2005年01月10日

社内規則は「拘束」なのか? それとも…

車体の大きな車ほど、加速には時間がかかるし、
小回りも効かない。しかし、ある程度スピードに乗れば、
あとは安定した走行が保証される。

同様に、会社組織についても、その組織が大きくなればなるほど、
小回りが効かなくなる。しかし、長期的な安定走行が
保障される。

社員が数百人、数千人規模の会社になると、
社員一人の力では、そう簡単には、会社の方向性を
大きく変えるような革命を起こすことは難しい。
それは、一般社員であっても、管理職であっても同じ。
たとえ管理職であろうとも、一個人では、単なる社員に過ぎない。

そして、経営者もまた、株主との関係や、社会的責任などが
重くのしかかり、自分の思うように、会社を操作できなくなる
時期がある。大きな会社には宿命的に、そのような時期が
必ず訪れるのだ。


一方、フリーランサーや個人事業者の場合、
それはまるで、軽自動車や原付のように、
いつでも方向転換できるし、運転も気楽だ。
しかし、長距離の高速走行では安定しないし、
車体も貧弱なので、事故では即死。

安定を求めるか? 機動性を求めるか?
そのどちらを選ぶかによって、組織の作り方も
大きく違ってくる。

そして、多くの人が誤解しているのは、
例えば、大企業の幹部になれば、
大型トラックを軽自動車のように、自在に
乗り回せるようになるかもしれない、ということ。
そんなはずはない。なぜなら、根本的に構造が違うから。

大きなものは、簡単には動かせない。
その「動かせない」ことが、逆に「動かない」という安定を
保障しているのだ。世間の荒波にも「動じない」という安定。

動かない、動けないとう事実を、
「安定」と見るか、「拘束」と見るか、
その違いで、組織を窮屈にも感じるし、
防火扉にも感じる。

大手企業ほど、きめ細かな社内規則が決められており、
それを社員たちは「自由が無い」と感じる。
しかし、規則で「動きづらくしていること」が、
逆に「簡単に動けない」という安定を生み出している。

シートベルトは、乗客の安全を守るためのものであり、
社内に拘束するための道具ではない。
それを「拘束」と感じるのならば、その車を降りるしかないのだが、
最終的には、自分の命は自分で守らなければならないという
事実には、何ら変わりは無い。

軽自動車を自分で運転するときも、シートベルトは締める。
バイクに乗るときも、ヘルメットはかぶる。
それは、拘束ではなく、自分を守るために。
守りながら攻める。それがビジネスの基本である。

(次回につづく。)

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