業は安定する。規模が大きくなれば、社会的な認知も
高まるし、信用力も付くからだ。
そして、社員を雇い、雇用を生み出すという、社会的な存在意義も
認められる。

本来「大きくすること」自体は、目的ではない。
大きくしなければできない事業をやるためとか、
何らかの「大きくする理由」が、必ず存在する。
その1つに「事業を安定させたい」という理由も含まれる。

自分の会社の社員に愛情を感じるほど、
その社員に対して、長期的な安定と保障を与えてあげたいと思う。
創業期の頃、無名な自分の会社に就職してくれた社員のことは、
経営者なら誰もが、家族あるいは息子同然のように感じるに違いない。

だが、組織が巨大化すると、末端の社員には、
その経営者の「想い」が届かなくなる。
経営者と、末端社員との間には、大きな「管理職」という壁が
できるからだ。

実際に仕事を回すグループの単位は細分化され、
数人から十数人のグループが、社内にいくつも作られる。
大きな会社の中にいながら、実際にやるべき仕事は、
もっと小さな組織単位で実行する。
当然、そのような小さなところまで、創業経営者の
目は行き届かなくなる。

すると、末端社員の不満はまず、その小さな組織内で
発生する。その不満の矛先が、最終的には「会社」に
対して向けられるのだ。『うちの会社は最悪だ』と。

しかし、その社員が、本当に「最悪だ」と思っているのは、
会社そのものではなく、今、自分が所属している組織あるいは
派閥にすぎない。その小さな問題を、会社全体の問題という
大きな問題にすりかえて、自分の問題がいかに大きな問題であるか?
ということを、自分自身で納得したいだけなのだ。

小さな組織では、必ず不満が起こる。
その不満を乗り越えて、組織は拡大されてきた。
そして、その拡大された組織の中でまた、
複数の「小さな組織」が生まれる。
やがて、その小さな組織の中で、また新たな不満が発生する。
この繰り返しだ。

この無限に繰り返される「不満ループ」からは、
社員であろうとも、経営者であろうとも、永遠に抜け出せない。
経営者になれば、不満を「言う側」から「聞く側」になるだけ。
その問題への根本的な対策は、考え続けなければならない。

今、社内で起きている問題から開放されたくて
会社を辞める場合、もし自分が将来、自分が組織を作ったときに、
その組織のメンバーの中で、また同じ問題が必ず起こる。

大切なのは、問題から逃げることではなく、
その問題に対して、どのような対応をするか?
どのような考え方で乗り切るか? なのである。
その原則は、会社に残っても、会社を去っても、変わることは無い。

(次回につづく。)

presented by 幸せなサラリーマンになる方法
※この記事は、人気メールマガジン《幸せなサラリーマンになる方法−気づきの視点と発想力》の著者により提供されています。(C) Copyright 2004 無断転載を禁止します。コメント、トラックバック等はご自由にどうぞ。




この記事へのトラックバックURL

http://app.blog.livedoor.jp/shiawase3/tb.cgi/12191885